今回の参院選ではかろうじて自民単独での過半数はならなかったが、
安倍政権一強を覆すことはできず、自民・公明・おおさか維新の会・日本の
こころを大切にする党の「改憲4党」に改憲賛成の無所属と諸派の議員を
加えると、なんと改憲発議に必要な3分の2を超える勢力になってしまった
図:NHK
と、以上は悪いニュースで、以下はいいニュース
どんな暗闇の中であろうとも、足元を照らす小さな灯火が
希望への道筋を指し示してくれる。
投票の結果、選挙区では名前を書いた候補者があと一歩で及ばなかったが
比例では青木愛氏が当選を果たしたので、心から安堵した。
写真:毎日新聞
支援者らとともにくす玉を割って当選を喜ぶ森裕子氏(中央)
=新潟市中央区の事務所で10日午後11時37分、後藤結有撮影
読売新聞 7月11日
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/2016/news/20160711-OYT1T50099.html?from=yartcl_popin
森裕子さん返り咲き「市民とオール野党は一つ」
10日に投開票された参院選で、改選定数が2から1に減った新潟選挙区は、野党統一候補として出馬した無所属の元文部科学副大臣、森裕子さん(60)=民進、共産、社民、生活推薦=が国政への返り咲きを果たした。
自民現職の中原八一さん(57)=公明推薦=との接戦となったが、野党の支援と知名度を生かして支持を広げた。幸福実現党の横井基至さん(35)は及ばなかった。
国政への返り咲きを果たした森さん。午後11時半頃に当選確実の一報が伝えられると、新潟市中央区の事務所に集まった野党関係者や支持者から歓声がわき起こった。歓声に迎えられた森さんは、「新潟から新しい民主主義が生まれた。市民とオール野党は一つ。勝利を勝ち取った」と喜びを語った。
昨年9月の安全保障関連法の成立を受けて今年1月に出馬を表明。紆余うよ曲折を経て、共産党を含む野党が共闘して擁立する県内初の統一候補になった。
選挙戦では、安全保障関連法の廃止や安倍政権の経済政策「アベノミクス」への批判、環太平洋経済連携協定(TPP)反対などを訴え、知名度を生かして無党派層に浸透した。
国会で机に乗って抗議した姿などが知られる森さんだが、今回の選挙では自らを「ニュー森裕子」と呼び、統一候補として各党の立場を尊重することを意識した。
野党市議や市民団体などによる支援組織が各地に結成され、ポスター貼りや人集めなどを分担した。野党は各地で開く集会に森さんを招くなどして、それぞれの支持層への浸透を助けた。森さんは2012年に生活の党の小沢共同代表と共に旧民主党を離党した経緯があり、民進党を含む野党各党の支持層をどれだけ取り込めるかが課題とされたが、杞憂きゆうに終わった。森さんは「みなさんが全県で頑張ってくださった」と語った。
朝日新聞 7月11日
http://www.asahi.com/articles/ASJ7C2TFQJ7CUTIL009.html
青木愛氏「やきもきしていました」 大トリで当選決める
10日投開票された参院選の比例区で、最後の1議席は生活の党と山本太郎となかまたちが獲得した。元職の青木愛氏(50)が11日早朝に当選を決めた。
東京都北区の事務所で開票結果を待っていたという青木氏は「やきもきしていました。奇跡のような一番最後の議席なので、格別な喜びがあります」と語った。「(今回の選挙では)党の唯一の議席なので、大切に生かしていきたい。子育てや教育などの政策に力を入れたい」と述べた。
青木氏は元テレビリポーターで、2003年衆院選に民主公認で初当選。小沢一郎代表代行のもと民主が政権を奪取した09年衆院選で「小沢チルドレン」の一人として当選したが、その後、民主を離党。14年衆院選で落選していた。
何より嬉しかったのが、沖縄と福島でのがんばりだ。
現役閣僚をそれぞれ破ったのは快挙としか言いようがない。
特に東北では、秋田以外は野党統一候補が勝利したのは素晴らしい。
写真:産経新聞
左:福島選挙区で当選を決め万歳する民進党の増子輝彦氏=10日深夜、福島市
