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激動する社会の波におぼれずに、自分の頭で考え 行動しようじゃないの。 命令されるのなんか 大嫌い。「群れない、媚びない、とんでもない」の猫の精神でがんばっていきまっしょい。
 アフガンのダブルスパイ自爆テロの顛末と映画『ワールド・オブ・ライズ』
2010年06月14日 (月) | 編集 |

■おびただしい数のニュースが、日々洪水のように世界を飛び交っている。
それらを全部把握することなどとうてい無理だし、きょう起こった出来事であっても
明日になればすっかり忘れ去られていることも珍しくない。

そんな数多くの出来事の中で、何となく心の隅にひっかかったまま月日だけが過ぎて
それでもなお私の中で依然として気がかりなニュースがいくつかある。
そんな1つがこれだ。


    CNN 1月5日
      http://www.cnn.co.jp/usa/CNN201001050008.html

    アフガン米基地テロ、実行犯はヨルダン人二重スパイ 消息筋

 ワシントン(CNN) アフガニスタン東部ホスト州にある米基地で昨年12月30日に発生した自爆テロについて、元米情報機関関係者は4日CNNに対し、ヨルダン人の二重スパイの男が実行犯だと語った。

 事件では米中央情報局(CIA)要員7人と、ヨルダンのアブドラ国王のいとこであるシャリフ・アリ・ビンゼイド同国軍大尉が死亡した。米高官によると、男は過去に米国とヨルダンの両国の情報機関に協力。米政府の最高レベルで重要視されている目標について、詳細で質の高い情報を提供していた。事件当日、男が会議のため基地に来ていたことが確認されている。

 機密違反が発覚したのは、米情報機関要員がいるはずがない場所で男を発見したためで、男は車で米基地に連行された。ヨルダンと米国の情報機関は男が忠実だと確信していたが、米バージニア州にあるCIA本部は現在深く反省しているという。

 男はフマン・カリル・アブムラル・バラウィ容疑者で、国際テロ組織アルカイダ勢力のイラク国内の指導者だったアブ・ムサブ・ザルカウィ容疑者と同じヨルダン西部ザルカ出身と判明している。ヨルダンと米国の情報機関は、バラウィ容疑者が既に過激思想を改めたと考え、アルカイダのナンバー2であるザワヒリ容疑者の捜索に協力させていた。

 ヨルダン情報機関はザワヒリ容疑者やアルカイダ指導者オサマ・ビンラディン容疑者の捜索で、以前から秘密裏に米国に協力してきた。ヨルダン人情報要員に、アルカイダへの潜入能力があったためという。ビンゼイド大尉の死亡についてヨルダン政府は公式コメントを出していないが、米関係筋は同大尉が事件現場におり、バラウィ容疑者と緊密に連携していたことを認めた。

 CIAは、捜査中であることを理由にコメントを避けている。




■ようするにアフガンのチャップマンCIA基地で自爆テロが起きて7人ものCIA要員が
殺害された。しかも自爆テロの犯人はもともと親米のヨルダンがアルカイダに潜入させて
いた人物で、つまりCIAとアルカイダの両方に通じたダブルスパイによる犯行だったという、
CIAにとってはあまりにアイタタ(_ _,)ゞな事件だった。
死亡したのはCIA要員7人とヨルダン情報員1人。CIAのうち2人は米民間軍事会社社員。
一度にこれほど多くのCIA要員が殺害された例はこれまでなかったという。

犯行に及んだバラウィ容疑者はヨルダン出身の内科医で、「パキスタン・タリバン運動」の
メスード司令官が昨年、米国の無人機によるミサイル攻撃で殺害されたことに対し報復した
ものと推測されている。

そしてCIAにとって衝撃的だったのは、これが綿密に計画された犯行であり、しかもバラウィ
容疑者が厳重であるはずの検問をカローラに乗ってノーチェックで通過して基地内部に入り、
その彼を待っていた7人のCIA要員の目の前で、ポケットの爆破装置を押して自爆したのだ。



■この事件に関して特に私が注目したのは、菅原出氏
米国諜報史上に残るCIAの大失態」で書いている以下の部分である。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20100121/212359/?P=4

   陸軍一個大隊に匹敵する大損害

 このホースト州にあるCIAのチャップマン基地は、アフガニスタン国内でCIAが直接運営する2つの基地のうちの1つである。それ以外の拠点は米軍基地の中に設けられている。

