激動する社会の波におぼれずに、自分の頭で考え 行動しようじゃないの。 命令されるのなんか 大嫌い。「群れない、媚びない、とんでもない」の猫の精神でがんばっていきまっしょい。
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 「不思議な少年」つながりで読み解くカイルとカスパー
2011年05月27日 (金) | 編集 |


■私が「カスパー・ハウザー」について知ったのは、小学校の4年か5年の頃だった。
当時読んでいた学習雑誌に『不思議な少年』というタイトルで、16年間地下牢に幽閉された後に突如として街中に現れた、言葉もわからず自分が誰かもわからない身元不明の少年カスパーが徐々に人間社会に適応していきながらも、5年後に殺害され、未だに多くの謎が残っているという話が載っていた。

■この不思議なカスパー少年の話は子ども心に深く刻みこまれ、その後に私が興味をひかれる小説やドラマなどの作品の原型の1つとなった。
ふだんはもちろんカスパー・ハウザーのことなど記憶の底に忘れ去られているのだが、時おりなぜかフッと思い出すことがある。大人になってからも急にカスパーの名前が浮かんで、図書館で種村季弘著の『謎のカスパール・ハウザー』という本を借りたり(この本ではカスパーは誘拐された王子という説を強調)、『カスパー・ハウザーの謎』(ヘルツォーク監督)という映画を観たりした。

■で、なぜか最近もまたまたカスパーのことを思い出して、今度はごくシンプルにアンゼルム・フォイエルバッハの著作(1832年作)を読み返してみた。著者は高名な法律家であり、『キリスト教の本質』を著し「疎外」という概念を作った(そしてマルクスに批判された(^^;)思想家ルートヴィヒ・フォイエルバッハの父でもある。
父フォイエルバッハはカスパー少年の保護者であり、副題にもあるように、長期にわたる幽閉は「人間の精神生活に対する犯罪」と断じて、他のいささか興味本位のカスパー関連本とは一線を画している。

■1828年聖霊降誕祭の2日目(5月26日)の夕方、ドイツのニュルンベルクに、ひとりの奇妙な若者がたたずんでいるのが目撃された。彼は一言二言の単語以外には言葉も話せず理解もできず、初めて直立した赤ん坊のように満足に歩くこともできなかった。食べられるものといえば黒パンと水だけ。
しかし紙を与えると、しっかりした字でアルファベットと「カスパー・ハウザー」という名前を書いた。
この過去のない不思議な少年の視覚は遠近の距離感や色彩の区別もわからず、始めのうちはひどく混乱した。また人間と動物、生きているものと置物といった無機物の区別もつかなかった。
その代わりに暗闇の中でも物を見ることができ、嗅覚も異常に鋭く、金属の種類を見なくても当ててしまうといった能力を持っていた。カスパーはまた驚くほどのスピードで知識を吸収していき、1年後には自分の生い立ちの記憶を記述して本にするまでになっていた。
それによるとカスパーは16年間も地下牢のわらの小部屋につながれて暮らし、常に背中を立てたままの姿勢で座っていたという。唯一の慰めは木製の馬のおもちゃで、食べ物はパンと水だけ。
一人の男が監視を兼ねて彼の世話をやいていたという。文字も彼が教えた。
しかしカスパーの知性の獲得は、それを脅威に感じる何者かによる暗殺という悲劇を招いた。

■謎を残して死んだカスパーは実はバーデン大公国の世継ぎの王子で、幼い頃に誘拐されて幽閉されていたという説も多く、最近ではDNA鑑定もされ、幽閉されていたという地下の部屋やおもちゃの馬も発見されたが、真実のところはまだ解明されていない。
謎めいた生い立ちと不可解な死と、赤ん坊のようなイノセントな心と笑顔を持ったカスパーの人気は今でも衰えていないが、彼の孤独と悲しみもまたフォイエルバッハに語った次のような言葉の中にも表わされている。
「ちょうどいま、私は、なんて沢山のすばらしいものが世の中にはあるものか、この年になって私がそうしたものを何ひとつ見てこなかったのは、何とまあつらいことか、小さいころからこれらを見てきて、これからも見てゆける子供たちは、何と幸福なことかと、そんなことを考えているところなんです。私はもうかなりの年になっているのに、ほかの子供たちがとっくの昔に知っていることを、これからずっと学ばなければならないのです。いっそのこと、あの地下の穴から出てこなければよかった。私を連れ出した男が、あそこに置いたままにしてくれればよかった。そしたら私は、こんなことは何もわからず、別にさびしい思いもせず、自分が子供ではなくて、この世に出てくるのがおそすぎたのだということで、思いなやむこともなかったのに」












■さて先日、お気に入りのTVドラマの1つに、教育テレビで放送していた『カイルXY』をあげたが、カスパー・ハウザーの本を読み返しながら、なぜ急にカスパーのことが頭に浮かんだのかの謎が解けた。
カイルは現代版のカスパー・ハウザーだったのだ! われながらビックリ(^_^;)





  

左:『カイルXY』の物語は、主人公の少年(カイル)のモノローグで始まる。
「ぼくの誕生は不思議に満ちていた。
森の中で目覚めたのが最初の記憶だ。
新生児のように、自分が誰で何が起きたのかわからなかった。
自分が何を見ているのか…、見るもの聞くもの、感覚、すべてが未知のものだった。
どんな種族も自然と調和する本能をもって生まれてくる。
ぼくが生まれた種を除いて…」

