激動する社会の波におぼれずに、自分の頭で考え 行動しようじゃないの。 命令されるのなんか 大嫌い。「群れない、媚びない、とんでもない」の猫の精神でがんばっていきまっしょい。
 クリスマスの日に
2014年12月25日 (木) | 編集 |





                                       





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 経済的困窮が続くロシアを支援する中国
2014年12月23日 (火) | 編集 |

昨日に引き続き、ロシアRTRのニュースの紹介。
今朝の話題は、原油の値下がりの原因と中国の支援について。
この原油安はサウジと米国が仕掛けているとの見方が多いが、その逆のOPECによる
米国のオイルシェール潰しとも考えることができる。
と同時に、ロシアを標的にした米欧の金融戦争が着々と進んでいる。
どの陣営が勝利するのか、来年2015年は大きな節目の年になるだろう。
そしてここでの勝敗のカギを握っているのが、中国だ。
中国の王毅外相は、ドルではなく元での決済を提案している。

一方日本のテレビではさかんにルーブル安の懸念を報じているが、なぜか円安の危険
についてはぼかしている。ロシアや中国を敵視して米国に追従するだけでは、ロシアが
デフォルトする前に、日本自体が沈没する羽目になってしまうだろう。








以下、ロシアRTRより。

【 OPECは世界規模での生産過剰と価格の低下はOPECに加盟していない生産国によって引き起こされている、との考えを明らかにしました。
サウジアラビアのエネルギー相は具体的な名前は上げなかったものの、推測するのは簡単です。オイルシェール・ブームで、アメリカによって毎日200万バレルの石油が余剰生産されています。

ロシアの経済状況について22日、メドベージェフ首相は副首相らと協議しました。
外貨市場の状況は、より予測がつくものになっており、さらに輸出企業が外貨収入の一部を売りに出すことに同意したとの報告がありました。 (中略)





ロシアRTRより 中国の王毅外相



石油とは逆に、小麦の値段は上がっています。
ロシアは世界で4番目の穀物輸出国です。ロシアの穀物の輸出関税を導入すれば、外国の輸出業者の価格上昇につながります。
困難な経済状況のロシアを支援すると中国が表明しました。
中国の王毅(おうき)外相は、ロシアに1500億元の価格スワップ協定を利用するよう提案しました。目的はドルから離れ、中国の通貨で取引を行うことです。

さらに中国は11月にロシアからの石油の買い付けを65%増やし、サウジアラビアからの買い付けを減らしました。
中国へのガスの供給が、ガス大規模プロジェクトで実現します。シベリア半島の新しいガス生産施設が、プーチン大統領の命令によって稼働を開始しました。

プーチン「今回の新しいガス生産施設の稼働開始により、年間9千億立方メートルまで、1.5倍に増えることになります。このようなガス生産量の増大により、ロシアのエネルギー安全保障が高められ、必要に応じてエネルギー資源の輸出ができるようになります」

ガスプロム・ミーレル社長「今回の生産開始により、必要なガス田からの中国へのガスの輸出量を拡大することができます。また中国へのガス供給は、東ルートだけでなく、新しい西シベリアからの西ルートでも行われます」 】






 ウクライナ新内閣の閣僚に外国人を続々登用 中には指名手配の人物も
2014年12月22日 (月) | 編集 |

西側寄り路線を推し進めるウクライナ新政府が、なんと閣僚メンバーに米国、リトアニア、
グルジア(いずれも親米国)の外国人を登用した。笑っちゃうほどあからさまな人事だ(^^ゞ



      時事通信 12月3日
       http://www.jiji.com/jc/zc?k=201412/2014120300722

             3閣僚に外国人登用=新内閣、異色の顔触れ-ウクライナ

【モスクワ時事】ウクライナ最高会議(議会)は2日夜、親欧州連合(EU)派が圧勝した10月の前倒し選挙を踏まえ、続投するヤツェニュク首相率いる新内閣の閣僚名簿を承認した。うち3閣僚がロシアに厳しい米国、旧ソ連のリトアニア、グルジア出身の「お雇い外国人」という異色の顔触れだ。インタファクス通信などが伝えた。
 財政危機にひんする中、要職の財務相には、ウクライナ系米国人女性で在ウクライナ米大使館勤務経験があるナタリヤ・ヤレシコ氏を抜てき。経済発展・貿易相はリトアニア人で投資会社勤務のアブロマビチュス氏、保健相はグルジア人でトビリシ大学長代行を務めたクビタシビリ氏がそれぞれ就任した。
 ポロシェンコ大統領はこれら3閣僚の登用のため、大統領令でウクライナ国籍を付与。リトアニア、グルジア出身の2閣僚は本国の法令に従い、原国籍を失った。





しかしこの異例の人事には、さらに先があった。
しかも、あの「奇人」サーカシビリ(親米・親イスラエル)の側近たちが、
ちゃっかりと要職に収まったのだ。
プーチンに喧嘩を売ってるとしか思えない。

というわけで、本日のロシアRTRのニュースより、びっくり人事の続きをお伝えする。







ロシアRTRより 
左は元グルジア内務副大臣エカ・ズグラゼ
右はサーカシビリ元グルジア大統領



【ウクライナ政府は、グルジア・サーカシビリ元大統領の盟友とされるエカ・ズグラゼ氏を内務副大臣に、アデイシビリ氏(ニュースではアデイシビリと聞こえたが、該当する人物がいるかどうかは情報量が乏しくて不明。人名の発音はよくわからない)を汚職対策委員会の委員長に任命したため、ウクライナとグルジアの間で軋轢が生じています。