右:沖縄県の翁長雄志知事(左)らと万歳する伊波洋一氏=10日夜、那覇市
このように、今回は野党共闘が大きな成果をあげたのが突出したできごとだった。
この成果を次回にしっかり生かせるように、さらなる分析を行い、より優れた作戦を
作り上げてほしい。
東京新聞 7月11日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201607/CK2016071102000185.html
1人区、野党共闘に成果
三十二ある一人区全てで実現した民進、共産、社民、生活の野党四党の統一候補は福島、長野、三重、沖縄など十一議席を獲得、自民党は栃木、群馬、富山、石川など二十一議席を得た。前回二〇一三年の参院選で自民党が勝利した複数の選挙区で統一候補が勝利。野党共闘が成果を挙げたことで、民進、共産両党は今後の協力に前向きな姿勢をみせている。
参院選一人区で非自公系が獲得した議席は、前回は三十一選挙区のうち二議席で、民主党政権だった一〇年は二十九選挙区のうち八議席。前回の参院選を基に本紙が試算したところ、野党票を合計すれば自民党候補の得票を上回るのは九選挙区。今回、野党側はこれを二つ上回った。
福島選挙区は前回、自民、旧民主、共産、社民各党がそれぞれ候補を擁立。自民党候補の得票は非自民候補の票の合計より約十三万票多かったが、今回は統一候補の民進党の増子輝彦氏が勝利した。山梨選挙区も前回は自民党候補が当選。今回は、統一候補の宮沢由佳氏が自民党候補を破った。
改選議席数が二から一になった長野選挙区でも、野党統一候補の民進党の杉尾秀哉氏が、自民党の若林健太氏に勝利した。
一方、限界もみえた。栃木選挙区では、自民党の上野通子氏が、無所属で四野党推薦の田野辺隆男氏を破って再選。一三年の参院選では、当選した自民党候補が約三十八万票、非自民各党候補の票を合わせると約四十万票で、共闘していれば逆転する計算だったが、今回、野党統一候補の票は約三十一万票だった。
野党四党は前回、それぞれが候補を立てて政権批判票の分散を招いた反省から、統一候補擁立を進めた。市民団体「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」も一本化を促した。
今後は次期衆院選の小選挙区でも、統一候補を擁立するかどうかが焦点になる。民進党の岡田克也代表はNHK番組で「市民を中心に各党が集まった。新しい政治の流れを加速したい」と今回の選挙戦を評価。民放番組で、次期衆院選について「二人も三人も(候補を)出したら、与党を利するだけだ」と共闘を継続する考えを示した。
共産党の志位和夫委員長は記者会見で「最初のチャレンジとしては大きな成功だ」とした上で、都知事選での野党共闘についても「四野党プラス市民という枠組みを大切にし、急いで話し合いを進めていきたい」と述べた。 (生島章弘)
お昼前に参院選の投票をした。
20歳で選挙権を得てから、これまで棄権したことはない。
それにしても今回は異様なほど「参院選隠し」「争点隠し」が行われ、特にテレビは
都知事選の話題ばかりで、気を抜くと参院選があることなど忘れてしまいそうだった。
自民党はまたしてもアベノミクス選挙であると煙幕を張り、そして開票の
8時になったとたんいっせいに、「改憲」「3分の2」という文字が各テレビ画面に
踊ったのだった。
ただそんな中で鹿児島県の県知事に三反園訓氏が初当選という朗報に
接し、思わず「やった!」と胸が熱くなった
三反園氏は好きなコメンテーターの一人であったが、鹿児島知事選を戦っていた
ことをコロリと忘れていたから、よけい驚きと喜びが大きかったのだ。
世の中けっして嫌なことばかりが続くものではない。
暗闇の中にも一筋の光はみつかるものだ。
三反園氏には、ぜひとも日本を照らす光の一筋になってほしいと心から願う。
鹿児島知事選で当選を決め万歳する三反園訓氏
=10日午後8時27分、鹿児島市、小宮路勝撮影
朝日新聞 7月10日
http://www.asahi.com/articles/ASJ7B63QTJ7BTLTB00K.html
鹿児島知事に三反園氏 「原発いったん停止し再検査を」