右:少年の全身は粘液に包まれていた。
 
 



   

左:全裸で街の中を歩いていた少年は警官に補導され、更生施設に入れられる。
中:彼は言葉を知らず、シャワーもトイレの使い方も、食事のしかたも知らなかった。
右:しかしクレヨンで点描画を、まるで写真のように正確に描くことができた。
これが初めて彼の示したコミュニケーション法だった。
描いたのは、森の中で彼が初めて出会ったキャンプのテントの中の男女。







まるで赤ちゃんのように無邪気な笑顔。
少年は施設の所長の親類の名前をもらって「カイル」と名づけられた。




  

左:カイルは心理学者でカウンセラーのニコール・トレガーに
預かってもらうことになる。
なぜかバスタブの中が一番安らぐのだ。
右:カイルは信じられないスピードで知識を吸収していった。
特に数学系の才能は高校の教師も舌を巻くほどだった。
CTスキャンでカイルの脳を検査すると、驚異的なほど脳内が発達していた。
検査技師は機械が壊れていると言いはるが…。
 
 






やがてカイルは記憶をたどり、自分が16年もの間
人工の養育タンクの中で成長したことを思い出す。
身寄りも過去も持たない一人ぼっちのカイルを
トレガー家の人々は暖かく迎え入れる。
彼らがカイルの本当の家族になったのだ。
トレガー夫妻はちょうどカスパーに対するフォイエルバッハのように
教養にあふれ理性的な対応ができる大人なので
それがこのドラマを単なる娯楽物に堕すのから救っている。







隣りに住む恋人のアマンダと。
しかし幸せは長くは続かない。
カイルを取り巻くさまざまな陰謀が彼の愛する人々をも苦しめ
やがてカイルは敵と闘う道を選ぶ。





■16年間地下に幽閉されていたカスパーと、やはり16年間タンクの中で眠り続けていたカイル。共に過去を持たない孤独な少年同士。イノセントな魅力も一緒だ。

ドラマの『カイルXY』は視聴率を理由に完結を迎える前に製作が中止になり、多くの謎を残したまま放送中止になってしまった。
カイルとはいったい何者だったのか。
なぜ彼は人工的に作られたのか。
これからどのように生きていくのか。
アマンダをはじめ彼の周辺の人々とのつながりはどうなっていくのか。
もはや知るすべはなくなった

しかしながらちょうどカスパー・ハウザーが多くの謎を残したまま再び闇のかなたに葬り去られてしまったように、カイルもまた謎と共に消え去ってしまった点も不思議に共通していて、これはこれで興味深いことなのかもしれない。各自で勝手に謎解きをする楽しみが残ったわけだから(^^ゞ


■蛇足だが、『不思議な少年』というタイトルから他に思い浮かぶのが、マーク・トウェインの著作『不思議な少年』である。16世紀のオーストリアの小村にサタンと名の他には記憶を持たない美少年が現われ、未来予知や時空移動などの不思議な力を見せ、人間機械論を唱えるという暗い雰囲気に満ちた小説だ。しかし実際にはトウェインの元の原稿は完成されておらず(タイトルも『 不思議な少年44号』になっている)、彼の44号に関する未完の3編の原稿を秘書のペインが新たに編集して完成させたのがこの『不思議な少年』の作品になったという複雑な経緯がある。
ともあれトウェインの原稿に大幅に手を加えたとはいえ、結果的には作者のテーマが凝縮された読みやすい作品へと完成された点は評価に値するものだといえよう。

もう1つの作品は、手塚治虫のマンガ『ふしぎな少年』である。
主人公のサブタンは時間を操ることができて、「時間よ、止まれ!」「時間よ、動け!」と命令すれば、その場の人々も車も何もかも止まったりまた元通りに動くのが人気になった作品で、NHKのドラマにもなった。

これらの不思議な少年たちが(カスパーは実在人物だが)みな魅力的な超能力者である点が面白い。これからもカスパーやカイルたちに触発されながら、さらなる不思議な少年との出会いを楽しみにしたいものだ。







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 子どもは年間被曝限度20ミリシーベルトでOKなのに、東電女性社員が1ミリを超えたら保安院が厳重注意
2011年05月26日 (木) | 編集 |

■文科省が頑として譲らない子どもの年間限度量20ミリシーベルトを
めぐって大きな議論になっているというのに、耳を疑うようなニュースが
飛び込んできた。
以下、NHK、読売新聞、朝日新聞のニュース記事を転載する。








   NHK 5月26日
     http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110526/t10013115512000.html

       放射線管理に問題 東電を厳重注意

 東京電力福島第一原子力発電所で女性社員2人が、一般の人が1年間に浴びる限度の3倍の被ばくをするなど、放射線管理に問題があったとして、経済産業省の原子力安全・保安院は東京電力を厳重注意するとともに再発防止策を指示しました。

 原子力安全・保安院によりますと、福島第一原発の施設で地震が起きた3月11日からおよそ10日間事務をしていた東京電力の女性社員2人が一般の人が1年間に浴びる限度の3倍にあたるおよそ3ミリシーベルトの被ばくをしていたということです。2人は放射線業務に当たるための登録をしておらず、原子力・安全保安院は「非常時とはいえ放射線管理の対応が遅れたことは問題だ」として東京電力を厳重注意しました。また、第一原発にある免震重要棟という施設で放射性物質の濃度が高かった4月3日までの間作業員に防護マスクを着用させるなどの措置をとっていなかったほか、福島第二原発でも屋外の放射線量が高かった3月21日までの間必要な放射線管理をしていなかったとして東京電力を厳重注意しました。そのうえで東京電力に対し放射線測定を行う作業員を増やすことや作業員の被ばく量の評価を一定の期間内に確実に実施するなどの再発防止策を指示しました。福島第一原発では、放射線業務に当たる登録をしていた女性社員2人が、国の規則で定められた限度の3倍から1.5倍にあたる被ばくをしていたことが分かっていて3月23日以降女性を勤務させない措置がとられています。