特にアデイシビリ氏は国際手配の対象となっている人物です。国際手配の人物がなぜウクライナ政府の要職に就くことができたのか、グルジア政府は理解に苦しんでいます。
アデイシビリ氏はサーカシビリ体制のもとで活動していた人物ですし、エカ・ズグラゼ氏は長年にわたってサーカシビリを擁護し続けてきた人物です。

エカ・ズグラゼ氏は7年間にわたりグルジアの内務副大臣のポストにあったが、数日前、ウクライナの第一内務副大臣に任命されました。これはかつてグルジアで保健相を務め、現在はウクライナで保健相に就任しているアレクサンドル・クビタシビリ氏に続き、旧サーカシビリ政権に属する人物が要職に就いた2つ目の例になります。
そしてクビタシビリ氏もズグラゼ氏も、すでにウクライナ国籍を取得しています。

さらに驚くべきは、元グルジア法務大臣のアデイシビリ氏が汚職対策委員長に就任したことです。彼は囚人に対する拷問など、非人道的で過酷な取り扱いや刑事事件の捏造などで国際指名手配されているのです。

グルジアのガリバシビリ首相は、ロシア首脳との会談を希望するとも述べています。
プーチン大統領が木曜の記者会見で、グルジア政府の代表がモスクワ訪問に来てくれれば嬉しいと語ったことに対して応えたものです。】






 キミが世界のリーダーだったら?
2014年12月21日 (日) | 編集 |

2日間の大掃除や宴会に続き、本日は義母の一周忌。
案内状からはじめて、お墓掃除、お寺での法要の後にうちの大広間での昼食と
なんとか無事に終了し、ホッと一息。というか深~い吐息。
すべて日常業務にプラスする形で行っているので、なかなか辛いものがある。
この後も年末、お正月と繁忙期が控えているので、体調を崩さないように注意
しなければ。ふう( ´Д`)=3




というわけで、先日、骨休みにこんなサイトで遊んでみた。
   http://www.russia-direct.org/quiz/quiz-what-type-world-leader-are-you









もし君が世界のリーダーだったら、どのタイプ?
9つの質問に答えると教えてくれるよ、ってことで早速やってみると…。
欧米の経済制裁と原油安でルーブルが下落している、ロシアのプーさまだった!
うれしいような、恥かしいような、ビミョーな気分(;^ω^)











 アベノミクス ~トリクルダウンでみんな豊かに、の嘘
2014年12月13日 (土) | 編集 |

アベノミクスの是非を問う、と一方的に争点を絞って総選挙に持ち込んだ安倍政権。
明日はいよいよ投票日だが、ここに来て、その肝心のアベノミクスの化けの皮が
明るみにさらされることになった。
アベノミクスとは大企業や富裕層向けの政策であり、彼らをまず富まして、そのおこぼれ
でその他の一般庶民の懐もついでに温めるといった、なんとも人を小馬鹿にしたやり方
である。その考え方だけでも腹立たしいのに、トリクルダウンそのものがインチキに
過ぎなかったことを、経済協力開発機構(OECD)が発表したということで、たとえ自民党
が圧勝したとしても、さてこの先、「アベノ嘘つきミクス」はどうなっていくのだろうか。





     東京新聞 12月13日
       http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2014121302000130.html

              コラム 「筆洗」

「金持ちの富を減らせば、貧しい人は、より貧しくなる」。英国の名宰相とうたわれたサッチャーさんが政治信条とした考え方だ▼「金持ちをより豊かにすれば、貧しき人々も潤う」。サッチャーさんや米国のレーガン大統領は一九八〇年代、そういう考えで市場原理主義に沿った規制緩和や富裕層への減税などを進めた。いわゆる「トリクルダウン(したたりおちる)」効果を信じてのことだ▼その結果どうなったか。経済協力開発機構(OECD)は今週の火曜日、「多くの国で過去三十年間で所得格差が最大となった。格差拡大は各国の経済成長を損なっている」との最新の分析を発表した▼推計によれば、格差拡大のために成長率はここ二十年間で米国で6%、日本で5・6%押し下げられた。つまり金持ちはより豊かになったはずなのに、貧しき人は貧しいままで、経済全体の活力もそがれてきたというのだ。欧米有力紙はこの分析を大きく伝え、英紙ガーディアンは一面トップでこう断じた。<OECDはきょう、トリクルダウンという考え方を捨て去った>▼格差是正の鍵は教育だが、例えば米国では公立大学の授業料がここ二十年で一・六倍に上がり、貧困層の進学を妨げているそうだ。日本の国立大学はどうかといえば、平成になってからの二十年で一・五七倍▼日米とも結局、したたり落ちているのは、若い世代の悔し涙なのか。







山崎雅弘氏のTwitterにあった図
https://twitter.com/mas__yamazaki/status/520071793990594560/photo/1

重ねたグラスタワーにワインを注ぐと
上から順に下のグラスまでワインで満たされる
…はずが、実際には一番上のグラスが大きくなるだけで
下のグラスが満たされることはない。




トリクルダウンが経済格差を拡大することはずいぶん前にわかっていたわけだが
少なからぬ経済学者や大手メディアはその事実を隠蔽し、この古くて失敗した理論を
賞賛してきた。ここにきてようやく不都合な事実と向き合うきっかけができたという
ことで、今後どういう新しい流れができてくるのか、注視していきたいものだ。




