
■このところ、反捕鯨団体の抗議活動のニュースが増えている。
上の写真は、今月3日、南極海で「日新丸」に瓶を投げ込むシー・シェパードの活動家たち(ロイター)
■昨日6日は、在英日本大使館でシー・シェパードの活動家2人が抗議デモをした。
時事通信 3月6日http://www.jiji.com/jc/zc?k=200803/2008030601053&rel=j&g=soc
反捕鯨訴え活動家が抗議行動=日本大使館の壁によじ登る−ロンドン
【ロンドン6日時事】ロンドン中心部にある在英日本大使館で6日朝、反捕鯨を訴える米環境保護団体「シーシェパード」の男女活動家2人が、建物によじ登るなどして抗議デモを展開する騒ぎがあった。当地で同日始まった国際捕鯨委員会(IWC)の中間会合に合わせたもの。報道によると、IWC会合の会場となっているヒースロー空港近くのホテルの外でも同日デモが行われ、参加者らは「虐殺をやめろ」「鯨を救え」などと書かれたビラを掲げた。
■で、また本日も抗議行動を行った。
産経新聞 3月7日http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080307/crm0803071528023-n1.htm
シーシェパードがまた薬瓶投げ込み 調査捕鯨船「日新丸」に
海上保安庁に7日入った連絡によると、南極海を航行中の調査捕鯨船団の母船「日新丸」が同日正午(日本時間)すぎ、米環境保護団体シー・シェパードの抗議船から薬品入りの瓶などを投げ込まれた。
けが人はなかった。シー・シェパードは3日にも薬品入りの瓶などを投げ付け、日新丸の乗組員ら3人がけがをしたばかり。
日新丸に同乗する海保の保安官が抗議船に対し、危険な妨害活動を中止するよう警告しているという。薬品は異臭を放つ化学物質「酪酸(らくさん)」とみられる。
海保は3日の事件などで、「公海上で活動する乗組員に不当な危害を与えた」して、威力業務妨害などの疑いで捜査をしている。

■反捕鯨の一方で、こんな捕鯨推進活動家もいる。
写真は、オスロの店で鯨肉を手に取る捕鯨推進団体ハイ・ノース・アライアンスの関係者(ロイター)
ロイター 3月4日http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPJAPAN-30627220080304
クジラの肉は牛肉より環境に優しい=ノルウェー活動家
[オスロ 3日 ロイター] ノルウェーの捕鯨推進活動家は3日、捕鯨が畜産よりも環境に優しいことが調査を通じて分かったとし、クジラを食べることが地球を救うことにつながるとの見解を示した。
捕鯨船の燃料消費に焦点を当てた同調査では、鯨肉1キロ当たりの温室効果ガス排出量は1.9キロであり、牛肉の同15.8キロ、豚肉の6.4キロ、鳥肉の4.6キロに比べて少ないと指摘。「牛肉の食事1回分による温室効果ガスの排出量は、鯨肉の食事8回分に相当する」としている。
北極圏沿岸地域を代表する捕鯨推進団体ハイ・ノース・アライアンスの関係者は「他の種類の肉との比較では、地球のためにできる最善策がクジラの肉を食べることであることが分かった」と述べた。
一方、環境保護団体グリーンピースは、肉に比べればほぼすべての食べ物が環境に優しいとし、この主張を否定している。
■ノルウェーは日本と同じ捕鯨国なので、クジラに対する見方も反捕鯨の国とは違ってくるのだろう。
私は捕鯨推進とまではいかないが、クジラを1頭たりとも殺したり食べたりはいけないといった頑迷な反捕鯨主義者には強い反発を覚える。
特に、クジラやイルカは知能が高いので殺してはいけないという主張には、社会ダーウィニズムの危険なにおいが感じられる。これは人種差別に繋がっていく考えや感情と共通するものだからだ。
■ただ今回の事件の報道を見ると、日本側もシー・シェパード側も互いをテロリスト呼ばわりしていて、どっちもどっちかなという思いにとらわれる。
もちろんどんなに相手に非があろうと、危害を加える行為は決して許されない。断固抗議すべきである。
しかし私たち日本側も、反捕鯨国や団体に憎悪を向けるだけでなく、捕鯨のあり方についてもう一度真剣に考えるべき時にきているのではないだろうか。
つまり南極での調査捕鯨のやり方、捕獲頭数、鯨肉の流通量などについて、的確かどうかもう一度考えてみる必要があると思うのだ。
■南房総の千倉は昔からの小さな漁師町で、子供の頃は毎年家族で海水浴に行ったものだ。
魚屋や土産物屋の店先には、「クジラのたれ」というクジラの干物が並べてあって、当時からも値段は高かったが、その黒く薄い肉を火であぶって食べると得もいえぬ美味な香りが口の中に広がった。
クジラのたれはこの地方の特産品で、量も少なく、細々と売られていた記憶がある。クジラを食べる習慣は日本中にあるというわけではなく、南房総とか、和歌山とかの限られた場所で広まり、食文化にまで高められていったのではないか。
また伊豆周辺や湯河原、真鶴のスーパーでは、イルカの肉が売られていて、初めて見た時にはびっくりした。
■現在捕鯨が全面的に認められているのは、カナダやアラスカの昔からクジラを食料としてきた現地人たちだ。いわゆる「生存捕鯨」だが、千倉などの場合も生存捕鯨とまではいかなくても、鯨漁によって生計を立ててきたわけだから、準生存捕鯨として認められてよいのではないだろうか。ほんとに小規模の沿岸での漁であり、他国の領海を侵犯することもないし、捕獲頭数もわずかなものだ。
調査捕鯨よりもむしろ、こうした小規模の沿岸捕鯨を見直して保護する方向に持っていけば、クジラ文化も守れるし、環境保護団体との不必要なトラブルも減っていくのではないだろうか。