   読売新聞 5月26日
     http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110525-OYT1T01213.htm?from=y10

       東電女性社員の被曝、保安院が厳重注意

 経済産業省原子力安全・保安院は25日、東京電力福島第一原発で放射線業務従事者でない女性社員2人が、年間限度量の1ミリ・シーベルトを超えて被曝した問題で、同社を文書で厳重注意し、個人線量計の確保など7項目の再発防止を指示した。 同原発では事故後、放射線管理区域外でも放射性物質が濃度限度を超えていたのに、同従事者でない女性社員5人を働かせていた。保安院は、放射線測定者の増員、同原発と福島第二原発で内部被曝の評価を徹底することなども求めた。




   朝日新聞 5月26日
     http://www.asahi.com/national/update/0525/TKY201105250611.html

      女性職員被曝、東電を厳重注意 保安院、7項目改善指示  

 東京電力福島第一原発で放射線業務従事者でない女性職員が被災後も発電所内に残り被曝(ひばく)していた問題で、経済産業省原子力安全・保安院は25日、原子炉等規制法の違反があったとして東電を文書で厳重注意した。

 保安院によると、同原発では被災後も女性19人が作業を続けていた。このうち放射線業務従事者でない女性は5人おり、本来なら被曝するようなことはない立場で、被災後すぐに発電所から避難させるべきだった。さらにこのうちの2人が一般人の年間被曝限度の1ミリシーベルトを超えていた。施設内の空気中の放射能濃度が限度を超えていたのに防護マスクも着用させていなかった。



   
■NHK、読売、朝日すべてが「一般人の年間被曝限度」は「1ミリシーベルト」と
報じている。それなのになぜ、子どもの20ミリシーベルトが変だということに
思い至らないのか。
同じく原子力安全・保安院も、なぜ疑問を投げかけないのか。
それとも自分たちは経済産業省なので、文部科学省の管轄には口出ししたくないのか。

本来なら文科省は子どもの安全のために、1ミリシーベルトを守らない自治体や学校を
「厳重注意」し、各学校に「線量計の確保など再発防止を指示」し、子どもたちは
「本来なら被曝するようなことはない立場で、被災後すぐに危険地域から避難させる
べきだった」と声明を出すところだろう。

こんな当たり前のことさえ考え実行できない政府、霞が関、メディアの大人たちは
「自分たちを、日本の未来を殺した」と子どもたちから強く弾劾されても致し方ない。






 高濃度の土壌汚染 除染で農地は蘇るのか?
2011年05月25日 (水) | 編集 |

■原発事故があってすぐに、私はチェルノブイリでの除染作業の写真も
数点ブログ上にアップした。そこには道路の洗浄と放射性物質の飛散処理作業、
農地の表土削り取りなどの様子が映っていた。
福島ではなかなかこうした除染作業が進まずに心配していたが、政府のあいまいな
態度に業を煮やした自治体や住民が自ら校庭や農地の表土を削ったりする様子が
徐々に報じられるようになったきた。そして役所もようやく動きだすようだ。


  朝日新聞 5月25日
    http://www.asahi.com/national/update/0524/TKY201105240593.html?ref=goo

     農地の除染、飯舘村で実験へ 8月末めどに技術検証

 農林水産省は福島県と共同で、汚染された農地から放射性物質を取り除く技術の実証実験を28日から始めると発表した。8月末をめどに、再び耕作ができる水準まで土壌を改良できる技術かどうかを見極める。
 これまでは研究施設内で試験を続けてきた。実際の農地で行う本格的な実験は、東京電力福島第一原発の事故後初めて。
 実験は28日から同県飯舘村で先行実施し、計画的避難区域と緊急時避難準備区域内の市町村に計3ヘクタールの実験用農地を確保して進める。水田の場合、半減期が長い放射性セシウムが、稲の作付け禁止の基準にしている土1キログラムあたり5千ベクレルを下回ることをめざす。





■これと同時に、福島県内の広範囲の土壌汚染が報告された。
今後の居住や農業の再開のためにも、上記のような大規模な土壌改良が必須だ。
果たしてうまくいくのかどうか。森林や川、海の汚染はどうするのか?
あまりに広範囲が汚染されていて不安である。


  毎日新聞 5月25日
    http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110525ddm003040061000c.html

      東日本大震災:福島第1原発事故 
      土壌汚染、県内600平方キロに--NUMO研究員


 ◇チェルノブイリ居住禁止区域と同レベル
 東京電力福島第1原発事故で、原子力発電環境整備機構(NUMO)の河田東海夫(とみお)フェローは24日、内閣府原子力委員会(近藤駿介委員長)の定例会で、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故(86年)で居住禁止となった区域と同レベルの土壌汚染が、福島県内で約600平方キロにわたり広がっているとの推計値を報告した。河田氏は「大規模な土壌改良が不可欠だ」との見解を示した。