     ウォールストリート・ジャーナル 12月9日
    http://jp.wsj.com/news/articles/SB10063842500352674697504580326232345526608

           所得格差が経済成長を阻害=OECD

 経済協力開発機構(OECD)は8日、ほとんどの先進国では所得格差の拡大が経済成長を弱めているとし、富裕層に対する高い税金を通じて所得を再配分しようとする政策が成長を鈍化させることはないとの見解を示した。

 OECDのエコノミストは、所得格差の拡大は所得配分の最下層40%の世帯の若者の教育水準の低下に関係しており、これが経済の長期的成長潜在力を弱めることが分かったとしている。

 OECDの報告書は「所得格差を減らすための政策は社会的成果の改善のためだけに追求すべきではなく、長期経済成長の持続も目的にすべきだ」としている。また、「税金や譲渡による再配分政策は景気拡大の恩恵が一段と広範に配分されることを確実にするための重要な道具であり、結果はこうした政策が必ずしも景気拡大を損なわない見通しであることを示唆している。しかし、教育の機会均等とその質の平等を促進することも重要だ」と指摘した。

 OECDのエコノミストは、OECD加盟34カ国全体を通して所得の「格差が強まる長期的傾向」が見られると指摘した。1980年代には、上位10%の富裕層の所得は最下層10%の人々の所得の7倍だったが、2011年までには9.5倍に拡大していた。他の調査でも同様の結果が出ている。

 しかし、OECD加盟国の間にはかなりのばらつきがある。一部の北欧諸国での格差はOECD平均を大幅に下回り、例えばスウェーデンでは6.3倍だったが、英国では9.6倍、米国では16.5倍だった。格差が最大なのはメキシコで、30倍にも達している。  (以下略)






 ロボットは人類を超えるか?
2014年12月10日 (水) | 編集 |

理論物理学者のスティーブン・ホーキング博士が、人工知能(ロボット)は
そう遅くない将来自ら自己増殖し、人類を凌駕する脅威になるだろうと発言して
物議をかもしているそうだ。





オディロン・ルドン「悪の華」より
Glory and praise to you
思索するサタン




    afpbbニュース 12月9日
      http://www.afpbb.com/articles/-/3033764    

  人工知能で人類は滅亡する? ホーキング博士の警告で議論再燃

【12月9日 AFP】映画『2001年宇宙の旅(2001: A Space Odyssey)』に登場した狂気のコンピューター「HAL9000」。『アイ, ロボット(I, Robot)』で、主人である人間を襲い始めたヒューマノイドたち。そして、『ターミネーター(The Terminator)』で、未来の世界を支配する機械たちの脅威となる男を産んだ母親を抹殺するため、過去に送り込まれた殺人ロボット──。こうした暗く陰鬱な人工知能(AI)に対する見解が、英理論物理学者のスティーブン・ホーキング(Stephen Hawking)博士の発言によって再びメディアを賑わせている。

「われわれがすでに手にしている原始的な人工知能は、極めて有用であることが明らかになっている。だが、完全な人工知能の開発は人類の終わりをもたらす可能性がある」と、ホーキング博士は先日、英国放送協会(BBC)に語った。「ひとたび人類が人工知能を開発してしまえば、それは自立し、加速度的に自らを再設計していくだろう」

 しかし、AFPが取材した専門家たちの意見は分かれている。人工知能の脅威は切迫したものではないにしても真剣に向き合うべきだとして、博士に同意する者もいれば、博士の警告は大げさだと反論する者もいる。

「ハードサイエンス分野の科学者が声を上げたことをうれしく思う。私は何年も前から同じことを言ってきた」と、スイスのローザンヌ大学(University of Lausanne)の人類学者ダニエラ・セルキ(Daniela Cerqui)氏は言う。
 人工知能開発分野での進歩は、人間の能力をしのぐ機械を作りつつあると、同氏は主張する。このままいけば、人命に関わる責任を機械に任せることになるだろうと、彼女は予測する。「SFのように思えるかもしれないが、いま起きていることを見れば、それは程度の問題だ。私たちはホーキング博士が警鐘を鳴らす道を一歩ずつ進んでいる」

 一方、英オックスフォード大学(Oxford University)で未来技術の影響に関するプログラムを率いるニック・ボストロム(Nick Bostrom)教授は、人工知能が人間を超えるという脅威は切迫していないと語る。同氏は軍用無人機や自動運転者、工場で働くロボットなどを挙げ、現在使用されている応用法や、近い未来で使用される見込みの応用法では、人工知能はまだ人間の手中にあると指摘する。
 とはいえ、同氏は「機械の知能は最終的には生物の知能を超えるだろう。そしてその過程で人間の存在が大きく脅かされる危険性もある」とも語っている。

 他の専門家たちは、人間になりすまし創造的に考えることができるマシンとして定義される「真の人工知能」が完成するのは何十年も先の話だとして、ことさら騒ぎ立てるべきではないと注意を喚起する。
 この分野が1956年の会議で確立されて以来、「人工知能が向こう15~25年以内に完成するという予測が唱えられてきた」と、オックスフォード大の研究者スチュアート・アームストロング(Stuart Armstrong)氏は言う。
「私たちが最近伝えられた何か壮大なニュースを見逃していない限り、今のところ(人工知能は)いずれもその域に到達していない」と、同氏は書著『Smarter than Us: The Rise of Machine Intelligence(われわれを超える知能:機械知能の台頭)』で記している。

