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激動する社会の波におぼれずに、自分の頭で考え 行動しようじゃないの。 命令されるのなんか 大嫌い。「群れない、媚びない、とんでもない」の猫の精神でがんばっていきまっしょい。
 ロシア周辺諸国民主化とアメリカの戦略 その2
2008年08月19日 (火) | 編集 |
■グルジアとロシアはなぜ敵視しあうのか。
米国はなぜグルジアに肩入れするのか?

紛争の火種がつきないカフカスやウクライナ、ユーラシアなど、わかりにくいこの地域におけるアメリカの戦略とロシアの思惑について描いた、フランスのドキュメンタリー番組を数回に分けて紹介する。

今回はスロバキアとキルギスが舞台となる。















フランス CAPA  05年製作
06年2月 NHK世界のドキュメンタリーとして放送








■05年2月スロバキアの首都ブラチスラバ。
オレンジ革命でウクライナがアメリカ寄りになってから初めての米ロ首脳会談が始まろうとしていた。表向きは米ロが再び和解し、新たな関係を築く一歩となるはずだった。
しかしこの夜会場のホテルの別室では、アメリカ側の代表が内輪のパーティーを催していた。
ブッシュ大統領の親しい政治顧問、ビジネスリーダー、ロビイストなどが集まる部屋の一角に特別なゲストがそろった。
旧東側諸国からロシア寄りの政権を一掃した民主化革命の指導者たちだ。
ブッシュ大統領に招待された。

「互いの国を超えて話を深めてください。一番注目してほしいのはベラルーシからの仲間です」
互いに乾杯を交わすのは、革命を成し遂げたリーダーたちだ。






イワン・マロビッチ(33歳)…セルビア 学生運動のリーダー。
ギガ・ボケリア(34歳)…グルジアの学生運動のリーダー シェワルナゼを失脚させた。
ウラジマラフ・カスキフ(32歳)…ウクライナ オレンジ革命のリーダー。


並んでいる黄色い袋にはCD、Tシャツ、スクラップブックといった革命グッズが入っている。

「向こうに重要人物がいます」




リーダーたちが感謝を伝える相手は旧東側諸国担当のアメリカ政府顧問ペイジ・リーフだ。

リーフ「民主化の波は相手がプーチンだろうとベラルーシのルカシェンコだろうと関係なく、津波のように古い政権を押しのけていくんです」

リーダーたちはブッシュ大統領との会合にも招かれている。

カスキフ「ブッシュ大統領はロシアを含め、かつてのソビエト全域を民主化するために僕らを活用すべきだと言うつもりです。今こそ世界中に民主主義を広げるチャンスなんです。必ずやり遂げますよ」

ブッシュ大統領との会合は非公開だった。




翌朝、大統領は若いリーダーたちを讃えた。

ブッシュ「ヨーロッパの中部、東部から若者たちが来ています。彼らの勇気と自己犠牲に感謝の意を表します。15年前に起こった民主化の波はウクライナにまで達しました。自由の素晴らしさが人々の魂に届いたのです。この自由はいつの日か全世界に行き渡るでしょう」

民主化を讃える演説は、プーチン大統領がスロバキアに到着する1時間前に行われた。








■10日後取材陣は6000キロ離れた中央アジアのキルギスに向かった。
かつてソビエトの一部だったこの国にもブッシュ大統領のメッセージが伝わったようだ。
2回目の議会選挙を目前に控え、首都ビシケクには緊迫感が漂っている。

キルギスは天然資源には乏しいものの、中国と国境を接しているため、ロシアとアメリカにとって戦略的に重要な国だ。ロシアの軍事基地がある。そして大規模な米軍基地もあり、アフガニスタンのタイバン掃討作戦に使われている。

キルギス政府はあらゆるデモ行為を禁止している。しかし政権に反発する学生たちは投票で不正が行われた場合、すぐに街頭に繰り出せるよう準備を進めている。




  



私たちは首都ビシケク郊外にある学生の活動拠点に誘われた。
そこでは、深夜会合が開かれていた。
学生が集まったのは「独裁者を倒せ」というドキュメンタリー映画を観るためだ。映画はミロシェビッチ政権を倒したセルビアの革命運動を追ったもので、アメリカ人が製作した。


映画を観ながら―

学生A「学生運動のメンバーが首都ベオグラードに行くところだ。大勢の市民が声援を送っている。私たちと同じで事務所も持たずカフェに集まっていた。この映画を上映して、私たちだってできるんだと皆に伝えるんだ」

女子学生「この映画は若者でも政府が倒せることをはっきり示していると思う」

学生B「やるぞ!」

学生たち「セルビア、グルジア、ウクライナ、キルギス万歳!」拍手。


エディル・バイサロフはこの映画を何十回も観ている。アメリカ政府から奨学金をもらってアメリカで学んだ。現在はオルブライト元国務長官が所長を務める民主党国際研究所で働いている。
キルギスでの任務は選挙を監視する立会人を組織することで、この日は最後の打ち合わせだ。

エディル「一般の立会人は君たちを指導者だと思って頼りにしています。投票所で不正があったとき、皆さんが問い質してくれると頼りにしているのです。だから行動を起こしてください。皆さんこそ新しい運動の指導者なんです」

エディル「伝わったかな?」

エディルのオフィスからは新しい時代のうねりが見渡せる。

エディル「あれが中央広場です。今はまだ人影がまばらですが、いずれ大勢の人で埋まるでしょう。そうなったらこう呼びかけます。『明日は投票に行きましょう!』」



エディル「ウクライナの人たちが使ったオレンジ色のスカーフです。私も行ってきました」

エディルはオレンジ革命の裏側を見るためにウクライナに派遣されたのだ。

エディル「このレインコートはウクライナの独立広場で配られていたものです。雨の中、夜遅く広場に集まった何千人もの人がこれを着たんですよ。ウクライナの人々の活動を見て感心したのは、とても優れた組織を作り資金が豊富で、たくさんの小道具をそろえていたことです。もらってきたものを仲間に見せ、言っています。ウクライナでは革命の準備がしっかりできていた。レインコートまで作って配っていたってね。こうやって着るんです」






ロシア周辺諸国民主化とアメリカの戦略 その1
ロシア周辺諸国民主化とアメリカの戦略 その3





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