 チェルノブイリ原発事故では、1平方メートル当たり148万ベクレル以上の土壌汚染地域約3100平方キロを居住禁止、同55万~148万ベクレルの地域約7200平方キロを農業禁止とした。
 河田氏は、文部科学省が作成した大気中の放射線量地図を基に、福島県内で土壌中の放射性物質「セシウム137(半減期30年)」の蓄積量を算定した。その結果、1平方メートル当たり148万ベクレル以上の地域は、東京23区の面積に相当する約600平方キロ、同55万~148万ベクレルの地域は約700平方キロあり、それぞれ複数の自治体にまたがっている。

 チェルノブイリ事故では年間5ミリシーベルトの被ばくを居住禁止の基準とした。自然に被ばくする線量は世界平均で年間2・4ミリシーベルト、ブラジルやイランの一部地域では同10ミリシーベルトに達していることを考慮すると厳しかった。今回の事故で政府は、国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告を基に空間線量年間20ミリシーベルトを避難地域の基準にしている。河田氏は「福島では土の上下を入れ替えるなど、対応をしっかりすれば避難者は戻ることが可能」と話している。【比嘉洋】








『週刊朝日』 6月3日号
「終わりなき『放射能不安』地獄」より転載。








 関東各地の「放射線ホットスポット」
2011年05月24日 (火) | 編集 |




『女性自身』 6月7日号より。
中部大学・武田邦彦教授が緊急警告。
ホットスポットは、上の地図のように広域なものと
すぐ近くに放射性物質がたまる「ミニスポット」がある。

武田氏「(ミニスポットは)側溝、雨どいの落ちるところ、風の吹きだまり、
プランターの土、雑草、芝生、草むら、木の葉などの放射性物質が溜まる
場所を指します。生活の身近にあるので見過ごしがちですが、
測定するとかなり高い数値の放射能が出るはず。気をつけてください」

「ホットスポットに住んでいる多くの人は、そこから逃げるわけには
いかないでしょう。市や地域をあげて掃除をして除洗をし、ほかの地域と
同じくらいの数値に下げる努力をしてほしいです。
具体的には表土を1cm取り除き、道路を掃除し、溝の泥をスコップで出し、
公共施設の壁を洗います。各家庭でも、庭の土を1cm取り除き玄関先を
洗いましょう。また『ミニホットスポット』を探すために自治体に
数値の測定・公表を要望しましょう」








 3.11の大地震で、浜岡原発の2キロ東側が2.8メートル隆起!
2011年05月23日 (月) | 編集 |

■停止時の海水流入トラブルなど、停止した後も次々不具合が見つかる
静岡県御前崎市の浜岡原発だが、今度は3月の東日本大震災の地震の影響で
東側2キロ地点が一気に隆起したことが明らかになった。
どうやら想定している東海地震とは別の活断層があるようだ。
というより、浜岡周辺の地層の様子も詳しく解明されていないというのが現実である。
こんな危険な場所に原発を建てたことがそもそもの大きな過ちだったのだ。
今回の中部電力の運転停止が意外とスムースに運んだ裏には、こうした事実があって
推察するに、停止命令はむしろ渡りに船というところだったのではないだろうか。



   東京新聞 5月23日
     http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011052390070333.html

       浜岡原発東 2.8メートル隆起跡

 運転を停止した中部電力浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)の約二キロ東側で、地震により最大二・八メートルが一気に隆起した跡があることが、産業技術総合研究所などのボーリング調査で分かった。中部電は、東海地震の原発への影響について「浜岡原発の敷地はなだらかに一メートル隆起する」と説明するが、十分に調査されていない。専門家からは、停止を機に精緻な地質調査が必要との指摘も出ている。 (皆川剛)

 問題の隆起跡が見つかったのは、原発から二級河川の筬川(おさがわ)を挟んで約二キロ東に位置する御前崎市白羽地区。同研究所などが二〇〇五~〇八年にかけて九カ所の段丘を五~十三メートル掘ったところ、表層は砂だったが、その下からは海岸線近くにしか生息しない生物の化石(マカロニクナス)が出た。この地点がかつては波打ち際だったことを示す。

 段丘の各地点を調べると、約五千年前に最大二・七メートル、約二千四百年前には最大二・八メートル、約千年前には最大一・六メートルの海底が大地震によって一度に持ち上がり、現在の段丘を形成していることがわかった。

 度重なる隆起について、同研究所の藤原治主任研究員(地質学)は「国の中央防災会議が想定するタイプの東海地震とは別の活断層があり、千年周期で局地的に大きくずれている」と解説。調査結果を原発の安全性を評価する原子力安全基盤機構に報告した。

 国の見解では、浜岡原発を含む静岡県沿岸は、次の東海地震で均等に約一メートル持ち上がるとされている。その後はプレートが年数ミリ程度沈み込み、隆起した分が帳消しになるとされてきた。

 中部電はこの見解を採用しているが、段丘調査を受け、段丘につながる断層があるのか、存在するならどう広がっているのかを特定しようとした。地中に向けて人工的に地震波を送り、返ってくる波(エコー)を計測する手法で地中の様子を調べたが、隆起を起こす断層の姿は十分に解明できていない。