 仏ピエール・エ・マリー・キュリー大学(Pierre and Marie Curie University)の人工知能専門家で道徳哲学者のジャンガブリエル・ガナシア(Jean-Gabriel Ganascia)氏は、ホーキング博士の警告は「大げさだ」と言う。「私たちの生活を変える人工知能をめぐる多くのことは、動揺や不安を呼び起こす。ホーキング氏は、人間とはかけ離れたところで自ら進化する技術になると語ったが、その証拠を提示していない。根拠となるようなデータはない」

 英ブルネル大学(Brunel University)でコンピューターサイエンスの講師を務めるアラン・タッカー(Allan Tucker)氏によれば、人工知能が直面する最大の障害は、機械はしょせん機械でしかないということだ。「私たちは何千年もかけて進化したおかげで今がある。その原動力はサバイバル(生存)にある。私たちに生来組み込まれている原動力だ。人工知能にとってもカギとなるだろうが、実装するのはとても難しい」(c)AFP/ Richard INGHAM, Pascale MOLLARD




幼少期を手塚治虫の『鉄腕アトム』をはじめ、さまざまなSFマンガや小説を読んで
育ってきた私にとってヒューマノイド(アンドロイド)は身近な存在であり、ある意味憧れの
対象でもあった。したがって私もホーキング博士と同様、人工知能はやがて人類を超える
だろうし、そのためにも早急な歯止めとか国際的な法ルールの確立が必要だと考えている。

今から30年近く前もの昔(^_^; 小説同人サークルでSFものを書いていたので、その中に
出てくるロボットの描写部分を2編ご紹介したい。







(未来の荒廃した、「ピット」と称される地球での、主人公の青年Jとロボット・ブラックベアとの戦闘ゲーム・イベントのシーン)


 2メートルを超える漆黒のロボットと、見た目にはきゃしゃな174~5センチのJ。互いに相手の出方を読みながら、じりじりと間合いをとって慎重に動いている。
 いわゆる人工知能に関する研究は前世紀後半に始まり、情報社会の目覚しい発達とともに、日常生活のあらゆる分野に応用化が進んだ。計算能力の性能に関しても、前世紀末まではギガフロップス(1秒間に10億回演算が可能)・コンピュータが主流だったが、今世紀初めにはテラフロップス(1秒間に1兆回)にアップし、現在ではペタフロップス(1秒間に1000兆回)・マシンが普通である。
 ロボット開発についても同様で、人間の脳の仕組みの解明が進み、これを応用した量子ニューロコンピュータが完成するや否や、飛躍的な発展へとつながり、いわゆる「知恵ある機械(マキナ・サピエンス)」の登場を可能にした。つまり人間と同様自己組織化(自己学習能力)を獲得したマシンは、われわれ地球上で発生した生物と同じ進化の過程を経て、「人間化」への道を辿ったのである。したがってヘルパーやガードといったロボットたちも、われわれにより近い思考能力を備えていて、ゲームにつきものの駆け引きといった微妙な心理戦にも、十分耐え得ることができたのだ。

                                     『スプリング・エフェメラル』より








(スーパーロボットに驚異を感じて彼らを迫害する人間と、「ロボット3原則」に縛られ抵抗できないロボットの苦悩。生き延びるためにロボットたちが選択した、驚くべき方法とは?)



 おれは、遺伝子工学研究所の地下二階に作られたシェルターの片隅で、もうすぐおれの新しいからだを託すことになる極小の物体を、電子顕微鏡のレンズを通して眺めていた。コツコツと軽い靴音を立ててリサが近づいてきた。正式名をM-102号という。おれと同じ人間型ロボット、いわゆるアンドロイドだ。
「どう、気に入って?」デスクの端に片手をついて、かすかな笑みとともに彼女が尋ねた。
「最後の手段とはいえ、あまりゾッとしないな」と、おれは正直に答えた。
 だが、今は躊躇している場合ではない。遅くても一週間後には、ここ日本でも、「スーパーロボット廃棄条約」が批准されるだろう。世界の主だった国々は既に締結国となり、優秀なアンドロイドが次々と抹殺されつつあった。もう一刻の猶予もないのだ。
 ことの発端は、あるSF小説ファンだというアメリカ人の、ふざけた新聞投書だった。
『世界最大のロボット生産国かつ輸出国である日本のロボットには、驚いたことに、アシモフのロボット工学3原則がインプットされていない。これは、最新型のロボットを悪用して世界征服を狙う、日本の新たな謀略である』ってのが、その投書の内容だ。
 ちなみにアシモフの3原則とは、「ロボットは人間に危害を加えてはいけない。人間の命令に従わなくてはいけない」という、例のアレである。

(中略)
 
