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激動する社会の波におぼれずに、自分の頭で考え 行動しようじゃないの。 命令されるのなんか 大嫌い。「群れない、媚びない、とんでもない」の猫の精神でがんばっていきまっしょい。
 ミントの記憶
2010年03月16日 (火) | 編集 |




プランターに植えたミント類。
左からキャンディミント、イングリッシュスペアミント、スイスリュラミント。




■紅茶にひたしたプチット・マドレーヌの味から幼い日々の記憶が蘇る…。
マルセル・プルーストの大作『失われた時を求めて』を持ち出すまでもなく
ふとした味や香りに昔の懐かしい記憶が重なるといったシーンは誰でも経験が
あるだろう。

■長い間私が過ごした実家の記憶も、庭に咲く四季の花々の香りや緑濃い木々の
ざわざわとした葉擦れの音などが真っ先に蘇る。
ことに春の訪れを感じさせる沈丁花の香気。
しっとりした夜気の中に漂う白い沈丁花の香りは、甘い中につんとした高貴さを
たたえていて、やはり甘い香りのくちなしよりもより好ましく感じられた。

■沈丁花と並んで好きだったのが、ニッキの木。
いわゆるスパイス類のシナモン(肉桂)のことで、クスノキ科の常緑樹である。
その木の皮をむくと、ニッキのよい香りがした。

■そしてバラの花壇の外側にひっそり生えていた草が、一番好きな薄荷(ハッカ)だった。
葉っぱをつまんで指でこすると、胸がスーッとする香気が鼻を刺激した。
世の中にこんなにも素晴らしい香りがあるだろうか…と少女時代の私は思ったものだ。
ハッカは冬には枯れて、春になると同じ場所に茎を伸ばした。
その後、残念ながら母が雑草と一緒にハッカも抜いてしまい、その香りは記憶の中に
留まった。
なぜハッカが花壇のわきに生えていたのか、今となっては知る由もない。

■今ではハッカはミントの呼び名で、スィーツの飾りとして添えられている。
またミントといっても種類が多く、ペパーミントとスペアミントでは香りもずいぶん違う。
少し前に、昔の記憶を頼りに3種類のミントを買ってきてプランターに植えた。
葉の形は真ん中のイングリッシュスペアミントと似ていて、香りはキャンディミントに
近い。とはいえ、懐かしいハッカ草の香りはもっと強く野生的で、今のミントとは
似て非なるものだったといえる。
過ぎ去った過去は戻らないが、あのハッカの鮮烈な香りをもう一度嗅いでみたいものだ。







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