 地震予知連絡会会長などを歴任した大竹政和・東北大名誉教授(地震学)は「断層の角度と規模によっては、浜岡原発に揺れとずれの両面で影響を及ぼしうる」と指摘する。

 立石雅昭・元新潟大教授(地質学)は「同じ年代のマカロニクナスがどう分布しているか、原発が停止している間に、原発直下も含めて調べるべきだ」と話している。









11日に停止前の浜岡原発に行ったとき、隣りの原子力館に貼ってあった地図。
が白羽(しろわ)地区。
地図がもともとアバウトな作りなので、○部分も同様にアバウトになっている。
だいたいこの部分ということでご勘弁を。
場所的には風力発電の風車や御前崎灯台の近くのようだ。
周辺の写真については12日や13日のブログを参照にどうぞ。








 福島出身の原発作業員多数に高い内部被曝 原発周辺住民にも精密検査が必要だ
2011年05月22日 (日) | 編集 |

■飯舘村の住民の健康診断が行われたとのニュースがあった。






 NHK 5月21日
     http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110521/t10013028281000.html

        飯舘村 住民に無料の健康診断

 東京電力福島第一原子力発電所の事故で全域が計画的避難区域となっている福島県飯舘村で、村の中でも放射線量の高い地域の住民を対象に無料の健康診断が行われています。

 健康診断は、今月15日から計画的避難を進めている飯舘村が、東京大学医科学研究所や地元の医師会などと共同で21日から行っているものです。対象となるのは、村の中でも高い放射線量が測定されている3つの地区の18歳以上の住民およそ700人で、震災から数日間の行動についてアンケート用紙に記入したあと、体重測定や採血検査を受けました。そして、医師による問診が行われ、住民たちは「放射線が体に影響していないか心配だ」とか、「ストレスでよく眠ることができない」などと訴えていました。52歳の女性は「今後の生活が心配で、ストレスを感じていました。内部被ばくがどの程度あるのか分からず、とても不安です」と話していました。東京大学医科学研究所の上昌広特任教授は、「避難が進む前に住民の不安を取り除けるよう今後も地元と協力して健康診断や相談を続けていきたい」と話しています。村は、このほかの地区の住民についても、秋ごろまでに健康診断を行うことにしています。




■どんな内容かと思えば、対象は18歳以上の700人のみとか。
乳幼児や子ども、中高校生は対象外なのか?
それともすでに避難したのか?
写真を見ると血圧測定と問診のようだが、採血検査で内部被曝も計測するのだろうか?
ただの一般的な血液検査なのか…などといろんな疑問がわいてくる。



■一方で、福島県外で働く同県出身の原発作業員から精密検査が必要な内部被曝が多数
見つかっている。以下に、長いが新聞記事を転載する。
飯舘村を含め、原発周辺の住民すべての内部被曝検査が早急に必要ではないだろうか。


   毎日新聞 5月21日
     http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110521ddm041040107000c.html 
  
   左下の写真は広島大学病院所有のホールボディーカウンター(同病院提供・読売新聞)




東日本大震災:内部被ばく4700件 
県外原発で働く福島出身作業員、事故後立ち寄り


◇周辺住民にも不安

 東京電力福島第1原発の事故後、福島県外で働く同県出身の原発作業員から、通常ならめったにない内部被ばくが見つかるケースが相次いでいる。大半は事故後に福島県に立ち寄っており、水素爆発で飛散した放射性物質を吸い込むなどしたとみられる。周辺住民も同様に内部被ばくした可能性もあり、福島県内の一部自治体は独自に検査を検討している。【日下部聡、石川淳一、町田徳丈、袴田貴行、池田知広】

◇時間と共に排せつ、半減期7~90日

 経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長が16日の衆院予算委員会で明らかにしたデータによると、3月11日以降、福島第1原発を除いた全国の原子力施設で、作業員から内部被ばくが見つかったケースが4956件あり、うち4766件はその作業員が事故発生後に福島県内に立ち寄っていた。柿沢未途議員(みんなの党)の質問に答えた。

 保安院によると、体内からの放射線を測定できる機器「ホールボディーカウンター」による検査で、東電が内部被ばくの目安としている1500cpm(cpmは1分当たりに検出された放射線量を示す単位)を上回った件数を電力各社から聞き取った。1人で複数回検査を受けるケースがあるため、件数で集計した。1万cpmを超えたケースも1193件にのぼった。
 いずれも福島第1原発近くに自宅があり、事故後に家族の避難などのために帰宅したり、福島第1、第2両原発から他原発に移った人たちとみられる。
 柿沢氏によると、北陸電力志賀原発(石川県)で働いていた作業員は、3月13日に福島県川内村の自宅に戻り、数時間滞在して家族と共に郡山市に1泊して県外に出た。同23日、志賀原発で検査を受けたところ5000cpmで、待機を指示された。2日後には1500cpmを下回ったため、作業に戻ったという。
 取材に応じた福島第2原発の40代の作業員男性は第1原発での水素爆発以降、自宅のある約30キロ離れたいわき市で待機していた。その後、検査を受けると2500cpmだった。「大半が(半減期の短い)ヨウ素で数値は(時間の経過で)下がると思うが、不安だ」と男性は話す。
 同県二本松市には「市民から内部被ばくを心配する声が寄せられ」(市民部)、市は乳幼児や屋外作業の多い人などを選び、県外のホールボディーカウンターで内部被ばくの有無を測定することを検討している。

◇扉ゆがむ棟「そこで食事すれば体に入って当然」--福島第1の作業員

 福島第1原発で作業拠点となっている免震重要棟は、3月に起きた1、3号機の水素爆発で扉がゆがみ、放射性物質が一時入り込みやすくなっていたという。40代の作業員男性は「そこで食事しているから(放射性物質は)体に入っているでしょう」とあきらめ顔だ。「『ビール飲んで(尿で体外に)出しゃいいよ』って感じですよ」