 チャップマン基地は、パキスタン内のタリバン、アルカイダの拠点に対する無人機プレデターによる攻撃の前線基地であり、この攻撃に必要なパキスタン領内におけるタリバンやアルカイダ情報の収集を主な任務にしていた。

 この小さな基地を指揮していたのはCIAきってのアルカイダのエキスパートである。過去14年間にわたってアルカイダを追い続けたこの女性は、このテロ組織に関しては「百科事典」のような知識を持つ専門家だったが、今回のテロで死亡した。

 この後に「パキスタンのタリバン運動(TTP)」が出した犯行声明によれば、彼らははじめからこの女性を狙ってダブル・スパイ工作とテロ攻撃を仕掛けていた様である。

 今回のテロでは他にも若いテロ専門の分析家など、実際にスパイと接触しながら工作活動を行う現場の工作担当官というよりはむしろ、その上位にあって戦略や計画を立てるオフィサーたちばかりが殺されている。またバラウィの報告を聴くためにチャップマン基地を訪れていたCIAアフガニスタン支局の副支局長も、このテロで重傷を負ったと伝えられている。

 かつてCIAの分析部でアルカイダ担当部長をつとめたマイケル・ショワーは、このテロ攻撃により、「米国が有するアルカイダ専門家のトップ5のうちの数人が殺害されてしまった」とまで述べている。「このタイプの専門知識を失った代償は大きい。すぐに取って代われるようなものではなく、短期間に彼らのような専門家を作ることは不可能」だからである。また元CIAの工作担当官であるロバート・ベアは、「これは陸軍で言えば一個大隊を失ったのに匹敵する甚大な損害だ」と米メディアにコメントしている。




■アルカイダに関してエキスパートだった女性とはどのような人物だったのか
大いに興味をそそられる。
と同時にこれほどの専門家を失った今、オバマ大統領のアフガン戦略が今後どんな
展開になっていくのかも興味深い。













■さてアフガンのダブルスパイ、自爆テロ、CIA、ヨルダン情報部、無人偵察機プレデターといったキーワードで思い起こすのが、レオナルド・ディカプリオ主演の映画『ワールド・オブ・ライズ』(原題: BODY OF LIES)である。
CIAに雇われた元ジャーナリスト・フェリス(ディカプリオ)は冷徹な上司の命令のもと、爆破テロの首謀者を追ってイランに潜入。嘘の爆破情報を流しながら敵をあざむき、逆スパイを送り込んで任務を遂行していくストーリーは緊迫感にあふれ、対テロ戦争の難しさとむなしさをダイナミックに描いて秀逸だ。

■ちなみに原題のBODY OF LIES(偽の死体作戦)は、第二次大戦中のイギリスの「ミンスミート作戦」からヒントを得たもの。用意した死体にイギリス海兵隊の軍服を着せ極秘書類も持たせて海に流し、スペイン沿岸に漂着するよう仕組んだことで、ドイツ軍に侵攻計画を信じ込ませた作戦名である。









フェリスに協力するヨルダン総合情報総局(GID)の
局長ハニ・サラーム(マーク・ストロング)。
後姿はフェリスの上司、CIAのホフマン(ラッセル・クロウ)。





    

爆破テロの組織へ潜入を試みるフェリス。
プレデターを使って広大な砂漠の中からフェリスの姿をとらえるCIA司令部。
右は、その姿を8倍に拡大したところ。
 



    

左:テロ組織が車でフェリスのもとにやってくる。
右:フェリスの周りを車がぐるぐる回り始める。
 



    

左:もうもうと舞い上がる砂煙で何も見えない。
右:別々の方向に車が走り去る。
どれにフェリスが乗っているかわからない。
テロ組織の作戦勝ちだ。
 





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コメント
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2010/06/15(火) 11:43:53 | | #[ 編集]
ペシャワール会
私は古いブログでも随分エントリーしたのだけれども、アフガンの問題に関してはいいたいことは山ほどある。

旧ソ連からアメリカにその戦いの相手は変わってしまったけれども、いずれにしろ祖国を蹂躙した外国勢力という図式はなんら変わらない。
タリバンと非タリバンの区別は実際問題できない。国民全部がタリバンであるとも言えるし、お給料がもらえるからタリバン掃討の傭兵になることもあるけれども・・・基本はみなイスラムであり、アフガンを愛するアフガン人であるわけでしょ。

