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激動する社会の波におぼれずに、自分の頭で考え 行動しようじゃないの。 命令されるのなんか 大嫌い。「群れない、媚びない、とんでもない」の猫の精神でがんばっていきまっしょい。
 日本とロシアの「リーダーの条件」
2009年12月06日 (日) | 編集 |


■司馬遼太郎の新しい本が出たというので買った。
正確には、司馬の作品に出てくる人物たちについて、司馬ファンの作家や著名人たちが座談会を行ったその内容を本にしたということなのだが。本の紹介にはこうある。
【『坂の上の雲』の秋山兄弟、『世に棲む日日』の高杉晋作、『翔ぶが如く』の西郷隆盛、『竜馬がゆく』の坂本竜馬…。大転換期を迎えた今こそ、国民作家が愛した救国の指導者たちは輝きを増す。その魅力を半藤一利、磯田道史、関川夏央、田中直毅らが語り尽くす―。】

■私が司馬の作品で読んだのは、『燃えよ剣』と『新選組血風録』。
新選組は幼少のころから好きだったが、中学生まではやはり沖田総司萌えで、でも『燃えよ剣』を読んでからはすっかり土方歳三ファンになった。
青春の息吹が感じられる『燃えよ剣』に対して、『新選組血風録』は少し暗い感じであまり好きではないが、栗塚旭らが演じたテレビドラマの『新選組血風録』は秀逸で、今でも色あせない。作者の司馬も配役内容共に大満足だったと伝えられている。

■そんなわけで、自分の作品の中では『燃えよ剣』が最も気に入っていると言っていた司馬のことだから、上記の新作にも土方について多く語られているかなと期待したのだが、残念ながら土方関連はほんのちょっとで、坂本龍馬や西郷をはじめとした官軍側の人物やNHKの新作時代劇ドラマ『坂の上の雲』についての言及がほとんどを占めていた。
なんか騙しだわ~、これじゃあ
お正月からの大河ドラマは『龍馬伝』だし、NHKの宣伝とタイアップした企画かい。

■それにしても何でみんな龍馬や西郷や勝海舟が好きなの?
大河ドラマにするならポピュラーな司馬の作品じゃなくて、手塚治虫の『陽だまりの樹』とか『シュマリ』なんかをやってほしいものだ。あとは大正デモクラシーとか多摩地方の自由民権運動とか大杉栄らのアナキズム運動とか。無理だろうけど。日本を救う真のリーダー像ってのも、ここらあたりに実は見出せるんじゃないのかな。
というか社会を変革する主役はあくまで国民とか市民、大衆であって、ひとりのリーダーやヒーローが救うっていう話はあくまでドラマの中だけにしてほしい。









6月4日、ロシア・サンクトペテルブルク郊外の町ピカリョボで、
新興財閥の資産家デリパスカ氏(右)を叱責したプーチン首相(AP=共同)



■一方こちらは現代のロシア。
上記の『司馬遼太郎 リーダーの条件』の中で、演出家の吉田直哉氏から「『坂の上の雲』に出てくるリーダー像を読み解いていくと、司馬さんはロシアが負けた理由と、ロシアのリーダーの欠陥を徹底的に書いています。ロシアはバルチック艦隊司令長官のロジェストウェンスキー。クロパトキンもそうですが、自分だけが天才で、周りは全部バカという思い上がりがあり、司馬さんが厳しく叩いているのが印象的です。」とボロクソに評されているロシアのリーダーだが(^^;)


