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激動する社会の波におぼれずに、自分の頭で考え 行動しようじゃないの。 命令されるのなんか 大嫌い。「群れない、媚びない、とんでもない」の猫の精神でがんばっていきまっしょい。
 Yes,“we”can!
2008年11月10日 (月) | 編集 |

■「CHANGE」をスローガンにしたオバマ新大統領が誕生してから約1週間。
今回そのCHANGEと並んで印象的だったフレーズが、「Yes,we can」である。
新大統領に選出されたオバマ氏を取り囲んだ聴衆が、口々にYes,we canを熱狂的に叫んでいるシーンは、未曾有の経済危機に直面してもなお変革と希望を希求するアメリカ人の底知れぬパワーと連帯感を感じさせた。


■この新政権については数々の評論家やコメンテーターが多くを評しているが、9日(土)に放送した朝日ニュースターの「パックイン・ジャーナル」で、軍事評論家の田岡俊次氏とジャーナリストの二木啓孝氏が言った一言が印象に残った。

田岡氏は、オバマ新大統領の登場の仕方が旧ソ連のゴルバチョフ書記長とよく似ていると指摘した。
ゴルビーが新しい書記長になった時、当時のソ連はアフガン侵攻や原油の値下りで国内は経済不況の真っ最中だった。でゴルビーは建て直しのために「ペレストロイカ(改革)」のスローガンを掲げたわけで、「CHANGE」のオバマと確かに酷似している。

このオバマ=ゴルビー相似説は、「ロシア政治経済ジャーナル 」の北野幸伯氏も指摘しており、時代の流れというものを強く感じて感慨深い。

私はかつて大学で志水速雄氏の「ソ連国家論」という授業を取っていたが、志水先生は早くから「収斂理論」を唱えていて、社会主義(共産主義)は限りなく資本主義に近づくとソ連崩壊が近いことを予測していた。
だから実際にソ連が崩壊したときもさほど驚かなかったし、次は逆に高度資本主義が社会主義の要素を取り入れざるを得なくなるだろうことも予想できた。
その意味でもオバマ氏の登場はとても感慨深い。

そして今回のCHANGEとは、経済状況だけでなく、世界の枠組みの大きなパラダイム・チェンジ(Paradigm Change)でもあるのだ。



■一方二木氏は、Yes,we can の we(我々)という言葉に注目した。
対して日本の歴代の首相の演説は、皆「私」という一人称で上から目線だったというのだ。

この「we(我々)」に関しては、「月刊現代 11月号」の「第3次世界大戦の足音が聞こえる」という、ちょっとおどろおどろしいタイトルの(^^;;座談会の中にも興味深く語られている箇所があるので、その部分を紹介したい。

出席者は佐藤優(休職外務次官)、鈴木琢磨(朝日新聞編集委員)、手嶋龍一(ジャーナリスト)、富坂聰(ジャーナリスト)の各氏である。



                

    
     日米同盟と大統領選のゆくえ

             「我々」づくりの始まり

佐藤 (略)メドベージェフは今回、グルジア介入をきっかけに、「我々」という概念を新たに作り直す方針を示しました。オバマも、いままではアメリカの「我々」といえば、肌の色であるとか、エスタブリッシュメントであるとか、党員証を持っているとか、そういう集まりだったんだけども、そうではない「我々」をまとめようとしているわけですね。「グレート・ゲーム」も言い換えれば、各国による「我々」の闘い――最も本物の「我々」はどちらか、を争う激しい競り合いだとも言えます。

富坂 中国はいま、「我々」が自然発生しやすい環境にあります。たとえば「民憤」という言葉、これは文字通り、何だかわからないけれども、とにかく民衆が苛立って怒っている様子。(略)

鈴木 韓国は近未来的には朴正煕の長女・朴槿恵のカリスマ性に頼ろうという方向に大きく流れていくような感じがしてしょうがないですね。ただ、日本だけが、いちばん浮遊していて、ヨーロッパ、アメリカ、つまり太平洋の方向を向いているのか、アジア大陸の方向を見てるのか、いまこの局面ではまだわからない。



             「非本来的絶望」

佐藤 それは、日本が「我々」づくりをしなくては、国際社会で生き残れなくなるという危機感をもっていないからだと思います。他国がいちばん苦しんでいる、時代の転換にともなうアイデンティティの危機とか、アイデンティティの再形成という課題を、日本人が不問にできるのは、隠れた形で、天皇制によって日本の安定が維持されているためだと私は思います。それは一面においてとてもありがたいことなんだけれども、別の面では国際社会の厳しさを皮膚感覚で理解できない要因になっている。(略)

手嶋 国家の指導者がこれほどまでに払底し、総理がティッシュペーパーのように消費されても危機感が希薄なのはなぜか。最大の理由は、戦後の日米同盟にあります。いわば同盟の光と影なのです。アメリカの傘に身を寄せているうち、世界の秩序をともに担っていく指導者が姿を消し、政治は狭い利害の調整に堕していった。

佐藤 キルケゴールは、絶望的状況であるにもかかわらず、そのことを自覚していない人を「非本来的絶望」に陥っていると言いました。いま日本人が直面しているのは、非本来的絶望です。なぜ危機的な状況なのに我々は危機的だということを皮膚感覚でわからないのか。それをどうやって説明すればいいのか。忍び寄る第3次世界大戦の影に気づくことができるのか。課題は山積しています。



                




■第3次世界大戦の危機というと、「エーっ、冗談でしょ。馬鹿馬鹿しい」と苦笑する人が少なくないだろうが、世界の状況はかなり危ない。
一説には、オバマ当選の直前にギリギリ第3次世界大戦が回避されたという情報もあるが、いつまた火種が発火するかはわからない。


■さて上の対談の中で手嶋氏は、オバマのことを「MACの時代」の申し子と呼んでいる。
「Cはつまりコネクティビティ、草の根の人々がITによって結びつけられた時代を意味しているのです。(略)オバマは、グラスルーツ(民衆)の人たちをITであっというまに結びつけ、それを新たな政治勢力に糾合し、巨額の資金を集めた。そして民主党のエスタブリッシュたるヒラリー・クリントンに挑むことを可能にした。オバマのコネクティビティは、単にITとかインターネットを使った選挙のテクニックを超えて、重要な意味を持っています。国境を越えてすべてが結び合わされ、統合されていくというわけです。」




■IT時代の大統領といえば、やはり40代と若いロシアのメドベージェフも当てはまる。
インターネット大好きのメド大統領は、自身のビデオブログを開設した。
このブログで時折、国民に直接語りかけている。
アメリカとロシアの大統領が互いにネットで会談したりすれば、世界は少しずつ変わっていくかもしれない。





ノーボスチ通信社の写真より。




     クレムリンのサイトにあった動画も貼っておく。
     話が長いから途中で飽きるけど
     メドちゃんは外見の印象よりも実際には強面で、プーさまよりも帝国主義的(^^;;
     頭もかなり切れるし、甘く見ると怖い存在だ










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