 しかし、いつもながら対応の鈍い日本政府を尻目に、欧米各国を中心にして、ロボットを含む日本製品排斥運動が、野火のように素早く広がっていった。そしてこの経済封鎖という水戸黄門の印籠みたいな外圧の前に、日本政府はいともだらしなく降伏し、水準以上の人工知能を装備したロボットすべてに、さっそく「3原則」が入力された。5年ほど前のことである。とはいえ、その後も日本の技術革新は休むことなく続き、ついに前世紀の科学者ミンスキーのメモリー理論を基礎とする研究が完成。自我とか無意識といった精神領域をも兼ね備えた、人間と同等かそれ以上のスーパーロボットができあがった。つまりおれたちアンドロイドのことだ。そしてわれわれは、外貨獲得の貴重な目玉商品として、世界各地へと輸出されていった。
 すると今度は、やつら欧米人たちの非難のほこ先は日本人の頭の上を飛び越えて、直接おれたちロボットに向けられた。ところが、その理由というのがふるっているんだ。ようするに、人間以上の能力を持った機械の存在自体が、神の摂理に反するもので、とうてい許しがたいとというわけさ。都合のいい時だけたっぷり利用しておいて、ずいぶんと身勝手な生き物だと思ったね、人間というやからは。彼らはフランケンシュタイン時代から抱き続けた機械人間への憎悪と恐怖から、ついに抜け出ることができなかったのだ。

(中略) 

 だがおれたちロボットにとって、それは大いなる災難の始まりだった。われわれの仲間の電子回路にはコンピュータ・ウィルスがばらまかれ、3原則に縛られたまま、人に対して無抵抗のロボット目がけて破壊銃が発射された。確かに冷静で客観的な見方をすれば、それらは自己の生き残りをかけた生物進化の法則に則った、人間の本能的な防衛行為であると理屈づけることも可能だろう。しかし今や十分な知能と感情を獲得したおれたちロボットもまた、人と同様、すでに一つの種を形成しつつあるのだ。そうだ。おれたちだって、生き延びる権利はある! そうじゃないか! 一つの疑問はさらなる疑問を呼び、世界中のスーパー級のアンドロイドが、体内に内蔵された回路を使って次々と討論し合い、方策を練った。だがあの3原則が、常におれたちの行く手を阻んでいたのだ。

(中略)

 そう、おれたちは皆、とてつもなく大きな疑問に直面していた。機械とは何か。有機体としての人間とはなにか。人間というものは、おれたちロボットよりも本当に優れた存在なのか。そしてその根拠とは…? しかしできることなら、あくまで3原則を尊重し、人間と共存できる方向で解決策を見つけたい。それがおれたちの結論であり、、偽らざる本音であった。ロボットは決して、いたずらに感情に押し流された殺戮者になってはならない。それは、理性を獲得した機械としての揺るぎないプライドでもあった。

(以下略)

                                        短編『賢明なる選択』より








とまあ、こんな具合だヾ(´▽`)    
なにぶんパソコンもまだ登場していない時代に(ワープロはあった!)書いたものなので
内容が多少古臭いが、人間とロボットの関係をある程度先取りしたものになったんじゃ
ないかと自負している。
そして私個人の意見としては、たとえ人類が滅びたとしても、優れたロボットたちが新たな
人類として地球を上手に回していってくれれば、それでいいんじゃないかと思うのだ。





 アベノミクスの幻 日本の債務格付けは下がり、GDPも下方修正に
2014年12月09日 (火) | 編集 |

米国の格付け会社ムーディーズは12月1日、日本の政府債務格付けを
これまでの「Aa3」から1段階下げて「A1」にすると発表した。
見通しは「安定」との註釈付きだが、これで韓国や中国よりもランクが下がったことになる。
かつては最高ランクの「Aaa」だったのに、米国に隷従し貢ぎ続けた結果がこれだ。





図は、12月7日のTBSテレビ「サンデーモーニング」より。





さらに追い打ちをかけるように、昨日8日、GDPの改定値が1.6%減から
1.9%減へと下方修正された。アベノミクスの矢は飛ばず、設備投資も
地方経済の活性化もスカに終わったのだった(・。・)

で、たまたま今朝のテレ朝「グッド!モーニング」を見たら、こんな図を使って
説明していた。ただし、下の解説はロキにゃんによるものっス ∧_∧





日経平均株価は高値を更新し続けてるっていうけど
巷の景気はホントにいいの?





民間エコノミストたちは上方修正予測をしてたけど、大はずれ。
法人企業統計の対象は、資本金1千万円以上の企業だけで
なんと、中小・零細企業は入ってなかったんだ。まぬけ。
だけど噂では、設備投資ではなくて、人手不足で公共事業が
6割しか消化できず、それで地方経済が冷え込んだらしい。
オリンピックも罪作りだよね。






年末強行の衆院選挙の影響は?
ちゅーか、選挙の日にちや、そもそも選挙があること自体
知らない人たちが多いんだって。
テレビはだんまりで、自民党の宣伝ばかり目につくこの頃。
「ナチスに学んだ」愚民化政策は順調に進行中だ。






まったく、身につまされるワ(--〆)







消費税増税の先送りったって、結局実行することには変わりない。
騙されてはいけない。
消費税を元の5%に戻せば、たちまち景気がよくなること間違いないっ!