鹿児島県知事選は10日投開票され、無所属新顔で元テレビ朝日コメンテーターの三反園訓氏(58)が無所属現職の伊藤祐一郎氏(68)を破り、初当選を確実にした。三反園氏は伊藤氏の4選阻止を訴え、民進、社民両党県組織や保守系地方議員の一部の支援を得て草の根の選挙戦を展開した。
選挙事務所の内外に集まった支持者約200人の前に、三反園氏は午後8時24分に姿を見せた。「私は原発のない社会をつくろうと一貫して訴えている。熊本地震を受け、原発をいったん停止して再検査し、活断層の調査をすべきだ」と発言。安全性に問題が見つかった場合の対応を報道陣に尋ねられ、「安全性が確保されない原発は動かすわけにはいかない」と述べた。
鹿児島県で過去に4選した知事はおらず、伊藤氏の4選の是非が焦点の一つとなった。三反園氏は多選を批判するとともに、熊本地震の発生で九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の安全性に不安が広がると、反原発グループとも連携。「川内原発を停止し、点検するよう九電に申し入れる」との公約を掲げ、支持を広げた。一方で、選挙戦では反原発の主張を強調せず、保守層にも気を配った。
伊藤氏は自民、公明両党の支援を得て組織戦を展開したが、及ばなかった。
明日はいよいよ参院選投開票日
とにかく出かけて、1票を投じよう。
きみのその1票が、明日を切り拓くんだ
あき(左)・まれ(右)
7日の英BBCニュースで、イラク戦争の検証結果を報じていた。
キャスター「イラク戦争に参戦した経緯について調べていた
独立調査委員会は、イラク戦争におけるイギリスの役割について
多くの失敗があったとの報告書を提出しました」
ウェストミンスターの会議センターにて
検証報告をする、調査委員会のチルコット委員長。
「イギリスは、武装解除のための外交手段を尽くす前に
参戦を決めたとの結論に至りました」
イラク侵攻の8か月前、ブレア英元首相は
当時のブッシュ米大統領に、
「何があってもあなたと共にいる」と伝えていた。
ブレア氏は6日、すべてにおいて全面的に責任を負うと表明。
しかし参戦判断は妥当だったとの従来の見解を繰り返した。
外では怒りが渦巻いていた。
政府批判のデモをする人々。
両手を血で染めたブレア元首相のかぶりもの。
BBCニュースではイラクの現状も伝えていて、特に印象に残ったのが
あるイラク人男性の証言だった。
彼は戦争直後にサダム・フセインの像が倒されたのを見て喝采をおくったが、
やがてもとのフセイン時代の方が、多少は不自由でもよかったと思うようになった。
「(戦争で)サダムはいなくなったが、今は1000人のサダムがいる」
そして、もしブレア元首相に会えたらどうしますかとの問いに、
「おまえは犯罪者だと言って、顔にツバを吐きかけてやる」と語気を強めたのだった。
日本の新聞記事は、以下の通り。
朝日新聞 7月6日
http://www.asahi.com/articles/ASJ7561FRJ75UHBI01N.html
英のイラク参戦「最後の手段ではなかった」 検証報告書
英ブレア政権が2003年にイラク戦争に参戦した経緯や侵攻後の占領政策を検証した独立調査委員会(チルコット委員会)が6日、報告書を公表した。参戦の決断を「(フセイン政権の)武装解除の平和的な方策を尽くす前に侵攻に参加した。軍事行動は当時、最後の手段ではなかった」と断じた。開戦から13年を経て戦争を検証した報告書は、自国政府の判断や評価の過ちを厳しく指摘する内容となった。
イラク戦争は、フセイン独裁政権の大量破壊兵器(WMD)の開発・保有という誤った情報を大義に米英主導で始まった。
委員長を務めた元北アイルランド省次官のジョン・チルコット氏の声明や報告書は、イラクでの軍事行動の決定について、「法的根拠があると決断する状況にはほど遠かった」と結論づけた。WMDについても、化学・生物兵器の開発が続いているとの情報は「確実」というレベルになく、核兵器も「経済制裁が適切な形で維持されている限り開発できなかっただろう」と指摘した。
