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激動する社会の波におぼれずに、自分の頭で考え 行動しようじゃないの。 命令されるのなんか 大嫌い。「群れない、媚びない、とんでもない」の猫の精神でがんばっていきまっしょい。
 「米中G2」に日本はどう対処するのか
2009年08月04日 (火) | 編集 |



米中戦略・経済対話の初会合で
オバマ米大統領(右)と握手する中国の王岐山副首相。
(7月27日、ワシントン) 【AFP=時事】




■先月7月27日から2日間にわたって「米中戦略・経済対話」がワシントンで開催された。
この話題を27日に当ブログで取り上げようとしたのだが、なんだかんだ先延ばしになって
気がついたら、もうずいぶん日にちが経ってしまった(^^;)


■さてこの話し合いがなぜ問題かというと、
【米国と中国が経済、政治、安全保障の分野で新しい協力関係を閣僚レベルで討議する
初の「米中戦略・経済対話」が27日、2日間の日程でワシントンで始まった。
ブッシュ前政権時代の経済分野の対話を包括的な枠組みに拡充し、世界規模の課題に
対する「責任の共有」を通して、21世紀の米中関係の基礎をつくる試み。
米中2カ国による事実上の「G2」の始動ともいえる。
(毎日新聞7月27日)】からである。


■日本では総選挙を前に、相変わらず日米安保堅持どうのこうののレベルで政策論争を
しているが、肝心のアメリカさまは日本スルーで、すっかり中国へとシフトしてしまっている。
よって、ワシントンでは過剰ともいえるこんな歓迎のしかただった。

    毎日新聞 7月28日
      http://mainichi.jp/select/world/news/20090728k0000e030013000c.html

        米中対話:米大統領が孟子引用し協力訴え

【ワシントン小松健一】「山道は人が歩けば道になるが、歩かなければ雑草でふさがれる」。ワシントンで27日始まった「米中戦略・経済対話」の開会式で、オバマ大統領は演説の中で中国の儒学者、孟子の言葉を引用し、未来を切り開く道を米中両国がともに歩んでいこうと呼びかけた。「相互不信によって道を雑草でふさぐことはあってはならない」と強調し、対立ではなく持続的協力の必要性を訴えた。

 オバマ大統領だけでなく、開会式の米側出席者の演説は中国の故事・ことわざのオンパレード。クリントン国務長官は「人々の心が一つになれば、泰山を移すことができる」という孔子の言葉を使って、世界の課題に米中が立ち向かう決意を披露した。

 また、中国に短期留学した経験のあるガイトナー財務長官も、中国語の熟語「風雨同舟」を持ち出し、経済危機への米中の取り組みを評価した。

 一方、中国の戴秉国国務委員(副首相級)は、オバマ大統領の選挙中のキャッチフレーズ「イエス・ウィ・キャン」で演説を締めくくり場内を沸かせた。気候変動対策などで両国の隔たりはあるが、双方は気配りで開会式を演出した。



■孟子に孔子にことわざと、中国へのすごいリップサービスぶりにびっくり。
これまでずっと米国を支え続けてきた日本など、アメ抜きのムチだけの米国の要求にも
唯々諾々と従いつつ、その上自主的に大金まで貢いできたのにね



■で、その米国は今どうなっているかというと、夏を過ぎた頃にAIGが破綻するのでは
などとよからぬ噂も立っている。金融危機はまだまだ終わりそうにないのだ。
ことに財政破綻が懸念されているカリフォルニア州では…。





7月24日、米カリフォルニア州議会が予算法案を可決したことを受け、
記者会見に向かうシュワルツェネッガー知事(中央)(AP=共同)



    共同通信 7月25日
      http://www.47news.jp/CN/200907/CN2009072501000316.html

        財政赤字削減の予算可決 米加州議会、危機回避へ

【ロサンゼルス共同】米カリフォルニア州議会は24日、約260億ドル(約2兆4千億円)に上る財政赤字の削減策を盛り込んだ州予算法案を可決した。シュワルツェネッガー知事が週明けにも署名して成立、借用書を発行する事態となった州の財政危機はひとまず回避される。
 しかし、教育・福祉関連を中心に約160億ドルの歳出が削減され、公務員の一時帰休が続くなど行政サービスの質低下を懸念する声が上がっている。知事は「州は財政破綻から守られる」と予算可決を評価した。
 可決された予算法案は約30本の関連法案で構成されている。上院はすべて可決したが、下院は州内の自治体からの借り入れを認める法案の一部と、海上での新たな石油掘削事業を認める法案を否決した。
 州側は両法案成立により、11億ドル分の歳入増を見込んでいたが、否決されたことから一層の歳出削減で穴埋めするとみられる。



