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激動する社会の波におぼれずに、自分の頭で考え 行動しようじゃないの。 命令されるのなんか 大嫌い。「群れない、媚びない、とんでもない」の猫の精神でがんばっていきまっしょい。
 暑くてたまらない日に観るドラマ――『スーパーボルケーノ』
2008年07月20日 (日) | 編集 |


■連日厳しい暑さが続いている。
恐怖の連休のさなか(^^;;、暑さと疲れでちょっとグロッキー気味だ。客室セットをしていると、汗がとめどなく流れてきて、顔や首に塩分が付着し気持ち悪い。途中で頭痛がしてきたので、海水塩を水にとかして飲んだ。
家の中でも熱中症になるから注意が必要だ。

■こうしたうっとうしい暑さの中で観る映画やドラマといえば、ホラーとか怪談物とかが相場だが、いい加減な作りの作品を観た場合など、腹立たしさのあまりかえって暑さが増してしまうものだ。
そんな折、少し前に録画しておいたNHK・世界のドキュメンタリー『スーパーボルケーノ』というサイエンス・ドラマを観た。
これはNHKとBBCの国際共同制作作品で、その内容の迫真性に心身共にすっかりクールダウンしてしまったのである




【番組の紹介より】

世界のドキュメンタリー <シリーズ 近未来予測> 『スーパーボルケーノ』 

主人公のアメリカ人火山学者がある日、研究していた世界最大規模の活火山イエローストンの異変に気付く。「今すぐ噴火する可能性が高い」と政府に伝えるが、発言は無視されてしまう。しかし、マグマの活動は活発化、ついにその日はやってきた。最初の噴火はさらなる噴火を連鎖的に起こし、灰が全米を覆うほどの超巨大噴火へと成長していった―。
 イエローストンは200万年の間に3度、地球環境に大きく影響を与える噴火が起きている巨大火山=スーパーボルケーノである。そのイエローストンはいつ次の噴火が起きてもおかしくない状態だと多くの科学者は指摘する。もし、噴火したら、果たして被害はどれ程のものになるのか、そして、人類はどうなってしまうのか。
 BBCとの国際共同制作サイエンス・ドラマ「スーパーボルケーノ」は、第一線で活躍する火山学者の研究結果や予測に従い、起こり得る最悪のシナリオをCGを駆使してドラマ化したリアリティとスペクタクルに溢れる大型企画である。

原題: Super Volcane
制作: 国際共同制作 NHK/BBC(イギリス) 2005年











■な~んだ、火山の噴火の話かと思うかもしれないが、これがなかなかあなどれないのだ。
日経サイエンス06年9月号にもこんな記事が掲載されている。


      スーパーボルケーノ 超巨大噴火の脅威   I. N. ビンデマン
       http://www.nikkei-science.com/page/magazine/0609/volcano.html
 

 米国西部,カリフォルニアとワイオミングの地下には普通の火山を数十個束ねたようなモンスター級火山「スーパーボルケーノ」が眠っている。同様の火山はインドネシアとニュージーランドでもくすぶっている。普通,火山の山頂部には,噴火後の地盤陥没で形成されるお椀状の凹み「カルデラ」がよく見られる。スーパーボルケーノにもカルデラがあるが,全容は人工衛星でなければ確認できない。凹みの直径は30~60km,深さは数kmに達するからだ。では,こうした火山が目覚めると,どんなことが起きるのか。その超巨大噴火の模様が,火山灰堆積物中の微小結晶の分析から再現された。

 スーパーボルケーノの地下には,これまたモンスター級のマグマ溜まりがあり,地下深部からマグマの供給が続くと,マグマ溜まり内の圧力が高まり,周囲の岩盤に亀裂が入る。地表に出現した亀裂はマグマ溜まりの直径に相当する巨大リングを形成し,そこから極端に加熱されたガスと火山灰が超音速で噴出,巨大な泡のような塊となって対流圏を突き抜け,成層圏上層まで上昇する。