また、情報機関が当時のブレア首相に対して、「イラク侵攻に踏み切った場合、英国へのテロの脅威が増し、イラクの兵器や開発能力がテロリストに渡る恐れがある」と警告していたことを明らかにした。一方で、情報機関がWMDを巡る誤った情報を伝えていたことなど、「対イラク政策が不完全な情報と分析に基づいていた」と断定し、情報機関の機能不全も指摘した。
侵攻後のイラク情勢が混乱して復興が進まなかったことについては「侵攻の結果を過小評価していた」として、復興の計画や準備が不適切だったと政府の対応を批判した。
報告書では、ブレア氏がブッシュ米大統領(当時)に送った書簡の内容も明らかになった。ブレア氏が開戦前の02年7月、一部高官にしか知らせずにブッシュ氏に国連安全保障理事会決議を模索する方策を提案した際に、「何があっても行動を共にする」と協調を保証したと指摘した。
独立調査委は、戦争の正当性を疑問視する世論に押されてブラウン元首相が09年7月に設置。歴史学者ら5人の委員が、15万件以上の文書やブレア氏ら150人以上の証言をもとに作成した。
ブレア元首相は6日、報告書の公表を受けて会見し、WMDに関する情報が誤っていたことや多くの犠牲者を出したことに「深い悲しみと遺憾の意、謝罪を表明する」とし、「批判を受け入れる」と述べた。ただ戦争に踏み切った決断そのものは「正しかった」と強調した。(ロンドン=渡辺志帆、高久潤)
この英国の検証報告に対して、一方の当事国である日本の安倍政権は
あくまでも頑なに、イラク戦争での英米の武力行使支持表明は「妥当」だった
との見解を変えないという。
先の大戦でも原発事故でもアベノミクスでもなにもかも、自分たちは悪くない。
すべて外の要因が引き起こしたものだと突っぱね、徹底した原因究明を最初
から放棄している。
その結果、同じ過ちを何度でも繰り返すことになり、その度に苦しめられるのは
弱い立場の国民なのである。
東京新聞 7月8日
さてイラク、イラン、シリアなどの中東の、今にいたる紛争と混乱だが
その原因は100年前の第一次大戦にまでさかのぼる。
当時の連合国だった英・仏・露の3国は、大戦後のオスマン帝国の分割を密約。
これがサイクス・ピコ協定である。戦後は英仏によって中東は分割支配され、
そのときに引かれた境界線は民族も宗教も無視したものだったため、大きな怒りと
反発を招いた。IS(イスラム国)はこのサイクス・ピコ協定を否定し、国境線の書き換えを
主張して台頭してきた集団なのである。
世界地図 2016年版より
拡大版
7月7日は毎年恒例、猫のミラさまのお誕生日
18年前に埼玉の片田舎のお寺の境内で拾った子猫が
こんなに長生きするとは思わなかったワ。
実家で暮らす、ご長寿のわがまま女王さま。
ちなみに去年のが、これ。
夏にぴったりの涼しげな毛並み。
実は母が足の手術をすることになって、先月6月1日に、ほ~んとに
久々に実家の津田沼(船橋市)に行ってきたのである。
その行くまでの準備というか、こっちの仕事の手配やら猫たちの世話やらで
家を出るまでにすでに疲労感たっぷり。おまけに左膝の負傷も抱えている身で
お昼前にようやく津田沼駅にたどりついた(o´Д`)
JR総武線・津田沼駅構内。
時間的にちょうどすいていて、人影もまばら。
いろんなお店が増えていた。
改札を出たところ。
写真の左側の出口は習志野市、右側は船橋市。
国境の町みたいな場所だ。
母が入院している習志野病院の8階から見た景色。
遠くのビル群は幕張テクノポリス。
手術が終わるまで4時間以上かかって、
しかも麻酔がなかなか醒めない。
ようやく二言三言話せるようになってから
病院をあとにした。
すっかり暗くなってしまったが、実家に立ち寄った。
東日本大震災で首都圏もだいぶ揺れたので
去年、二女が新しく立て替えた。
以前の四分の一くらいのコンパクトな造りになっていて
ちょっとびっくり(・・;)
父母と二女と猫たちで暮らす。
キッチンで寝転ぶ、猫長女のご長寿ミラさま。
上のバースデーカードに転用すますた
二女のアーニャ。
隅っこに入って警戒中。
長男のプーチン。
すぐ逃げようとするので
人間の二女が取り押さえ中。
