
23日、米カリフォルニア州フレズノで演説するマケイン上院議員(AP=共同)
■米大統領選の共和党候補ジョン・マケイン氏。
そのマケイン陣営参謀のチャーリー・ブラック氏が、フォーチュン誌のインタビューで、ポロリ発言をしてしまった。これは単なる失言というより、思わず本音が出てしまったとしか思えないのだが(^^;;
共同通信 6月24日http://www.47news.jp/CN/200806/CN2008062401000209.html
テロ起きれば有利、と側近 マケイン氏慌てて打ち消し
【ワシントン23日共同】米大統領選の共和党候補になるマケイン上院議員の側近が雑誌インタビューで、11月の本選前にテロが起きれば民主党のオバマ上院議員との争いでマケイン氏が「有利になる」などと発言していたことが判明。マケイン氏は23日、「同意しかねる」と打ち消した。
側近発言はマケイン氏が危機管理に強いということを強調する文脈だったが、テロ攻撃を歓迎するとも受け止められかねないだけに、早めに火消しを図ったようだ。オバマ陣営は同日「恥ずべき発言だ」と非難した。
経済誌フォーチュン(電子版)によると、マケイン陣営の有力参謀チャーリー・ブラック氏は近く発売の同誌最新号で、2001年の米中枢同時テロ並みの攻撃が米本土で起きれば「間違いなくマケイン氏に有利になるだろう」と明言した。
これについて遊説先のカリフォルニア州で23日、感想を求められたマケイン氏は「同意しかねる。なぜそんなことを言うのか分からない」などと強く否定。ブラック氏自身も同日、「不適切な発言だった」と声明で謝罪した。
■マケイン氏といえば、去年の4月にも「ビーチボーイズ替え歌事件」ってのがあった。
ノースカロライナの集会で、中東政策について、「イランへ『エアメール(空爆)』はいつか送るの?」と質問されたジョンおじさん。
ビーチボーイズの「バーバラ・アン」という歌の「バ、バ、バ、バーバラ・アン」という歌詞を、「ボム、ボム、ボム(爆弾、爆弾、爆弾)」と替えて歌ってしまったのだ。
つまり「バーバラ・アン Barbara Ann」をもじって、「イランに爆弾を落とせ Bomb Iran」とやったわけだ。
■まったくこの議員あって、この参謀(チャーリー・ブラック)ありってことだ。
マケイン候補が大統領になったら、イランは火の海。テロの津波が世界中に襲いかかるだろう。
日本の対米従属主義者たちは、それを望んでいるのだろうが。
■共同通信のこんな記事もあった。
共同通信 6月28日http://www.47news.jp/CN/200806/CN2008062801000256.html
旧タリバン勢力が再結集 米国防総省、初の報告書
【ワシントン27日共同】米国防総省は27日、アフガニスタンの旧政権タリバンが息を吹き返し「活発な反政府組織」として再結集しているとし、今後アフガン政府や米軍などへのテロ攻撃が増加するなどと予測した報告書を議会に提出した。アフガン情勢に的を絞った同省の報告書は初めて。
報告書によると、米軍侵攻でいったんは解体したタリバンだが、6年以上が経過し、残存勢力やイスラム過激派の同調者が再組織化。パキスタンとの国境に近い東部や南部を拠点に攻勢を強めているとの懸念を示し、今後北部や西部まで勢力を広げる恐れもあると警戒している。
米軍や北大西洋条約機構(NATO)を中心とする国際治安支援部隊(ISAF)は、反政府組織幹部の摘発などで一定の成果を上げているものの、アフガン政府自前の軍や警察組織の育成は不十分で、自立までには時間がかかるとし、他国部隊の一層の支援が必要になる可能性も指摘している。
■マケイン氏はまた、他国に対して強硬な政変(クーデター)を何度も仕掛けている。
この事実についても近いうちに書くつもりである。

■7日(日本時間で本日8日)、長い選挙戦の末にようやくヒラリー・クリントンが大統領候補指名争いでの敗北を認め、一転して潔くバラク・オバマの全面支援を表明した。
しかしながら11月の本選でマケインに勝利するには、両者とも大きな痛手を抱えてしまった。
いかにオバマ、クリントンが協力し合って互いの支持者をまとめることができるか、これからが正念場だ。オバマははたして、クリントンを副大統領に指名するのだろうか。