◇空気中線量高く、機器測定不能に

 今月現場に入った作業員男性(34)は内部被ばくの検査態勢の不十分さを懸念する。「周りのほとんどは検査を受けていない。特に20代の若手が不安がっている」。東電は3カ月に1回の定期検査のほか、恐れのある時の随時検査を定める。だが今月16日現在、検査したのは全作業員の2割程度の約1400人、このうち結果が確定したのは40人にとどまる。最も高い線量を浴びた作業員は240・8ミリシーベルトで、うち39ミリシーベルトは内部被ばくだった。
 東電によると、同原発のホールボディーカウンター4台は空気中の放射線量が高すぎて正確に測定できず、使えるのは福島第2原発といわき市の東電施設、柏崎刈羽原発の3カ所のみ。今後増設するとしているが、内部被ばくした場合、作業に従事できないのが通例だ。県内のある下請け会社社長は「このままでは福島の作業員が大量に失業する可能性がある」とも懸念する。









 もういい加減にしてくれ。浜岡5号機の海水流入トラブルのお粗末
2011年05月21日 (土) | 編集 |

■一向に収集の方向が見えない福島第一原発事故。
実はもうお手上げ状態なのではないかという噂も飛び交っている。
構内の危険な瓦礫撤去は進まない(なぜ穴を掘って埋めない?)、
津波よけの防波壁というかフェンスは壊れたまま、汚染水をためる
メガフロートやタンカーもまだ接岸していない。
作業員の環境整備も遅々としている…と、ないないずくしで2ヶ月が経過し
きょうもまた放射能がだだ漏れしている


■危機管理意識も危機対応能力も責任感も、使い捨ての防護服のように
ペラペラで薄い東京電力と官邸はさておいて、よもや他の電力会社は
東電よりはましだろうと思いきや、浜岡原発でも停止時に海水流入という
トラブルに見舞われた。
私が11日に見に行ったばかりの浜岡原発がぁ。
不幸中の幸いで停止になったのでホッと安堵した矢先に、これだもんね。
原子力館の展示には「安心」「安全」ってべたべた書いてあったのにね。
平時でもこれだもの、実際の地震が来て停止してたらと思うと恐ろしくなる。
再稼動はありえない。浜岡もすべて廃炉にすべきである。



■左下の図は中部電力より。

   共同通信 5月20日
     http://www.47news.jp/CN/201105/CN2011052001001092.html

   復水器の細管が損傷 
    海水流入の中部電力浜岡5号機


 中部電力は20日、浜岡原発5号機(静岡県御前崎市)の海水漏れトラブルについて、タービンを回した蒸気を冷やして水に戻す「復水器」内で、冷却用海水を流す複数の細管(直径約3センチ)が損傷しているのが見つかったと発表した。破断した可能性もあり、今後詳しく調査する。
 中部電によると、損傷した細管の隣には、原子炉内の水量を調整する再循環配管が通っている。近くには配管の一部に溶接されていた金属製ふた(直径約20センチ、重さ約3・5キログラム)が外れて落ちていた。
 中部電は、ふたが細管に当たって損傷した可能性もあるとみて詳しい原因を調べるとともに、他の細管にも損傷がないかも調査する。
 トラブルは14日に発生。中部電は海水約400トンが復水器内に流入し、原子炉に約5トンが流れ込んだとみている。








 今年も熾烈なアナグマとの攻防戦(^^;
2011年05月20日 (金) | 編集 |



毎年、春の訪れと共にやって来るのがアナグマ親子。
今年も外猫、アナグマ、カラスの三つ巴のエサ場獲得争いが
熾烈に展開されている(^。^)

猫とアナグマのエサは別にしてあるのに、そんなことはおかまいなく
猫の器をすっかりカラにして逃走するアナグマ一家。
同じく猫のエサを食い散らかしていくカラスの群れ。
アナグマをやさしく叱り、カラスを厳しく追い立てる私(^^;

というわけで、アナグマのエサを中庭に置くことにした。
ガラス越しにアナグマの子どもを写す。
この角度が限界じゃ。







どことなく思慮深そうな表情?
おっとり、もっさりしているアナグマさん。
エサがなくなると催促しにそばまでやってくるのがご愛嬌。
すっかりペット化してしまった。
ときどきちょっと脅かして、人間にあまり慣れないようにしないと、ね。

















こっちはアナグマとは関係ないけど
18日のおかみの会でのランチ。
首大仏でおなじみ福泉寺の手前の、「そば処かや」にて。
本当は午前中は福泉寺で座禅の会があったんだけど
まだ咳が出るのでパス。ランチだけ参加した。

竹の子の煮物とマグロの漬け、卯の花。








桜海老と田ゼリのかき揚げと手打ち蕎麦。








デザートのアイス。

普段はあまりおしゃべりをする機会がないので、
ほんの1時間程度でも外に出ておしゃべりをすると気が晴れる。
おかげで元気が出た(^o^)









 いまNHKのドラマが面白い
2011年05月19日 (木) | 編集 |

■どうも毎日暗い話ばかり書いてるので、たまには明るい話題など
従来はあまりテレビドラマを観ないほうなのだが、最近は毎週続きが気になるドラマが
増えている。気がつけば、そのほとんどがNHKで放送されている作品である。