キキに似ている三女のコタマ。
最近大腸がんが見つかって療養中。
まさかキキが先に逝ってしまうとは思わなかった。
実家の猫たちの若き日のお姿集。
毛並みが美しかった、はつらつミラさま。
なぜかソースの入れ物が。
津田沼の動物病院からもらってきたアーニャ。
右側は、病院で飼われているアーニャのママ。
実家の庭で発見した(^^; 子猫のプーチン。
私が時間をかけて手なづけ、飼い猫にした。
なのに恩を忘れて、今は私から逃げ回るのだ。
おもちゃで遊ぶコタマ。
外猫のタマオの娘で、タマオがうちの娘たちに託して
置いていった。少しでも元気になってほしい
10日に投開票される参院選の最大の争点は
「改憲」である。
自民党がいくらアベノミクスをもっと前にと争点隠しをしようが、
与党とその取り巻き政党に多数票を与えてしまえば、国民の信任を得たりと
すぐさま「改憲」準備に着手するだろう。
そしてそのとき対象になるのは、国民の反対が多い9条よりも、大災害に
対応するという名目の「緊急事態条項」である。
安倍首相と官邸は、東北大震災のさいも熊本大地震のさいも、この「緊急
事態条項」があればもっと迅速に災害救助ができただろうとさかんに吹聴
していた。
たしかに大災害や北朝鮮ミサイル、テロに効果があるときけば納得して
しまうかもしれない。
ところがこの「緊急事態条項」は、ある意味、9条改憲よりも危険な面を
もっているのである。
「緊急事態条項」について書かれた新聞記事と対談の2つを、以下に
ご紹介したい。
毎日新聞 2月2日
http://mainichi.jp/articles/20160202/dde/012/010/006000c
特集ワイド 本当に必要? 「緊急事態条項」
安倍晋三首相は最近、「挑戦」との言葉を多用する。その胸中をそんたくすれば、最も挑戦したいのは憲法改正だろう。そして今、永田町では「緊急事態条項」を新設する改憲論が浮上している。戦争や大災害などが起きた場合、首相に権限を集中させるこの条項は、基本的人権を過度に侵害する危険性もある。本当に必要なのか。【江畑佳明】
災害も攻撃も「既存法で対応可能」
安倍首相の発言をたどってみると、昨年より改憲に前向きな姿勢を感じ取れる。例えば先月19日の参院予算委員会での答弁では緊急事態条項の必要性に踏み込んだ。「大規模な災害が発生したような緊急時において国民の安全を守るため、国家そして国民自らがどのような役割を果たしていくべきかを憲法にどのように位置付けるかは極めて重く、大切な課題と考えている」
確かに、沿岸部に壊滅的な被害をもたらした東日本大震災の記憶は今もなお鮮明だし、首都直下や南海トラフなどの大地震も高い確率で発生すると指摘されている。世界に目を向ければ、収束しないテロや北朝鮮のミサイル問題などがあり、緊急事態条項は必要−−と納得しそうだ。
この条項を盛り込んだ自民党の憲法改正草案を確認しよう。条項の概略は、武力攻撃や大災害などが起きた場合、首相が閣議で「緊急事態」を宣言すると▽法律と同じ効力を持つ政令の制定が可能になる▽国民には国や公共機関の指示に従う義務が生じる−−というものだ。
だが「憲法に緊急事態条項を入れる必要性は全くありません」と断言するのは、災害の法律に詳しい弁護士の小口幸人(おぐちゆきひと)さんだ。小口さんは2010年春、岩手県宮古市へ赴任。震災後、市職員らに法律の助言をするなかで、災害対策基本法などの法律が効果的に運用されていないと痛感した。その例が、津波で破壊された家屋の所有者が、行方不明者の捜索を拒んだ時の対応だった。悩む市職員への助言は「災害対策基本法では、市長の判断で建物の一時使用や収用、除去までできると定めてあります。必要なら、当然立ち入りもできます。立ち入り検査に関する条文もあります」。
また同法は政府が強い権限で災害対応に臨めるよう、首相による「災害緊急事態の布告」を定めている。国会閉会中でも緊急の必要がある場合、政令を出し物価を抑えたり、債務支払い延期を決めたりすることが可能。表を見てほしい。一例だが、緊急事態に対応する法律に致命的な不備があるとはいえないだろう。
