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激動する社会の波におぼれずに、自分の頭で考え 行動しようじゃないの。 命令されるのなんか 大嫌い。「群れない、媚びない、とんでもない」の猫の精神でがんばっていきまっしょい。
 自公独裁を正さない限り「いじめ」問題はなくならない
2006年11月01日 (水) | 編集 |
■まさに「郵政民営化」のときと同じである。
マスメディアは、よってたかって「いじめ」「自殺」「必修科目の未履修」の話題を、朝から晩まで大騒ぎで垂れ流している。
ようするに学校が悪い、教師が悪いといった結論で、あの陰気顔の新文部科学大臣は、「未履修については文科省には責任はない。校長が教育委員会に嘘をついていたのが悪い。都道府県に教育権を委譲したのが間違いだった」なんて内容の文言を、いけしゃあしゃあと吐いていた。

■騙されてはいけない!
こういう教育状況を作り出してきたのは、当の国であり、政府与党なのだから。それと経済界とマスメディアも同罪だ。


この時期に「いじめ」「自殺」を大々的に取り上げ、ことさらに煽り立てるのも、「未履修」をあえてタイミングよくクローズアップして問題化させているのも、すべて「教育基本法改悪」を合法化するための仕掛けなのだ。 


■それにしても、受験に必要のない世界史や日本史が主に未履修だったというのは笑わせる。
どうりでごく簡単な歴史認識すらない国民が増えているはずだ。
つれあいのタクロー氏によれば、この未履修問題、受験校でははるか昔から行われていたそうだから、あきれてしまう。 


■さて、この国の教育は一体どーなってるの~っていう人には
小熊英二『日本という国』 理論社がお薦め。

中学生以上が対象で、しかもちょっと難しい漢字にはカナが振ってあるので、親子で読める。


帯の文を転記すると―

ぼくらの住んでるこの国は…
これからどうすればいいんだろう?

近代日本のはじまりから、学歴社会の成立、戦後のアメリカやアジアとの関係、そあいて憲法改正から自衛隊の海外派遣まで、いまの日本を考えるうえで欠かせない基礎知識を、ひとつながりの見取り図としてやさしく提示する。

この国に生きるすべての人、必携の書!



■本文は以下のような構成になっている。

  <1>明治の日本
    第1章 なんで学校に行かなくちゃいけないの
    第2章 「侵略される国」から「侵略する国」へ
    第3章 学歴社会ができるまで

  <2>戦後日本の道のりと現代
    第4章 戦争がもたらした惨禍
    第5章 占領改革と憲法
    第6章 アメリカの<家来>になった日本
    第7章 これからの日本は



■で、<1>では福沢諭吉の『学問のすすめ』が導入部分になっている。
原文の後に現代語訳が続いているので、けっこう面白い。
『学問のすすめ』と聞くと、大抵の人は「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」って反射的に思い浮かぶ。だけど、その後があるんだな、これが。

<現代語訳>
天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らずといわれる。…しかしいま、広くこの人間世界を見渡してみると、かしこい人もいれば、おろかな人もある。貧しいやつもいて、豊かなやつもいる。貴人もあれば、下人もある。(略)人は生まれながらにして貴賎貧富の別はない。ただ努力して勉強し、物事をよく知る者は貴人となり金持ちになる。無学な者は貧乏人となり下人になるのだ。


さて「義務教育」はCompulsory Educationの訳語で、明治時代にはなんと「脅迫教育」と訳されていたんだそうだ。
この訳のままだった方が納得できるかもね。


■では何のために脅迫までして、明治政府は全国民を教育したのだろうか。
それはずばり、「日本という国」を強くするためだった。

諭吉は、欧米列強との戦争では、支配階級だけでなく一般人民も共に戦うよう教育する必要があると主張したのだ。
また諭吉は、人間社会には2種類の社会しかないと言った。
1つは、支配者のみが智恵を持ち平民は無教養の身分制社会…東洋
2つ目は、一般人も教育を受け自由競争をする経済社会…西洋
しかしこの西洋社会は不平不満がたまるので東洋を侵略するようになる


そして日本は、2の西洋を選んだのだった。

…(諭吉は)西洋文明をはやく吸収した者が「勝ち組」になり、それに遅れたものは「負け組」になって「下人」になると説いたわけだ。
「日本という国」の近代化は、こうして始まった。西洋の文明を吸収し、国内では「学問」をして競争に勝ちぬき、国際的には「侵略される側」から「侵略する側」にまわる。
そのために、国民全員を義務(脅迫)教育によって、勉強させなければならない。だから明治政府はおおくの学校を建て、福沢も慶応義塾をつくった。そうやってできあがった学校制度の流れのはてのなかに、現在のわれわれはいるわけだ。

 


■しかし諭吉はこうも考えた。
「もっとも恐ろしい存在は、貧しくて知恵のある者である」(『貧富智愚の説』より)

つまり一般国民に教育を施すと、智恵がついて貧しい状態に不満を持つ者が出てくる恐れがあると。
そのために明治政府は「教育勅語」などを駆使して、国家や天皇に忠実な国民を作り上げたのである。教科書も国定になって、政府に都合よく作り変えられた歴史教育も行われた。


時代は移り、第二次大戦後の一時期は憲法9条を前面に出した平和教育が推進されたが、「宗主国」アメリカの都合に振り回されて、再び元来た道を戻り始めているこの国である。


いじめの多発は、高度経済成長後の70年前半より、高校全員入学が当たり前になり、ほぼ全員が受験競争に巻き込まれるようになってから顕在化した。
たった30年前からの出来事なのだ。


そして学校に限らず、今の日本の社会のあちこちに「いじめ」や「暴力」が蔓延している。
   
例えばアメリカが無理難題で日本をいじめ、鬱屈した政府が国民をいじめ、疲弊した国民が北朝鮮や韓国、中国に敵対してののしる、という構図が、社会のあちこちに噴出してるってわけだ。      
    
      
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コメント
この記事へのコメント
仰るとーり!
壺売りカルト、ナンミョーカルトの二大カルトに支えられる自民は逝ってよし!
2006/11/02(木) 11:57:39 | URL | そのとーり! #PgkbvmFo[ 編集]
わたしも読んだ!
小熊英二氏は、分厚い本を出版していて、たいそう気になっていた。理論社の岩波ジュニア新書版ともいうべき、この本を本屋で見つけて、やっばり・・・と、少し前に思っていたところ。でも、小熊英二氏のこのテキストを学校の社会科授業で、使える教師って、いったいこの国にどれだけいるのか?! 安倍首相の「教育再生」の反対のベクトルで、教育・福祉・医療の市場化に対する、徹底的な反論のための実証が必要ではないか・・・。取材・調査をほぼ終えて、原稿書きのために、頭を悩ませる日々が続いている。
2006/11/03(金) 04:21:08 | URL | 谷口硝子 #-[ 編集]
私達が習った歴史って?
今の高校生に日本史や世界史を全く教えないで卒業させてしまったというのは、もってもほかですが、私が何十年か前に高校のとき習った世界史、中学の時の日本史にしても、西洋や日本から見た都合のよい歴史だったんですね。ロキさん指摘の福沢諭吉にしても、伊藤博文にしても、教えられたときは、偉い人だったんだな、と思ったけど、今は、とんでもない人物に思えます。2人とも、他国侵略を推し進めた人ですものね。だから、歴史も教えればいいだけでなく、どう教えればいいかということも問題ですね。「つくる会」のような教え方をされたら困るけど、教育基本法を改正して、そういう教育をしたいんでしょう、与党は。
2006/11/03(金) 08:49:45 | URL | 非戦 #-[ 編集]
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