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激動する社会の波におぼれずに、自分の頭で考え 行動しようじゃないの。 命令されるのなんか 大嫌い。「群れない、媚びない、とんでもない」の猫の精神でがんばっていきまっしょい。
 クリスマス・イブに寄せて
2008年12月24日 (水) | 編集 |








イエスは言った。


   幸い、貧しい者
     神の国は彼らのものとなる。
   幸い、飢えている者
     彼らは満ち足りるようになる。
   幸い、泣いている者
     彼らは笑うようになる。



 実際に幸福ではありえない「貧しい者」をつかまえて、「幸い、貧しい者」と宣言してみたとて、何の意味があるのか。しかし、逆説的反抗とはそういうことではないのか。貧困は苦痛なのだ。貧困が幸福であるはずがない。とはいうものの、それだからとて、幸いなのは豊かな者だけであって、金持こそ幸福、と言うのが現実の真理を言い当てている、などと冷淡に居直ってみても、それでは貧しさの中に苦労して生きぬいている者の矜持が許すまい。いや、これはやせ我慢の矜持ではない。金持が幸福で、貧しい者が不幸だなどということが当然のこととして認められてよいはずはない。もしも此の世で誰かが「幸いである」と祝福されるとするならば、貧困にあえぐ者を除いて誰が祝福されてよいものか。もしも「神の国にはいる」なんぞと言えるとしたら、俺たち貧しさをかかえてすったもんだやっている者達をおいて、どうして言えるのか。いや、「神の国にはいる」なんぞとは言うまい。神の国は貧乏人のものなのだ。きっとそうしてやる。


                             田川建三『イエスという男』より
     




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