小口さんは切実な表情でこう訴える。「憲法に緊急事態条項があったら大震災で起きた数々の悲劇を食い止められたのかといえば、そうではない。今の法律を十分に使いこなせなかったのが問題。被害を最小限に抑えるのは、法整備やその周知、訓練などを含めた事前の準備。大震災を改憲のダシにしないでほしい」
1人の弁護士の意見にとどまらない。岩手、宮城、福島、新潟、兵庫といった大震災を経験した自治体を含む計17の弁護士会は、緊急事態条項の新設に反対する声明を出している。被災地は緊急事態条項を求めてはいない。
テロや武力攻撃を理由に条項の設置を求める意見には、有事法制に詳しい早稲田大の水島朝穂教授(憲法学)が反論する。「既に警察法や自衛隊法などに過剰ともいえる仕組みが存在し、対応は可能。例外的権限を憲法に導入すれば、誤用、乱用、悪用の危険が増してくる」
(以下は上記サイトへどうぞ)
huffingtonpost 4月29日
「緊急事態条項」を徹底討論する 木村草太氏 VS 礒崎陽輔氏
http://www.huffingtonpost.jp/kazuya-matsumoto/sota-kimura-yosuke-isozaki_b_9775910.html
「緊急事態条項」の恐ろしさはこれだけではない。
米国のニュースを読むさい、FEMA(フィーマ)という機関の名を目にした人もいるだろう。
FEMAとはアメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁のことで、FBIやCIAが出てくる米国の
サスペンスドラマの中でも、大災害やテロが起きた時にFEMAが駆けつけるシーンが
出てくることがある。
そして自民党が画策する「緊急事態条項」とは、このFEMAの日本版でもあるのだ。
妄想だ、陰謀論だと言う人も少なくないが、FEMAと緊急事態条項については、以下の
ような見方もあるということを知っていても損はないだろう。
田中宇の国際ニュース解説 02年3月4日
アメリカで秘密裏に稼動する「影の政府」
https://tanakanews.com/c0304fema.htm
カレイドスコープ 14年8月3日
いよいよ自民党が日本版FEMA(緊急事態管理庁)創設へ動く
http://kaleido11.blog.fc2.com/blog-entry-2991.html
今年の2月頃、ネット上で拾った画像。
もうすぐ参院選の投開票日だというのに、テレビの話題は都知事選候補と
EU離脱のことばかり。たまに流れる街頭演説シーンでも、自民党は相変わらず
「改憲」を隠して、アベノミクスを前進させるとしか言わない。
アベノミクスがとっくに失敗して死んだことは世界中に知れ渡っている事実だが、
なぜか当の日本では、未だに成功していると吹聴され続けている。
その裏でGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が10兆円の年金運用損を
出したことは巧妙に隠蔽されているのだ。
アベノミクスの正体とは株価操作であり、そこにギャンブルのように国民の年金
資金を突っ込んで、そのあげくに巨額の損を出したということだ。
安倍自民党を信任するということは、自らの老後破綻を許容することに等しい。
左:東京新聞7月2日
GPIFの15年度決算で5兆円超の年金運用損が出ることがわかった。
右:東京新聞7月5日
さらに16年4~6月期にも5兆円の運用損が出る見通し。
東京新聞 7月5日
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016070590065959.html
4~6月も年金運用損5兆円 英離脱で株価急落
国民が支払う国民年金などの積立金を運用する「年金積立金管理運用独立行政法人」(GPIF)が、二〇一六年四~六月期に約五兆円の運用損失を出す見通しとなったことが、専門家の試算で分かった。英国の欧州連合(EU)からの離脱問題で株価が急落したのが主な要因。一五年度も五兆数千億円の損失を出す見込みが既に明らかになっており、一四年度末と比較した場合の損失は約十兆円に膨らむ見通しとなった。
