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激動する社会の波におぼれずに、自分の頭で考え 行動しようじゃないの。 命令されるのなんか 大嫌い。「群れない、媚びない、とんでもない」の猫の精神でがんばっていきまっしょい。
 EU(ヨーロッパ連合)に見る経済格差
2007年09月27日 (木) | 編集 |

■毎日毎日代わり映えのしないテレビ番組にうんざりしながらチャンネルを変えていると、なにやら面白そうな番組が。
しばらく見ているうちに、教育テレビの高校講座だとわかった(^^;;
内容は「EU統合のゆくえ」
日本の現状、あるいは未来に何か参考になるかもしれないので、メモ程度だが書き記しておく。




       EUとは

■よく耳にするEUとは「ヨーロピアン・ユニオン」の略で、「ヨーロッパ連合」を意味する。これまでもEEC(ヨーロッパ経済共同体)などの動きもあったが、89年のベルリンの壁崩壊を契機にヨーロッパ統一の機運が高まり、91年にEUが発足した。

EUの目的は、人・もの・資本・情報が国境を越えて自由に行き交える政治・経済の統合を実現させることにある。
現在の加盟国は27カ国。最初に加盟したのがベルギー、ドイツ、フランス、イタリア、ルクセンブルク、オランダの6カ国で、その後デンマーク、アイルランド、イギリス、ギリシャ、ポルトガル、スペイン、オーストリア、フィンランド、スウェーデン、キプロス、チェコ、エストニア、ハンガリー、ラトビア、リトアニア、マルタ、ポーランド、スロバキア、スロベニアと次々加盟し、07年にはブルガリア、ルーマニアが加わり27カ国になった。

これらの国々を合わせた面積と人口は、アメリカ合衆国にほぼ匹敵する。



       国境のフリーパスと通貨統合

■EUは「統一市場」の実現を目指している。
その実現のために取られた政策が「国境のフリーパス」(人やものの自由な移動)と「通貨統合」(経済統合)の2つである。

まず「国境のフリーパス」のために、「シェンゲン協定」が結ばれた。
この協定によって面倒な関税手続きやパスポート・チェックが廃止され、国境を自由に通行できるようになったのだ。現在協定を結んでいるのは15カ国。

また通貨統合については、「ユーロ」という共通の通貨(上の写真)が作られ、為替レートの変動に左右されない安定した経済活動を営むことが可能になった。現在ユーロを取り入れているのは13カ国。



       EUであらわになった経済格差

■とはいえ、EU加盟はメリットだけでなく、光と影というべき新たな問題点も浮き彫りにした。

<例その1>
ドイツと国境を接しているオランダのフェンローという町には、ドイツ人買い物客を乗せたバスがやってくる。オランダのスーパーでは、ドイツでは3ユーロのコーヒーが2ユーロで売られているからだ。オランダは税金がドイツより安いので、その分コーヒーの値段も安くなる。

つまり通貨統合は、それまでわからなかった各国のものの値段や税金の差を白日の下に晒すことになったというわけだ。
その結果、自国に対して税金を下げよと要求する動きもみられるようになった。

<例その2>
一方、東ヨーロッパにあるハンガリーの首都ブダペストでは、ベルリンの壁崩壊後西側の資本が流入し、現在では大型ショッピングセンターの建設が進んで経済活動が活発化している。


■EUの特徴であるシェンゲン協定とユーロの導入は、新規の加盟国でまだ実現していない。そこにあるのは経済格差という問題である。国民所得では、トップのルクセンブルクと最も低いブルガリアとでは20倍以上の開きがある。



       格差を逆手に取った新ビジネスも

■その反対にこうした経済格差、つまり安い労働力を利用した新ビジネスもしっかり生まれている。
新規加盟国であるポーランドはEU加盟後に輸出額が20%増え、大都市には高層ビルが建ち並ぶようになった。
あるトラック会社の場合、EU加盟後に国境の行列がなくなったので、コストが下がり売り上げが30%増加した。また関税がかからなくなったのでものも安く売れ、ポーランド‐ドイツ間は人はまだダメだが貨物は自由に行き来できる。そしてここに人件費の安い労働力を利用するという新たなビジネス・チャンスが訪れたわけである。



       EUの補助金制度

<その1>
ポーランドは人口の25%が農業に従事している農業国だ。
EUに入って輸出高が30%増加した。
そのほとんどが昔からの農法を取る小規模農家で、豚肉をドイツに輸出している。飼料は自家製の安全なトウモロコシで、こうした農法はEUの基準を満たすので補助金が支給される。
この補助金でコンバインを購入し、さらにトウモロコシ畑を拡大して利益を出しているのだ。

<その2>
これとは対照的なのがルーマニアだ。
やはり小規模農業に従事している人が人口の17%で、栽培しているブドウには雑種が多い。しかしこのブドウはEU基準には合わないので、市場への流通や補助金をもらうには基準に合ったブドウに替えなければならない。
また手作りチーズの酪農家も昔からの手で搾る方法を行っているため、衛生面をすべてEU基準に合うよう義務づけられている。しかしそれには多大な資金が必要で、農家の人々は一様に暗い表情を隠さない。






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