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 台湾総統選挙  大国の思惑に翻弄されるチベット(3)
2008年03月22日 (土) | 編集 |
■チベット大蜂起がなぜこの時期に起きたのか。
その1つの答えが台湾の総統選だ。

今回の事件の世界的な中国非難によって、最初は人気をリードしていた対中融和を掲げる最大野党の国民党・馬英九氏(写真右)を、反中の与党民進党・謝長廷氏(写真左)が急追。
本日22日に行われている投票結果は、夜には大勢が判明する。また国連加盟を問う住民投票も同時に行われている。
選挙戦の行方は、日本にとっても他人事ではすまない問題である。



  



      朝日新聞3月21日
        http://www.asahi.com/international/update/0320/TKY200803200211.html

         追撃・謝氏、防戦・馬氏 台湾総統選22日投票

 与党民進党の謝長廷(シエ・チャンティン)氏(61)と野党国民党の馬英九(マー・インチウ)氏(57)が争う台湾総統選(任期4年)は22日に投開票され、同夜には新総統が決まる見通し。人気の高い馬氏が先行してきたが、選挙戦の最終盤で馬氏が掲げる「両岸(中台)共同市場」政策を「安価な労働力や農産品が流入する」と攻撃する謝氏の戦略が浸透。李登輝前総統も20日、謝氏支持を表明し、追走を後押ししている。

 バナナの名産地で知られる高雄県旗山。バナナ農園を営む男性(74)は「台湾の農家は小規模で高齢化も深刻。大陸産が入ってきたら廃業するしかない」と話す。危機感は加工品の原料となる米や落花生、小豆などの農家にも広がり、謝陣営の地方幹部は「共同市場批判で農民票は固めた」と自信を見せる。

 チベットの暴動鎮圧も中国の政治体制と絡めて馬氏攻撃の材料になった。謝氏は19日夜の集会で「(国民党が認める)『一つの中国』の原則を受け入れたら、台湾はチベットより悲惨になるだろう」と攻め立てた。

 元行政院長の謝氏は陳水扁(チェン・ショイピエン)総統の独立路線とは一線を画し、対中関係改善に前向きと見られた。しかし選挙戦では「両岸共同市場」やチベット問題で中国脅威論を展開してきた。

 国民党の最新の世論調査で馬氏は約10ポイントのリードを維持したものの、大勝した1月の立法院(国会)選挙の頃の勢いはなく、謝氏に追い上げられている。





     産経新聞 3月20日
       米、台湾近海に空母2隻を派遣 住民投票に強い反対表明
       http://sankei.jp.msn.com/world/america/080320/amr0803201711014-n1.htm



■台湾は、中国とアメリカ(日本)にとって戦略的に重要な場所である。
もし馬英九氏が選挙に勝って台湾が中国に併合されるようなことになったら、中国の排他的経済水域が飛躍的に拡大されて、東南アジア(ASEAN諸国)への中国の影響力が強まっていくことは確実だ。

台湾総統選挙は、したがって中国とアメリカとの覇権争いの一環でもある。
アメリカの工作でチベット蜂起を誘導し、反中国の与党候補を勝利させるといったシナリオは、だから大いに現実味があるのではないだろうか。