 巨大リング状の亀裂がつながると,マグマ溜まりの天井となっていた岩盤は支えを失って崩壊し,マグマの中に落ち込む。これによって大量のマグマが一気に地表に押し出され,火砕流と呼ばれる巨大な灰色の熱雲が地表に吹き付ける。火砕流の移動速度は時速400km。車はおろか軽飛行機すら逃れられない。周囲数十kmにあるすべてのものを焼き尽くし埋めてしまう。噴火地点から半径数百kmの地域は数日から数週間にわたって灰白色の火山灰が雪のように降り積もるだろう。

 放出される膨大な火山ガスによって起こる「火山の冬」は意外に短期間で終わるかもしれない。懸念されるのはむしろオゾン層破壊だ。1991年に起きたフィリピン・ルソン島のピナツボ山噴火は20世紀最大級だったが,それによってオゾン層が3~8%減少した。だとすればピナツボ噴火の100倍も規模が大きい超巨大噴火ではどんなことになるのだろう?




■恐竜は巨大隕石が地球に衝突した結果滅んだと推測されているが、スーパーボルケーノの破壊力はこの小惑星衝突に匹敵し、しかも発生頻度は10倍に及ぶという。
火山から噴出される大量のガスと灰によって人間をはじめ動植物は壊滅的な被害にあい、太陽光は遮断されて気温は一気に20度近くも低下する。

20世紀最大の噴火といわれるピナツボ火山の噴火の時にも世界的な寒冷化に襲われたが、スーパーボルケーノのもたらす気候変動はそんな生易しいものではない。










■イエローストーンと並んで噴火が懸念されているスーパーボルケーノの1つが、インドネシア・スマトラ島のトバ火山である。過去10万年間で最大の噴火と呼ばれ、噴火によってカルデラが形成されてトバ湖ができた。
で、上記のドラマが作られた同じころに、このトバ火山についてこんな報道があった。


       時事通信 05年4月1日

      インドネシア火山が超巨大噴火の恐れ=豪州の専門家が警告

 オーストラリアの専門家は1日、インドネシアで過去の破局的災害のすべてを上回る火山の「スーパー噴火」が起きる可能性があると警告した。物騒な予言をしたのは豪州モナシュ大学地球科学学部のレイ・キャス教授で、スマトラ島にあるトバ火山が爆発する見込みだという。

 スマトラ島沖では12月26日にマグニチュード(M)9.0、今月28日にM8.7の大地震が起きているが、キャス教授は豪州のメディアに対し、トバ火山はスマトラ島中央部を走る断層線の上にあり、スマトラ島西岸沖の断層線で発生した2回の大地震で地震学的な圧迫を加えられているため、噴火が早まる可能性があると述べた。別の地震学者らは、スマトラ島中央部の断層線で第3の大地震が起きる可能性があると予測していた。

 キャス教授によれば、トバ火山が最後に噴火したのは7万3000年前で、あまりに巨大な噴火だったため地球の気候が全く変わったという。また教授はスーパー火山は宇宙からの小惑星の衝突に次ぐ大脅威だと強調した。












■先日箱根の大涌谷に行って火山噴火の恐怖を肌身で感じてきたばかりだが、チリのチャイテン火山の動きもかなり活発化しているようだ。
AFP通信が昨日7月19日にこう報じている。
【チリの首都サンティアゴ(Santiago)から南に約1200キロ、数世紀の休眠を経て今年5月に噴火したチャイテン(Chaiten)火山の活動が、このところ再び活発になっている。18日も大量の噴煙や溶岩を噴出する様子が観察された。】



  

写真左:チリの首都サンティアゴから南に約1200キロ
噴煙を上げるチャイテン火山(2008年7月18日撮影)。(c)AFP/Alvaro Vidal
右:降り続く灰のためにマスクなどで防備する住民。




■意外と身近な火山の爆発。
そんなことを重ね合わせながら『スーパーボルケーノ』(DVDあり)を観れば、汗をかいた背中がスーッと冷えていくこと間違いなしだ





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