現在一番のお気に入りがこれ。
司馬遼太郎原作の『新選組血風録』。
血風録といえば、栗塚旭、島田順司、左右田一平トリオ(+舟橋元)の
テレビドラマが有名で、私も『用心棒』シリーズから『燃えよ剣』に至るまでの
超コアなファンでもある。
栗塚版血風録のテレビ放映は1965年(さすがにこれは後日DVDを購入して視聴)、
河野寿一監督による全26話。

その後、04年のNHK大河『新選組!』で土方歳三役の山本耕史に魅了された。
ここでは土方役のアーキタイプとも呼べるような(^^; 栗塚が、山本・歳三の兄を演じ
沖田役でブレイクした島田も、病床に伏せる沖田とからむ植木屋を演じた。

そしてよもや栗塚・血風録を超えるドラマはこの後も現れないだろうと
誰もが思っていたところに、この新血風録がいきなりドーンと登場したのである(^o^)
私の予想を上回る重厚なドラマ作りと迫真の殺陣シーンに大満足。
久々に見ごたえのある大人の時代劇だワ。
大河『新選組!』のスタッフが製作を担当している点も驚きのうれしさだ。
各自の衣装も大河に準じているのが何よりうれしい。
欠点はシリーズが全12回と短すぎること。昔のだってこの倍以上あったのに。
ぜひともこのメンツとこの作りで、『燃えよ剣』もリメイクしてほしいものだ。
できれば大河『新選組!』のリメイク版も、ねっ。







   

左:主演の土方副長は永井大が演じる。背が高い! 強い!
栗塚の重厚な美しさ、山本の若々しい華麗さにくらべて地味な永井に
最初は「おいおい」と落胆した。演技も硬いし、顔つきもどちらかというと
近藤っぽいし(^^;; しかし回を重ねるにつれて存在感も増してきた。
なかなかいーじゃんか。
山本耕史と永井は、『天平を駆け抜けた男と女たち』で共演している。
このドラマの主役はなんと、大河のお邪魔虫・捨助なのだ。げげ。

中:局長・近藤勇役の宅間孝行。
大人の魅力と貫禄があって、私の中では近藤役としてピカ一だ。
大河の近藤はひどかったからね。しくしく。

右:沖田総司役の辻元祐樹。
うまい! いかにも沖田らしいピュアな皮肉屋ぶりがいい。
あの島田版沖田の名演技に勝るとも劣らない。

これ以外でも、今回のキャスティングはどれも素晴らしい。
実物のイメージにより近い人選で、新選組ファンには、もうおいしすぎる











左:『タイムスクープハンター』。待望のシーズン3が始まったばかりだ。
タイムスクープ社のジャーナリスト・沢嶋雄一(要 潤)がさまざなな時代に
タイムワープして市井の人々の暮らしを映像で記録するという趣向だ。
まるで過去の時代に自分も立ち会っているような自然な臨場感がすごい。
初めて観たときは、ドラマの独創的な世界に夢中になった。

右:海外ドラマ『カイルXY』。
謎の少年カイルが彼を取り巻く大きな陰謀に立ち向かっていく。
SFファミリードラマってかんじ(^^;
高校生活や家族同士のエピソードの描写も大きなウェートを占めている。
なぜか「おへそ」がないカイルは天才的な頭脳を持つ超能力者で
人工的に生を受け、16年間培養タンクの中で育った。
発見されたときは全裸で、何の経験もなく、言葉もしゃべれなかった。
ひょんな縁でトレガー家に引き取られ、すさまじい勢いで知識を吸収していく
様子が興味深い。何よりカイルの赤ちゃんのようにピュアな笑顔が愛らしい。
海外ドラマは途中で製作自体が打ち切りになることがよくあるが
カイルのシリーズはシーズン4までで(これも最後は打ち切りっぽい)
NHKではそれ以前のシーズン2までで放送終了になってしまったので
あまりの欲求不満から(^^; DVDがレンタル開始になってから全部
借りてしまった。でも最後まで観てしまうとほんとに終了になってしまうから
終わりの2話はまだ観ていない。うう、哀しいワ。








左:『コズミックフロント』。
これはドラマではなく、宇宙に関するドキュメンタリーだが、わくわくするほど面白い。
特に、ずっと詳しく知りたいと思い続けてきたダークマターの謎を描いた回は、
気絶するくらい感動した。って、大袈裟すぎるか_(^^;)ゞ

右:イギリス製の恐竜SFドラマ『プライミーバル 恐竜復活』。
大好物のタイムワープ+恐竜ドラマに、毎回釘づけ。
リアルな恐竜の造形にびっくりすること請け合いだ。
恐竜の話自体はとても面白いのだが、人間関係というか人間ドラマはグタグタ。
途中で主人公が死んでしまうし(ノ_-;)
しかも奥さん、恐竜すら手なずける武闘派で悪者すぎ。
とはいえ、このドラマも一番のクライマックスでシーズン3が終了!
もうこれからどうなるのか、いつまでこのイライラ感が続くのやら。
早くシーズン4を買いつけて放送してくれ、NHK。









 実は日本は隠れた「資源大国」。海底にはレアメタルやメタンハイドレートがいっぱい
2011年05月18日 (水) | 編集 |

■最近、新しいエネルギー資源である「メタンハイドレート」の名前を
聞くことが多くなった。
私も何年も前からメタンハイドレートに注目し、東海大学海洋博物館や
新江ノ島水族館の深海コーナーをめぐるのを楽しみにしていたが、時あたかも
地球温暖化キャンペーンの真っ盛りで、メタンなどという名前を出すだけでも
非国民扱いされそうな雰囲気だった