■苦悩するシュワちゃん。
カリフォルニアといえば、昔から日本人にとっても憧れの地だったのに
ウォン・カーウァイ監督の名作映画『恋する惑星』〈1994年〉の中でも、ママス&パパスの
「夢のカリフォルニア」の歌が印象的に使われていた。
かつてのカリフォルニア・ドリームは、もろくもついえてしまったのだろうか。

原田武夫氏の『国際政治経済塾』には、
「カリフォルニアはデフォルトという“暑い夏の潮目”を超えられるか?」という記事が掲載され
ていて、その一部にはこう書かれている。
http://money.mag2.com/invest/kokusai/

【ちなみに、カリフォルニア州が州債の大口償還を迎える28日の前後(7月27~31日)には、
米国緊急事態管理庁(FEMA)が非常事態演習を行う予定である。連邦や州の機関だけで
はなくカナダやメキシコ、英国までもが参加する当該演習は、その目的を“テロへの対応と
その予防”とする旨プレス・リリースには記されている。また、演習地域はニュー・メキシコ州
やオクラホマ州、テキサス州といった米国中南部を含む地域であり、同西部、つまりカリフォ
ルニア州における“非常事態”の発生にも即時対応可能な準備が為されることになる。
しかし、なぜこの時期に「非常事態」演習なのか?

州政府が“デフォルト”を宣言した場合、すべての公的機関は機能停止に陥ることになる。
保険や生活保護の支給も止まり、州民の生活は窮乏に追い込まれる。その場合、1992年
4月のロサンゼルス暴動と同様の事態が生じても不思議はないのである。
FEMAの演習が米国中南部で行われるのも、そうした事態を見越したものである可能性が
考えられよう。

なお、米国全体の財政を支えている中国との戦略対話もまた、時を同じくして28~29日に
ワシントンで行われる。
このタイミングで、カリフォルニアを発端として米国内が不安定な状態
に陥った場合、対中関係を通じて米国全体にその影響が及ぶことになろう。すなわち、米国勢
のデフォルトという歴史的な展開が、今、視野に入りつつあるのだ。そして、その波が米ドルを
経由して太平洋のこちら側にも届くことは間違いない。暑い夏の中、カリフォルニアで発生し得
る大きな“潮目”から目が離せない。】


■つまりカリフォルニアを象徴とする米国自体のデフォルトの危機が、上記の中国に対する
過剰な歓迎に至っているわけだ。
これは同時にドルという基軸通貨の危機でもある。

これで思い浮かぶのが、今年3月に周小川・中国人民銀行総裁が発表した論文
「国際通貨システム改革に関する考察」の世界に与えた衝撃だ。
これはドルという基軸通貨の代わりにIMFのSDR〈特別引き出し権〉を国際準備通貨にする
という内容で、ロシア、ブラジルなどのBRICSも同調姿勢を表明している。
米国債と基軸通貨のドルを混同して考えるのはおかしいという意見もあるが、ドルも米国債も
そして米国自体もいつまでも安泰であると思い込んでいる脳天気な日本は、遠くない未来に
ひどい目に遭うかもしれない。
ゆえに「米中G2」という事態をもっと注視して、日本はこれに対しどういう対抗策を講じて
いけばよいのか、しっかりした政治戦略を立てるべきである。







G8サミットで「将来の世界統一通貨」のコインを発表する
ロシアのメドベージェフ大統領〈prisonplanet〉



■話が長くなってしまったが(^^;) 田中宇氏が7月12日にこんなことを書いている。

【すでに中国やロシアは、ドルを世界唯一の基軸通貨とみなし続けることは危険だと指摘し、
多極的な別の基軸通貨体制に移行すべきだと昨年から言い続けている。
イタリアで開かれたG8サミットでも、この話題が前面に出た。G8では、中国が提唱した
基軸通貨の多極化にフランスが賛成を表明した。主要国の中で、通貨の多極化に反対して
最後までドルの沈没につき合いそうなのは、もはや日本と英国ぐらいである。

(米国自身、ドルの過剰発行によって通貨の多極化を推進している)

またG8では、ロシアのメドベージェフ大統領が「未来の世界通貨」の貨幣を試作して持参
して「造幣所も、超国家通貨を作る気になっている」と冗談を言いつつ記者団に試作貨幣を
触らせ、お土産として参加各首脳に配った。

(「1」と書かれた貨幣には単位がついていないが「多様性の中の統合」unity in diversity と
英語でモットーが刻印され、世界の5大陸を意味すると思われる5枚の木の葉が描かれている)】


■それがアメリカのサイトに載ってた上の写真である〈日本では記事にもなってない〉。
コインはベルギーで鋳造されたもので、メドちゃんは「多様性の中の統合」を、「クマの結束」
と説明したとかどうとか…





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