   AFPBBニュース 09年6月8日
    http://www.afpbb.com/article/economy/2609511/4230118

      プーチン首相、ペン放り出して財閥社長を震え上がらせる

【6月8日 AFP】「デリパスカ君、この合意文書に署名をしたかね?君のサインが見あたらないのだが。今すぐここに来てサインしなさい」
 ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相は、ペンをテーブルに放り出すと、自分の元へ来るよう手招きした。
 約300億ドル(約3兆円)の資産を持ち、前年までロシアで最も裕福な人物として知られたロシア・アルミニウム(Russian Aluminum)のオレグ・デリパスカ(Oleg Deripaska)社長は、席から立ち上がり、首相に冷徹ににらみつけられる中、頭を垂れたまま、給与の不払いが続く工場の操業再開を約束する合意文書に署名した。
 今週テレビで、多数の主要企業をたばねるデリパスカ氏にとって屈辱的な映像が放送されたことは、一時は全権を握るほどの力を持っていたオリガルヒ(新興財閥)の実業家らが、数年でその権勢を弱体化させたことを象徴するものだった。
 ボリス・エリツィン(Boris Yeltsin)大統領時代のロシアの混乱期に、ソ連崩壊後に私有化した資産を元手にばく大な財を築いた新興財閥の実業家らは、かつてないほどの政治権力を獲得した。しかし、2000-08年のプーチン政権は、これに終止符を打った。そして今、金融危機が、新興財閥の財産を減少させるとともに、多額の債務を明るみに出している。
 合意文書に署名をしたデリパスカ氏に、プーチン首相はうなずく以外の返答をしなかった。そして、デリパスカ氏が首相のボールペンを持ったまま席に戻ろうとすると、「ペンを返せ」としかりつけた。

■乗り込んできたプーチン首相

 この日、プーチン首相はロシア北部の工業都市ピカリョボ(Pikalevo)を訪れていた。ピカリョボでは、デリパスカ氏のベーゼル・セメント(Basel Cement)を含む3つの工場が経済危機のなか操業停止に追い込まれ、社会不安が巻き起こっていた。
 解雇された労働者らは2日、付近の主要高速道を数時間にわたって封鎖し、数キロメートルに及ぶ交通渋滞が発生した。その2日後、ロシアのドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領がサンクトペテルブルクで経済フォーラムに出席する中、プーチン首相は事態解決のため、人口2万2000人の町に乗り込んだ。
 プーチン首相は、工場を見て一言「ごみ捨て場のようだ」とコメントし、空気を凍り付かせた。
 その後、デリパスカ氏や地元指導者、労働組合代表らが、小さな会議室に連れていかれた。その様子は、まるで一番恐れられている教師にしかられる、間違いを犯した生徒のようだった。
「君は、自らの野心、プロ意識の無さ、そしてもしかしたら単純に強欲から、大勢の人びとを人質にとったのだろう。これは認められることではない。ビジネスの社会的責任はどこへ行った?どこだ?いつも会議のたびに延々と話し合ってきたことじゃないか!」
「わたしがここに到着する直前になって、君ら全員がゴキブリのように集まってきた理由は何だ?判断を下せる者が、ここにいなかったのはなぜだ?仲間うちで合意できないのであれば、君たち抜きで決めるだけだ」
 マイクを切る直前、最後に「ありがとう。みなさまの成功を祈ります」とぶっきらぼうに述べて、プーチン首相は立ち上がった。
 国営テレビで放映されたこの映像は、プーチン首相が労働者をねぎらうために工場から出て、労働者らが「ありがとうございます」と涙する場面で終わった。(c)AFP/Stuart Williams





■政権交代して60日が過ぎ、巷では鳩山首相が優柔不断だと、そのリーダーシップが問われている。
だからこそ上記のような本が話題になるのだろうが、そうだからといって「脱亜入欧」の掛け声の下、同じアジアの人々を貶め戦争に明け暮れた明治時代のリーダー像を再評価する動きには賛同できない。

一方ロシアでは伝統的に強力な権力を持ったリーダーを好む傾向にあり、それがただちに欠陥となりうるかという点でも疑問だし、欠陥ゆえ日露戦争に敗北したという見方も短絡過ぎる。
プーチン首相の怖さは「鬼の副長」と呼ばれた土方歳三を髣髴させるし(本質はどちらも人情家なのだが)、政府でいえば小沢一郎や亀井静香タイプに近いのかもしれない。
経済危機の折、プーさまはロシア各地から悪い金持ち退治をしてほしいとお呼びがかかっているようだが、資源バブルで潤っていた数年前にもう少し製造業の育成や内需拡大を図っていればこれほどの地盤低下を招かずにすんだのに…なあんて助言の一つでもしたくなってしまうけれど、この日本だってまったく同じなんだから仕方がない。

鳩山首相にもう少し、米国や中国をもものともしないプーさま的な押しの強さと度胸が備わっていればいいんだけどね。



以下は、ロシアのテレビで放送された映像の一部。こわっ










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