そんなこんなで、原発事故という大きな犠牲と引き換えに、おおっぴらに
メタンハイドレートについて話せる機会がまわってきたわけだが、思いは複雑だ。



■「原発はクリーンで安全」神話の化けの皮がはがれたように、私たちは実に多くの
有害なプロパガンダに長い間侵され続けてきたものだ。
最近では地球温暖化人為的CO2犯人説。これは原発ルネサンス推進のための巧妙な
プロパガンダだが、未だに多くの日本人が信じ込んでいるのは情けないかぎりだ。
でこうした一連の流れの元にあるのが、日本には資源がないという大嘘神話なのだ。
これはほとんどの日本人が小学校から叩き込まれ、信じ込んでいるプロパガンダである。
ところが日本は資源小国どころか、豊かな自然に恵まれた国土に広がる森林や土壌、
河川、海、海底には多くの隠れた資源がいっぱいあるのだ。
確かに原油はないが(少しはある)、石炭、天然ガス、地熱、温泉、そして海底には
メタンハイドレートが豊富に埋蔵されている。
なぜ自前の資源に目を向けようとはせずに、遠くの高い原油や危険なウランの獲得に
血眼になってきたのか。もちろん背景には政治的な思惑と駆け引きがあることは十分
承知しているが。



■と前書きが長くなってしまったが、こんな注目すべきニュースもあった。






写真:朝日新聞
鹿児島湾の海底でアンチモンが含まれる岩石が採取される
=2008年、海洋研究開発機構提供



   朝日新聞 5月15日
     http://www.asahi.com/science/update/0515/OSK201105150023.html

      鹿児島湾でレアメタル発見 国内販売量の180年分

 9割以上を中国からの輸入に頼る希少金属(レアメタル)の一種「アンチモン」の鉱床を、岡山大や東京大などのグループが鹿児島湾の海底で発見した。埋蔵量は、国内の年間販売量の180年分と推定される。ただし、強い毒性によって採掘の際に海洋汚染が生じる恐れがあるため、実際に採掘するには新たな技術の開発が必要という。
 研究の成果は、22日から千葉市で開かれる日本地球惑星科学連合大会で発表される。アンチモンは、繊維を燃えにくくする難燃剤や半導体などに広く使われ、日本は95%以上を中国から輸入している。
 鉱床が見つかったのは、2003年に気象庁が「活火山」に指定した若尊(わかみこ)カルデラの一部。桜島の北東約5キロの鹿児島湾内にあり、約2万5千年前に大噴火した姶良(あいら)カルデラの主要火口という。07年に約200度の熱水噴出孔を発見した山中寿朗・岡山大准教授(地球化学)らが、付近の鉱物を調べていた。
 鉱床は、水深約200メートルの海底に、厚さ5メートルで直径1.5キロの円状に広がっていた。エックス線の調査で平均約6%含まれていることがわかり、全量は約90万トンになると推定した。昨年の国内販売量は約5千トンで、180年分がまかなえる計算になる。中国では含有量約0.5%の岩石から抽出しているといい、鹿児島湾の鉱床の方が効率よく取り出せるという。
 ところが、アンチモンにはヒ素と同じ毒性があるため、海砂利と同じような方法で採掘すると海中に拡散する恐れがある。体内に蓄積した魚介類を通し人体にも害を及ぼしかねない。
 山中准教授は「海洋汚染を防ぎながら海底から取り出す技術を開発できれば、自給が可能になる」と話している。(長崎緑子)







■メタンハイドレートに関しては、以前原発作業員の隠された被曝についての著書を紹介した、藤田祐幸氏の左の本にも詳しく載っている。
私は石油枯渇についてよく語られる「ピークオイル」についても疑問に感じており、原発の現実的な代用エネルギーとしては「火力」が最もふさわしいと考える。
もしも仮に地球深部にたくさんある炭化水素が地殻の亀裂から地表に湧き出て油田になったという「石油無機成因説」が本当ならば石油の枯渇も心配ないし、石油がダメでも、豊富にある天然ガスが発電の主力になれる。
そこで、今回はさらに石油、天然ガスとも違うエネルギー資源のメタンハイドレートについて。











藤田氏の著書より。イラストは、かつての『ガロ』でおなじみの勝又進氏。

メタンハイドレートはいわゆる「燃える氷」のことで、文中の説明によれば
「低温、あるいは高圧のもとで、メタンガスが水の分子と篭(かご)のような
分子構造をとり、シャーベット状になって地中に固定された天然の
メタン貯蔵庫のことを言う。」
またメタン成因には3つの説があって、1つは生物発酵起源説、
2つ目は熱分解起源説(石油と同じ理論)。
3つ目はマントルから供給される無機起源説で、これなら無尽蔵である。








次世代エネルギーの主力は石油から天然ガスにシフトしている。
そうした中でメタンハイドレートにも各国の熱い視線が注がれている。
ただしメタンハイドレートは燃えやすく扱いが難しいので
地球の気候に影響を与えないための十分な研究と技術を確立するまでは
むやみに手を出してはいけないと思う。
そうした点を考慮に入れれば、天然ガスの次のエネルギーとしての
価値は十分に持ちえるのではないだろうか。

メタンハイドレートについては、また折に触れて書いてみたいと思う。
















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