
2009年02月07日 (土) | 編集 |


左はキルギスのマナス基地(イタル-タス通信)
■2月4日の時事通信によると、キルギスのバキエフ大統領は、
3日にモスクワでメド大統領と会見した後、
キルギスの首都ビシケク郊外のマナス米空軍基地を閉鎖すると明言した。
マナス米軍基地は2001年のオープン。
翌4日、やはりモスクワで、キルギス安全保障会議のマドゥマロフ書記が
米軍基地駐留協定破棄を米国側に通告後180日以内に閉鎖すると発表した。
マナス米軍基地はアフガニスタンにおける対テロ作戦の拠点になったきただけに
オバマ政権の対アフガン戦略に影響を与えそうだ。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200902/2009020400082&rel=j&g=int
http://www.jiji.co.jp/jc/c?g=int_30&rel=j7&k=2009020400982
■田中宇・著『アメリカ以後 取り残される日本』の中に、こういうくだりがある。
(p87)…同様に、通貨危機はロシアにも飛び火したが、これも軍事的にみると別の見方ができる。
アメリカの軍産複合体やネオコンは、1992年に国防総省のウォルフォウィッツが起案した世界戦略以来、従来ロシアの影響下にあった中央アジア諸国を軍事的にアメリカがおさえ、ユーラシア大陸の中心部という地政学的に重要なポイントを支配する戦略を打ち出している。
この戦略は2001年末のアフガン戦争を機に、中央アジアに米軍基地がいくつも新設されることで実現したが、この流れの中に1998年のロシア金融危機を置くと、この危機によってアメリカがロシアを経済的に牛耳ろうとしたのではないかという仮説が出てくる。
■アメリカによるキルギスの民主化運動、いわゆる「チューリップ革命」については
NHK世界のドキュメンタリーの内容を起こして紹介したので、以下でどうぞ。
ロシア周辺諸国民主化とアメリカの戦略 その3
http://tekcat.blog21.fc2.com/blog-date-20080820.html

中央アジアの地図(一部私の手製)。
キルギスが米国のアフガン戦略において
地政学的にいかに重要な位置にあるかがわかる。
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