GPIFは一四年十月に安倍政権の方針を受け、どの資産にどの程度の積立金を投資するかの基準を変更。株式(国内、海外合計)を24%から50%に上げ、国債などの国内債券を60%から35%に下げた。
試算をしたのは野村証券の西川昌宏チーフ財政アナリスト。GPIFの一五年度の運用実績について事前に五兆円超の損失を出すと予測した実績がある。
試算によると、運用資産ごとの損益はマイナスだったのが国内株二兆二千億円、外国株二兆五千億円、外国債券一兆六千億円。国内債券はマイナス金利の導入に伴う金利低下(国債価格の上昇)で含み益が出たため、一兆三千億円のプラスだった。西川氏は「株価が大きく戻すのは当面難しい」と話す。
日本総研の西沢和彦上席主任研究員は「政府は株の比率を上げる基準変更の際、株価下落で損失が発生する当然のデメリットの説明をほとんどしなかった。あらためて情報公開を徹底し、損失はすぐ処理する仕組みが必要」と指摘する。
本日7月4日発売の「ビッグコミック スピリッツ」に「日本国憲法全文」が
付録でついてくるというので、さっそく買ってみた。
「ビッグコミック」本体を創刊号から読んでいる私は
青年コミック読者の草分けでもある。(^^;
当時は手塚や白土など巨匠漫画家の作品が
読み放題だったが、最近はまったくと言っていいほど
マンガ週刊誌を手に取っていない。
今回はスピリッツを久々に購入。
付録の日本国憲法。
袋とじというより、ミシン目で
パリパリ切り離せるようになっている。
次の4ページにわたって解説が書いてある。
さっそくお邪魔猫のまれが、邪魔しにやってきた。
「どこからどう読んでいいのか、わからないアナタ」の
まれが、中身の条文を眺め中(=ΦエΦ=)
「ふむふむ、第23条は『学問の自由は、これを保障する』…か。
猫の学問の自由もOKにゃんかに?」
裏側には連載中の作品のイラストが描かれていて
どちらかというと、イラストにはさまれて条文が
書かれてるってかんじ(・・;)
まれの脳力が1%アップしました
「キリキリッ」
7月1日、バングラデシュの首都ダッカで人質テロ事件が発生。
武装集団がレストランを襲撃したもので、治安部隊が13人を救出したが
20人が死亡、その中には7名の日本人が含まれていた。
私が事件を知ったのは海外ニュースか国内ニュースでかは忘れたが、
その中の「十字軍の仲間を殺した」との犯行声明が、強く耳に残った。
ついに日本もテロの時代に突入したか、という暗く重い感情が襲ってきた。
テレビではキャスターやゲストがなぜ日本人が殺害されたのかわからないと
しきりにコメントしているが、理由はちゃんとわかっているくせに、安倍政権に
おもねるその態度がなんともいやらしい。
この点に関してhuffingtonpostとJ-CASTニュースが的確に報じているので
以下にご紹介したい。
写真はNNNニュースより
huffingtonpost 7月3日
http://www.huffingtonpost.jp/2016/07/02/i-am-japanese_n_10790532.html
「私は日本人、撃たないで」逆効果か【バングラデシュ人質事件】
バングラデシュの首都ダッカで7月1日、武装集団がレストランを襲撃した人質テロ事件で、銃声の中で「私は日本人だ、撃たないで」 という声が聞こえたと、複数の新聞社が報じた。この事件では「日本人7人が死亡した」と菅義偉官房長官が発表している。
朝日新聞デジタルは、レストランの隣に住む韓国系アメリカ人(61)の話として、テロリストの男たちが襲撃したときの模様を以下のように伝えた。
産経ニュースも近隣に住むレストラン経営の女性(49)の話として、銃声の中で懇願するような男性の声が聞こえてきたと報じた。
(中略)
「イスラム国」を名乗る組織が犯行声明
過激派組織「イスラム国」(IS)のバングラデシュ支部を名乗り、「22人を殺害した」とする犯行声明が日本時間3日未明、インターネット上に出た。
NHKニュースによると、この声明は「イタリア人を含む『十字軍の国』の人々を殺害した。イスラム教徒の殺害を続けるかぎり、十字軍の国の人々に安全は確保されないと知らしめるためだ」などと主張しているという。日本人に関する言及はなかった。