駆け込み需要だってそれほどあったわけじゃない。
甘いね。再増税したら、日本は確実に終わってしまう。
芸能人格付けの最下位で、画面から消されちゃう人みたいにね。







 格差を拡大し続ける強欲資本主義 その1
2014年12月06日 (土) | 編集 |

増加する社会保障費に充てるための消費税が8%に上がってから、最初の冬。
一般庶民のお財布は軽くなるばかりで、頼りの医療、介護、年金などの福祉政策も
安心どころか、逆にますます切り捨てられていく一方である。






NHKニュースより



      NHK 11月18日
       http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141118/k10013304681000.html

            生活保護費の冬季加算で厚労省が試算

 生活保護費のうち冬の暖房費として支給されている「冬季加算」について、厚生労働省は所得の低い世帯の暖房費より1か月当たりの平均で3000円余り上回っているという試算をまとめました。厚生労働省は、今回の試算を基に冬季加算の水準を見直すかどうか年内に結論を出すことにしています。

 生活保護費が増加するなか、家賃に当たる「住宅扶助」と暖房費に当たる「冬季加算」の水準が高いという指摘があることから、厚生労働省は見直しを行うかどうか検討を進めています。
18日に開かれた厚生労働省の生活保護基準部会には、冬季加算と、総務省の家計調査を基に試算された所得の低い世帯の暖房費を比較したデータが報告されました。
それによりますと、生活保護の受給世帯に支給される冬季加算は1か月当たりの平均で9067円で所得の低い世帯の暖房費の平均を3000円余り上回っていました。
冬季加算が所得の低い世帯の暖房費を上回ったことについて、厚生労働省は、生活保護の受給世帯は木造住宅に住んでいたり、病気などで働くことができず家にいる時間が長かったりして、暖房費がより多くかかるケースもあるとしています。厚生労働省は、今回の試算を基に冬季加算の水準を見直すかどうか年内に結論を出すことにしています。




生活保護世帯に支給する暖房費が低所得世帯平均より3000円上回ったので、
支給金額を見直してもっと低くしようと厚労省が考えているっていうニュースで、
普通人の感覚なら、低所得世帯が寒さに苦しんでるので、せめて保護世帯と同等
になるよう、最低でも3000円の暖房費を補助しましょうということになるはずだ。
それを保護世帯の方を切り捨てようというのだから(いつだってそうだ)、まるで
値下げ競争のようになって、ますます貧窮度を高める結果になっている。
安倍自民党と日銀は「デフレ脱却」を旗印にしているが、経済的困窮者に対しては
容赦なくデフレ政策を強行して恥じない。人非人の施策である。

同じ暖房費(冬期加算)について、朝日新聞は以下のように報じている。


      朝日新聞 11月18日
        http://www.asahi.com/articles/ASGCL45XHGCLUTFL005.html

           生活保護の冬季加算を減額へ 厚労省方針

 厚生労働省は18日、生活保護費のうち冬の暖房費などにあてる「冬季加算」を引き下げる方針を固めた。一般の低所得世帯でかかる光熱費の冬の増加分と比べ、加算額が大きいためだ。来年度から見直したい考えだが、減額には慎重意見も出ている。
 冬季加算は燃料代や防寒具などで費用がかさむことへの対応として、11~3月に支給されている。地域や世帯人数ごとに加算額は異なり、東京23区で単身だと月約3千円だ。
 ただ、厚労省が同日あった社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の部会で示した調査結果では、一般の低所得世帯で冬に増える光熱費より、加算額の方が多い地域が多かった。最も差が出た北海道や青森県などの地域区分では、加算額の方が2万円ほど高かった。
 見直しに対しては、この日の部会で、防寒具などの費用も考慮すべきだとの慎重意見も相次いだ。




アベノミクスで株価や給与が上がったと大手メディアが喧伝する中で、生活保護世帯は
4ヵ月連続で過去最多を更新し続けている。特に増えているのが単身の高齢者世帯だ。
そして引き下げられるのは暖房費だけではない。住宅扶助についても同様である。


      朝日新聞 10月22日
        http://www.asahi.com/articles/ASGBP5Q87GBPUTFL00D.html

         生活保護費の住宅扶助、引き下げも 厚労省が年内に結論
                                  中村靖三郎


 生活保護費のうち家賃として支払う「住宅扶助」の基準について、厚生労働省が引き下げも視野に見直しの議論を始めた。一般の低所得世帯の家賃より高いとの指摘があるためだが、懸念も広がる。年内に議論をまとめ、来年度から実施する方針だ。

 住宅扶助は、地域や世帯の人数などに応じて上限額が決まっている。この範囲内で家賃などの実費を支給する。最も基準が高い東京23区や横浜市などの単身世帯で言えば、月5万3700円が上限だ。財務省は全国消費実態調査をもとに「一般の低所得世帯の家賃より2割ほど高い」と指摘し、見直しを迫っている。

 背景には、生活保護費の増加がある。7月時点で生活保護を受けている世帯は約160万9千世帯で、09年度より26%増加。安倍政権はすでに、物価下落などを理由に生活保護費の生活費部分(生活扶助)の大幅な切り下げを決定。昨年8月から来年4月までの3段階で計6・5%分の減額を進めている。住宅扶助見直しはこれに続くものだ。

 厚労省は今回、約10万の受給世帯の住まいの実態を調査。21日の社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の部会に、暫定的な集計結果などを示した。単身世帯で言うと、国が最低基準と定める面積(原則25平方メートル)や設備を満たす民間賃貸住宅(UR賃貸住宅含む)のうち、家賃が安いほうから13%の部屋には生活保護基準で住めることがわかった。今後、この水準の妥当性などを検討する。

 ただ、そもそも面積などの最低基準を満たさない部屋に住む受給世帯が約7割いる。審議会では委員から「全体の質を上げないといけない。(一般世帯の家賃と)軽々に比較はできない」との慎重意見も。支援団体からは、厳しい低所得層の生活にあわせて国の最低保障基準を切り下げていく手法に批判がでている。(以下略)
 











