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激動する社会の波におぼれずに、自分の頭で考え 行動しようじゃないの。 命令されるのなんか 大嫌い。「群れない、媚びない、とんでもない」の猫の精神でがんばっていきまっしょい。
 アフリカの紛争と従軍慰安婦問題
2007年04月22日 (日) | 編集 |
■先日のブログで書くつもりが中途半端に終わってしまった内容の続き。

従軍慰安婦の徴用に「軍の関与」を示す資料が発見されたとの報道が流れたばかりだが、さる17日に外国特派員協会において、日本の戦争責任資料センターの林博史氏らが会見を行った。

この会見内容は、以下のビデオニュース・ドットコムで無料放送中である。
番組タイトルは「プレスクラブ」

   http://www.videonews.com/




■さてなかなか映画を鑑賞する時間も取れない私だが、最近ようやくDVDで『ホテル・ルワンダ』を観た。

この映画は1994年に起きた、いわゆるルワンダ大虐殺の中で、首都キガリにあるベルギー系高級ホテルの現地人支配人ポールが、ホテルに避難してきた避難民1200人をあらゆる知恵と手段でもって虐殺から守り抜くという、ルワンダ版『シンドラーのリスト』とも呼べるような実話に基づいて作られた作品である。

■アフリカの中央部に位置するルワンダは1962年にベルギーから独立。少数派のツチ族(1割)多数派のフツ族(9割)を支配していたが、73年以降ツチとフツの民族対立で内戦が起こり、94年にルワンダ、ブルンジ両大統領(フツ族)の乗った飛行機が撃墜されたことで内戦は激化して、ついに大虐殺(ジェノサイド)が起こった。

虐殺のきっかけはラジオ放送だった。
映画にも描かれているが、フツ族のラジオDJが「大統領(フツ族)がゴキブリども(ツチ族)によって殺された!今こそ、高い木(ツチ族)をなぎ倒す時がきた!」と扇動したのだ。
これを聞いたフツの人々は手に手にナタを持って、ツチ族の隣人や親類の頭にそれを振り下ろした。フツの民兵や一般市民によるツチ族の虐殺は、3ヶ月でなんと100万人にも及んだ。
また周辺各国(コンゴ、タンザニア、ブルンジ、ウガンダ)に流出した難民は250万人にのぼっている。




■2000年12月11日、私は東京・九段会館で開催された「現代の紛争下の女性に対する犯罪国際公聴会」に参加した。(左の写真はブルンジの難民)

戦争で性的被害を受けたのは従軍慰安婦だけではない。今なお世界各国の戦争・紛争地帯で数多くの女性たちが耐え難い暴力や犯罪に苦しめられている。
この公聴会では、女性に対する強姦、性奴隷、殺人、拷問、強制移動、強制結婚、強制妊娠、不妊措置、民族浄化、ジェノサイドなどの犯罪を取り上げ、そうした過酷な中を生き抜いてきたアフリカ、南北アメリカ、アジア、ヨーロッパ、太平洋諸島のサバイバーたちの証言が寄せられた。

午前中の証言発表はベトナム、ビルマ、グアテマラ、ブルンジ、東チモール、沖縄、コロンビア、ソマリアの順だったが、中でも印象に残ったのがブルンジの女子高校生の証言だった。
当時の私のメモには、「(演壇に置かれた)スクリーンの向こうからの証言」「ツチ、フツ」と書かれている。
ルワンダにおけるツチ、フツ両部族の紛争についてはすでに耳にしていたが、ブルンジでも同じ部族の紛争が起きていたことは知らなかった。それでメモに残したのである。

ブルンジはルワンダに隣接する国で、同じく1962年にベルギーから独立。やはり多数派のフツ族が政権を握っていたが、ツチ族の軍事クーデターや94年の大統領機の撃墜をきっかけに激しい内戦が始まった。犠牲者は20万人を超え、その被害は国連の人道支援者にも及んでいる。
ツチ族の武装政府軍は未開拓地にひそむフツ族の武装反乱軍と戦い続け、未だに一般市民の犠牲者が後をたたない。


2000年の公聴会での証言の概略。
証言者(サバイバー)はブルンジの19歳の女子高校生。

   

私は「銀行と保険」について学ぶ高校生。99年12月、バス停に向かって歩いている途中、車に乗った若い屈強な男たち2人にいきなり車の中へ引きずり込まれた。彼らがフツ族の反乱軍であることはすぐにわかった。
私は薬をかがされ、気がつくと暗い藪の中を引きずられていた。私は大声で泣き叫び逃げ出したが、すぐに捕らえられて手足を4本の木に縛りつけられた。そして数日間にわたって、彼らをはじめ、そこにやって来た仲間の男たちから激しい性的暴行を受け続けた。
やがて彼らは政府軍のところに私を連れて行くから、どんな暴行を受けたか話してやれ。ただし自分たちの情報を一言でもしゃべったら家族全員を殺すと脅した。
彼らは私を政府軍に近い場所まで引っ張っていき、私は命じられるまま政府軍の兵士にこれまでのことを話して助けを求めた。
ところが彼らは反乱軍の情報よりも私の体に関心を持ち、反乱軍と同じようによってたかって私を強姦したのだ。
あげくに彼らは救出者の英雄きどりで私を病院に連れて行ったので、私は気も狂わんばかりの思いで病院を抜け出し家に戻った。
私は家族には何も話さなかった。そして妊娠している事実を知った。
姉の助けで堕胎し、ようやく家族にことの次第を話したが、結局理解してもらえなかった。

体も心も、私は打ちのめされている。あらゆる犯罪が私に対して犯された。家族にも拒絶され、この社会のどこにも私の居場所はない。
この国の中で戦っている片方のフツ族反乱軍に私は強姦され、それからもう片方のツチ族政府軍にも強姦された。
ではいったい誰が私のために戦い、私を救ってくれるというのだろうか。



■映画『ホテル・ルワンダ』や『ルワンダの涙』などの上映で、今またルワンダの悲劇に目を向ける人々が増えているという。
だが映画の画面からでは想像もできないような過酷な現実もまた存在するのだ。
戦争や紛争の中で敵からも味方からも暴行を受け続ける女たちや子供たちにとって「国家の正義」や「大儀」など存在しないし、そんなものは関係ない。
ソマリアの証言者からは、国連平和維持部隊による性犯罪の報告もあった。


従軍慰安婦の問題は、だから決して過去の出来事ではない。
今この時点でも、アフガンでイラクでパレスチナで、ダルフールでシエラレオネで、沖縄で横須賀で、同じような犯罪が繰り返されている。
こうした暴力構造をなくすために何をなすべきなのか、私たちは常に被抑圧者の視点と立場に立ち戻って考えていかなければならない。












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