写真:ANNニュース
元外交官「日本人なら無害は過去の話」
バングラデシュは、親日国として知られてきた中での衝撃の事件。元外交官の孫崎享(まごさき・うける)さんは、報道されている男性の言動について、「残念ながら日本人なら無害は過去の話」と言及。日本人であることをアピールしても、イスラム過激派のテロを避けるのは難しいと指摘した。
ISが後藤健二さんの殺害時に、安倍首相に対して「おまえの国民を場所を問わずに殺りくするだろう」というメッセージを出したことを例に挙げて、次のようにTwitterに投稿した。
(以下略)
テロリストがすべて貧困の中から生まれるとはかぎらない。
今回の襲撃事件の実行犯はみな、高学歴で裕福な家の出身だったという。
1860~70年のかつてのロシアでも、貴族出の青年や学生たちが「ヴ・ナロード」
(人民の中へ)を合言葉に、革命思想を啓蒙するために農村へと入っていったが
彼らの一部はその後、テロリストへと変わっていった歴史がある。
写真:ANNニュース
J-CASTニュース 7月3日
http://www.j-cast.com/2016/07/03271432.html
現場周辺の様子(写真:ZUMA Press/アフロ)
「私は日本人」は防衛策にならず
「十字軍」敵視テロが突きつける現実
バングラデシュ襲撃事件の現場となったレストランで、ある日本人男性は武装組織メンバーに向かってこう叫んだという。「I'm Japanese. Don't Shoot.(私は日本人です、撃たないで)」――。複数の大手紙が目撃談を報じている。
事件をめぐっては、過激派組織IS(イスラム国)が犯行声明を出した。ISが標的としているのは、ISと敵対する「十字軍連合」と呼ぶ国々であり、日本もその1つに数えられている。ISによる犯行と確定したわけではないが、日本人7人の命が奪われたことで、改めてその事実を想起した人もいたようだ。
IS「すべての日本人が標的」
事件は2016年7月1日夜(日本時間2日未明)、首都ダッカにあるレストランで発生した。武装組織が店内に侵入し、日本人8人を含む30余人を人質に立てこもった。翌朝に治安部隊が突入し、日本人男性1人を含む13人が救出されたが、人質20人が命を落とした。うち、7人が日本人だった。
現場の目撃談を報じた、読売新聞などの記事によれば、ある日本人男性は武装組織のメンバーに対し、自身が日本人であることを繰り返し英語で強調したという。「撃たないで」とも懇願したが、店内に連れ込まれたそうだ。
日本人では唯一、男性1人が救出されている。それが叫んでいた人物なのかどうかは現在(3日夕)のところ定かではない。ただ、仮に助かった人物だとしても、「日本人」だと主張しても人質の対象からは逃れられなかった形だ。
ISが標的とする「十字軍」は、アメリカやイギリスなど主にキリスト教中心の欧米諸国を指している。一方で、非キリスト教国である日本も十字軍の一員とみなされている。ISは2015年1月、湯川遥菜さんと後藤健二さんが捕えられた日本人人質事件の際に公開したビデオの中で「日本は十字軍に参加した」との表現を使っていた。
2015年2月には英字版機関誌「ダビク」の中で、日本のアフガニスタン支援に言及。
“「キリスト教という異教徒でもなく、『平和主義』憲法があり、非常にアフガニスタンから離れているにも関わらず、日本は十字軍に参加した」と非難した。また、安倍晋三首相の中東支援について触れて「すべての日本人が標的」とも主張した。
(以下略)
人間でも、なにがよくてくっついてるんだろう
なんて思えるようなカップルがいるけど
猫の世界でも、それは同じ。
どこへ行っても嫌われ者のマイケル(手前の薄茶の猫・オス)と
今にも死にそうなのに何とか生きてる
独占欲が強くて、やはり嫌われ者のマダラ(奥のサビ猫・メス)も
そんな「破れ鍋に綴じ蓋」のカップルだ。
そそくさとした仕草でマイケルに愛情を注ぐマダラが
いじらしいというか、うっとうしいのである。ワハハ。