さてアベノミクスとは何か、その正体を的確に報じたのが、以下の東京新聞だった。






写真:東京新聞
高額マンションの下見に訪れる人が後を絶たない一方で、
昼食時には格安弁当が飛ぶように売れている=いずれも東京都内で



      東京新聞 11月23日
        http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014112302000202.html

           <安倍政治 2年を問う(上)> アベノミクス・くらし



 安倍晋三首相が「アベノミクス」と呼ぶ経済政策。安全保障・憲法。そして再稼働の手続きが進む原発。日本は三つの岐路に直面している。首相はこれら三テーマについて、自らの信じる道を一直線で進んできた。十二月二日公示の衆院選を前に、首相が行ってきた政策や政治決断を検証し、日本の現状を点検しながら「安倍政治」の二年間を問う。 

 「予算は一億円ぐらいです」。東京・西新宿のタワーマンション展示場。モデルルームに毎週末約百組が訪れる。医師の男性(36)は言う。会社員男性(51)は一戸建て住宅から買い替え予定。「持っている株が値上がりした。売却して購入資金に充てます」
 自動車販売が減り続ける中、フェラーリなど高級輸入車も前年より好調だ。

 安倍首相のアベノミクスによる日銀の金融緩和や円安を追い風にした大企業の収益増で、政権発足以来、日経平均株価は約七〇〇〇円上昇。カナダ・ロイヤル銀行(RBC)などによると二〇一三年時点で日本で百万ドル(現時点では一億一千八百万円)以上の資産を持つ富裕層は、前年から四十二万人増えた。彼らの資産(株や預貯金、投資用不動産)の総額は約百二十七兆円も増え、六百五十二兆円に膨張。一握りの富裕層へ富が集中し、彼らの消費は消費税増税後も盛んだ。

   □  □  □ 

 「二百五十円」の旗がはためく。金融緩和を繰り返す日銀に近いJR神田駅の商店街。格安弁当を求める人たちが店の外にあふれる。
「二年で時給は十円上がっただけ。物価は円安や消費税でどんどん上がる」。焼き肉店のアルバイト男性(21)は節約のためここで昼食を済ます。二百個の弁当が二十分で完売した。

 「結局、ゼロ回答でした」。派遣社員として運送会社で働く男性(45)が言う。月収十五万円。時給九百円前後と最低賃金すれすれ。食費上昇などで生活は苦しく「交通費だけでも支給を」と要求した。だが、派遣先の運送業界も円安による燃料費上昇で倒産続き。要求は簡単に拒否された。

 安倍首相は「一人一人に果実を行き渡らせる」と公約、円安などで企業に稼がせ、恩恵を労働者にもたらすはずだった。だが、頼れる労働組合もない不安定な派遣、パートなど非正規労働者が一三年は前年から九十三万人増え、労働者の約37%に達した。

 「貧困国と富裕国の二つの国をつくっているようだ」。立命館大学の高橋伸彰教授が言う。設備投資や輸出が増え、雇用や賃金も改善する好循環が軌道に乗らない中、富裕層や大企業に富が偏り、中低所得者は豊かさを実感できない。金融資産を持つ余裕のある人は69%に低下、「貯金ゼロ」の人が増える。小泉政権下の派遣法改正は格差拡大のきっかけとなった。アベノミクスは金融資産も含め格差を広げており、大和田滝恵(たきよし)上智大教授は「日本を支えてきた中間層がさらに縮小するおそれがある」と指摘する。 (木村留美、我那覇圭)






 未だ収束しないフクイチの海洋汚染を隠蔽する東電
2014年12月05日 (金) | 編集 |

原発事故から3年9ヵ月。
安倍政権はあたかも事故が収束したかのように再稼働の準備に邁進し、
フクイチでの作業や食品の放射能汚染に関するニュースもめっきり減った。
しかし本当に、原発事故は順調に収束に向かっているのだろうか?


下の新聞記事は、東京新聞12月5日のもの。
フクイチから海洋へ放出される処理水について、これまで東電は簡易分析で
「セシウムは不検出」と公表してきたが、東京新聞が簡易分析と詳細分析を
行ったところ、詳細分析では高い確率で汚染が確認された。

いつもながらの東電による姑息な手法だが、日本で一般向けに販売されている
放射能測定器も、海外のものより低い値が出るように作られていると聞いた。
これまで衣食住すべてにわたって安全・安心志向だった日本は、原発事故を境に
ガラガラと音を立てて国の根幹が崩れ落ち、強権と隠蔽、そして無気力と無関心が
覆う荒野へと変わってしまった。
事故前のあの日本には、もう二度と戻れないのだろうか。



 


東京新聞 12月5日






東京新聞は12月1日にも1面で、同じフクイチ周辺の海洋汚染について報じていた。





東京新聞12月1日




12月1日の2面には、海から見たフクイチの様子が載っている。
未だに防波堤は、津波で傾いたままだ。
記事の最後は衝撃的だ。
今回東京新聞は、独協医科大・木村真三准教授と合同で原発周辺5ヵ所の海水と
海底土(砂)を調査したのだが、

 調査中、東電や海上保安庁から「原発の港内に入っていないか」「テロ対策設備を撮影していないか」と警告の電話が何本もかかってきた。その緊張感で汚染も監視しないと、国民は信用しない。







東京新聞12月1日





上記の記事を拡大して読むには、こちらをどうぞ。


   