ペシャワル会の伊藤さんが殺されたときに、私は昔のブログで悲しみをぶちまけました。
その際に真っ先に来たコメントは
「憲法9条は守ってくれませんでしたね」というもの。

私は怒り心頭に達して・・・あまりに怒ったために、反対に冷静になりました。

「暴力を止めるのに暴力で当っては何も始まらない」

とね。アメリカがやっているのは(しかもあの平和主義者ずらしたオバマが継続しているのは)暴力による対話。

私はペシャワル会の伊藤さんが殺されたときのご両親のコメントが忘れられない。

「私たちは息子が命を賭けてアフガンのために働いたことを誇りに思います。アフガンでその息子が死んだことは残念だけれども、息子が愛したアフガンを怨む事は無い」
「どうか、今後もペシャワル会を支えて欲しい・・・」

思い出すたびに泣けてくる。

軍事に頼って何の解決になる!

戦闘地で、日の丸を掲げながらもくもくと灌漑作業をしていた日本人、ペシャワル会にはタリバン(アフガン人)は決して銃口を向けなかった。
2010/06/15(火) 11:58:31 | URL | kappa #-[ 編集]
http://blog.goo.ne.jp/kosyuanjin/e/273306b0a598f9823f1eefee844259d4
ここに、拙い文を書いています。
昔の話です。
もうとっくに辞めたブログ(半年以上前にね)ですが、なぜかしら今も訪問IP は増えていますし、閲覧も毎日更新していた時と同じくらいに増え続けています。不思議といえば不思議・・・・。なんなのかねぇ~??
2010/06/15(火) 12:12:19 | URL | kappa #-[ 編集]
Re: タイトルなし
vonさま

貴重な情報をありがとうございます<(_ _)>

どの国でも少数民族の問題は難しいですね。
映画『レッドクリフ』で広く知るところとなった
呉の孫権も紅毛碧眼だったそうです。
古代中国とアッシリアやバビロニアなどの関係を
考えるのも面白いですね。


2010/06/15(火) 14:32:00 | URL | ロキ #.7BbZ8jQ[ 編集]
Re: タイトルなし
kappaさま

kappaさまの暖かい人柄がにじみ出ているエントリーですね。
類は友を呼ぶのたとえのように、ほんとうに優れた内容のブログには
月日の流れは関係なく、多くの人が集まってくるものです。
古典文学が長く読み継がれているのと同様です。


2010/06/15(火) 14:49:57 | URL | ロキ #.7BbZ8jQ[ 編集]
Re: ペシャワール会
kappaさま


真摯な内容に心を打たれました。


> 旧ソ連からアメリカにその戦いの相手は変わってしまったけれども、
いずれにしろ祖国を蹂躙した外国勢力という図式はなんら変わらない。

イギリス、ソ連そしてアメリカと、アフガンは長い間外国勢力によって
蹂躙されてきました。


> タリバンと非タリバンの区別は実際問題できない。国民全部がタリバンであるとも言えるし、お給料がもらえるからタリバン掃討の傭兵になることもあるけれども・・・基本はみなイスラムであり、アフガンを愛するアフガン人であるわけでしょ。

そうなんですよね。
私が最初に読んだアフガン関係の本では、無法な北部同盟の連中を
タリバンが追い出して平和が戻ったと書いてあったのに、その後なぜか
タリバン=悪の図式が定着してしまい、今でも心外に思っています。

同様にどちらも日本を愛していたのに、幕末の志士=善、新選組=悪と
されてしまった図式とよく似ていますね。
反小沢=善、親小沢=悪っていうのもありますけど(^^;


> ペシャワル会の伊藤さんが殺されたときに、
> 私は昔のブログで悲しみをぶちまけました。
> その際に真っ先に来たコメントは
> 「憲法9条は守ってくれませんでしたね」というもの。

とんでもないコメントですね。
こうした冷笑しながらただながめている人たちの存在こそ
伊藤さんを殺した本当の原因だと思います。


> 軍事に頼って何の解決になる!
> 戦闘地で、日の丸を掲げながらもくもくと灌漑作業をしていた日本人、
>ペシャワル会にはタリバン(アフガン人)は決して銃口を向けなかった。

その通りです!
いずれ歴史が侵略者たちを裁くことになるでしょう。

2010/06/15(火) 15:23:29 | URL | ロキ #.7BbZ8jQ[ 編集]
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