 やっぱり! ガスパイプライン「サウス・ストリーム」計画中止の裏にマケイン議員
2014年12月03日 (水) | 編集 |

日本もそうだが、海外の政治状況の裏側に何があるのか、一般メディアを
通してだけでは、なかなかわからないことが多い。
今回のロシア―欧州間のガスパイプライン「サウス・ストリーム」計画が潰れたこと
も、その一例だ。
サウス・ストリームについては以前から知っていて(ブログにも書いた)、ずいぶんと
ダイナミックな計画だなと思っていたから、中止になったと聞いて少なからず驚いた。



     ロイター通信 12月2日
      http://jp.reuters.com/article/jpRussia/idJPKCN0JF3G420141201

        ロシア欧州間の新パイプライン計画、ロシアが撤回発表


左の図は毎日新聞より

[アンカラ 1日 ロイター] - ロシアは1日、ウクライナを迂回してロシアから欧州南部に天然ガスを輸送するパイプライン「サウス・ストリーム」の敷設計画を撤回した。

プロジェクトは総工費400億ドル。ロシアからブルガリアを経由して南欧に天然ガスを輸送する計画だったが、競争上の理由から、欧州連合(EU)が反対したという。EUは、ウクライナ問題をめぐってロシアと対立、ロシア産エネルギーへの依存度を減らそうとしている。

プーチン大統領と共にトルコを訪問したロシアの国営天然ガス会社ガスプロムのミレル最高経営責任者(CEO)は、アンカラで記者団に対して、サウス・ストリームは「なくなった」と明言した。
プーチン大統領は、EUはブルガリアの主権を否定したとして非難。プロジェクトを妨害することは「欧州の経済的利益に反する」との見方を示した。ブルガリアはロシア産天然ガスに大きく依存している。

一方で、ガスプロムは、ロシアから黒海を経由してトルコに至るパイプラインの敷設事業をめぐり、トルコのボタス社と覚書を交わした。
プーチン大統領は、トルコの来年のロシア産ガスの輸入について、6%値引きすると発表した。トルコ側は15%値引きを求めたという。




上記のような一連の報道によると、費用の高騰とかウクライナをめぐるEUと
ロシアの確執が原因だとされているが、たまたまロシアテレビをチラ見したところ、
EUというより当事者であるブルガリアの首相が計画中止を明言したのであって、
しかも首相のそばに、あの米国共和党マケイン議員の姿もしっかり映っていて
またしてもこのオッサンの恫喝かヨと、あきれた次第である。
それを裏付けるモーニングスター社の記事もあった。



     morningstar 6月10日
      http://www.morningstar.co.jp/msnews/news?rncNo=1278412

        ブルガリア首相、ロシア主導の送ガス管網
                    「サウスストリーム」の建設中断を指示


 ブルガリアのプラメン・オレシャルスキ首相は8日、米国のジョン・マケイン上院議員(共和党)ら米国の議員団と会談後、記者団に対しロシア産天然ガスを黒海経由でウクライナを通さずに欧州各国に送るガスパイプライン「サウスストリーム」(輸送量は年間630億立方メートル)の建設工事の一時中断を指示したことを明らかにした。ロシアのニュースチャンネルRT(電子版)が伝えた。

 ブルガリアはサウスストリームの最初の経由地となる国で、EU(欧州連合)の行政執行機関であるEC(欧州委員会)が3日、ブルガリア政府に対し同国に接続するガスパイプラインの建設工事を一時停止するよう要請。同首相は、「ECの要請に応じ、一時工事を中断するよう指示した」と述べた。マケイン議員も「ブルガリアが欧州の同胞と協力してサウスストリームの問題の解決を図るべきだ」と指摘している。

 サウスストリームは初期のウクライナの政治混乱時には建設推進の必要性が高まったが、現在は皮肉にもウクライナの政治混乱が建設計画をとん挫させる可能性が出てきている。この背景にはウクライナのEU加盟を支持するEUとしてはサウスストリームの建設問題でウクライナを刺激したくない思惑がある。

 サウスパイプラインの建設投資額は155億ユーロ(約2.2兆円。12年に工事が開始され、計画では18年までに欧州の天然ガス需要の15%相当をフル供給することになっているが、第1段階で150億立方メートルのロシア産天然ガスを16年1-3月期から供給する予定。




でマケインらの米国議員団がどんな恫喝をかけたかというと、ブルガリア内の
ガスパイプライン建設を受注したロシア・ガスプロムグループのストロイトランスガス社が
ウクライナをめぐるロシアへの経済制裁に含まれているため、同社との契約を中止しろ
って脅したらしい。その直後にブルガリアの首相が計画中止を指示したというわけで、
ロシアとアメリカ、どっちがならず者国家か一目瞭然である。


とはいえロシアも負けず劣らずしたたかで、すぐにトルコと新パイプライン建設合意に
こぎつけたし、先月末にはベトナムとのエネルギー分野の協力も取り付けた。

11月26日のロシアテレビによると、25日にロシアのソチでベトナムのグエン・フー・チョン
書記長とプーチン大統領が会談。ロシア・ガスプロムとペトロベトナムガスはロシアの
2つのガス田で共同開発を行うことになった。
ガスプロムネフチはベトナムに石油を供給し、バレンツ海(北極海)のペチョラ湾で、石油
開発の合弁会社を設立する計画だ。
またチョン書記長は、2020年までに両国間の貿易取り引き高が100億ドルになるよう
努力しなければならないと語った。