■一足先に、大統領と首相のタンデム体制(2頭体制)で仲良くやってるメドちゃんとプーさま。
米ロ両タンデムでやっていけばいいのにね(≡^∇^≡)ニャハハ。

写真の左の人物が、ブッシュ米大統領の元報道官、スコット・マクレラン氏
■時事通信 5月28日
イラク戦争でブッシュ大統領を激しく非難=元報道官が新著
【ワシントン28日AFP=時事】当地の報道によると、ブッシュ米大統領の元報道官のスコット・マクレラン氏が、同大統領をコースを大きくそれて必要のないイラク戦争に突進していったなどと厳しく批判する書物を著した。27日発売の政治誌「ポリティカ」に掲載された新著の抜粋によると、かつてブッシュ大統領の側近だった同氏は、2005年のハリケーン、カトリーナの襲来の際のホワイトハウスの無様な対応も非難し、最初の1週間のほとんどを「ステート・オブ・ディナイアル」(都合の悪いことに目をつむる)状態で過ごしたと述べている。
マクレラン氏はまた、「我が国の歴史上で最悪の災厄の一つが、ブッシュ政権の最大の災厄の一つとなった」と書き、ブッシュ大統領はイラクに対して率直で偏見のない気持ちを持たず、計画や事後の準備が不十分なままに戦争に向かって突き進んだと批判している。同氏は、今から何十年かたってイラク戦争がどのような評価を受けるかは分からないとしながらも、戦争は必要な時だけにやるものであり、イラクとの戦争が必要なかったことだけは確かだと強調している。
同氏はさらに、中央情報局(CIA)工作員実名漏洩事件に関して、ブッシュ大統領の側近だったローブ前大統領次席補佐官、チェイニー副大統領、リビー元副大統領首席補佐官らを非難している。〔AFP=時事〕

■左がその問題の暴露本(回顧録)、『ホワット・ハプンド(何が起きたか)』。
マクレラン氏は米NBC「トゥデイ」の取材に対し、「暴露が目的で本を書いたのではない。ホワイトハウスの現状を明らかにすることで、ワシントンの政治の在り方を変えたかった」と答えている。
■また30日の毎日新聞に、回顧録内の人物評が紹介されていたので、その部分を転載する。
【政権内の人物評について、ブッシュ大統領を「知的好奇心に欠ける」としたほか、チェイニー副大統領は痕跡を残さず舞台裏で政策を操る「魔術師」、ライス国務長官は「非難のかわし方にたけている」と述べている。】
なかなかシビアで的確な人物評である(^^;;
落ち目とは言え、現職の政治家についてここまで書けるというのがスゴイ。たいしたもんだ。
しかしブッシュ政権は、完全にもうボロボロ状態だなぁ


批判を浴びた、アニメの中の悪役ディオがコーランを読むシーン
■「アニメのジョジョが中東で批判」といったテレビの音声が聞こえたので、何事か?と思った。
アニメ版は知らないが、ロビーにもジョジョのマンガを置いてあるので、ちょっと興味を引かれたのだ。
ありえないポーズを真似る「ジョジョ立ち」ってのも有名だ。
共同通信 5月22日
http://www.47news.jp/CN/200805/CN2008052201000102.html
日本アニメ、中東で非難 「コーラン読み殺害指示」
【カイロ22日共同】日本の人気アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」の中に、悪役がイスラム教の聖典コーランを読みながら主人公らの殺害を命じる場面があり、アラビア語圏のウェブサイトで批判が高まっていることが22日までに分かった。原作コミックスの出版元でアニメ製作も主導した集英社(東京)は同日、問題のアニメのDVDや原作コミックスの一部を出荷停止にすると発表した。
中東では「コーランを読めば悪者になるという趣旨か。イスラムへの攻撃だ」などとの書き込みが300以上のサイトに広がっており、イスラム教スンニ派教学の最高権威機関アズハルの宗教勧告委員長アトラシュ師は「イスラム教に対する侮辱で受け入れられない」と非難した。
集英社広報室は「作品の舞台であるエジプトの雰囲気を演出するため(アラビア語の)本を登場させることを考え付き、見つけた資料をコーランと知らず、使ってしまった。イスラム教徒の方に不快な思いをさせ心よりおわびする」としている。
■異文化圏における宗教や習俗、食べ物の問題は難しい。
デンマークでも06年に預言者ムハンマドの風刺画を新聞に載せて大騒動に発展したし、日本もかつて『悪魔の詩』の翻訳者がイスラム式の短刀で殺害された事件があった。
中国の四川大地震で被害を受けた回族(イスラム教の少数民族)の場合も、避難所でイスラム教徒用の食事ができず困っていると聞いた。
今回のアニメのシーンは無知からきた単純ミスということだが、たかがアニメと気を抜くことなく、日本が世界に発信する文化のひとつと位置づけながら、他国にも十分受け入れられる質の高い内容で勝負してもらいたいものだ。

■IB Times 5月16日
http://jp.ibtimes.com/article/biznews/080516/19670.html
高成長の3カ国、インド、中国、ロシアの外相が会談
【エカテリンブルグ】経済成長を続けているインド、中国、ロシアの外相が15日、ロシアのウラル山脈近くのリゾート地エカテリンブルクで会談を行い、3国の貿易、経済協力のための話し合いを行った。
3カ国の外相は、今年秋にそれぞれの商工会議所やロシア工業連盟、インド工業連盟、駐モスクワ中国国際貿易促進委員会を一同に集めた会議を開催することを決定した。また、第2回印中露3カ国会談(RIC)は2009年に中国で開催し、2010年にはインドで開催されることも決まった。
プラナーブ・ムカルジー外相は中国の 外交部長とロシアのセルゲイ・ラブロフ外相と「多極的で安定し、調和された世界」へ向けての包括的な話し合いを行った。また、3カ国が進めていた衛生、医薬、災害軽減、災害救助のための協力体制も調整が整い、動き出しているという。
現在のグローバル・チャレンジを効果的に進めていくための包括的国連改革の必要性について話し合いも持たれた。また、国連気候変動枠組み条約に沿ったそれぞれの国の責任を確認しあった。
■読売新聞 5月15日
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080515-OYT1T00589.htm
露中印が外相会談、世界の一極化に反対の立場を確認
【モスクワ=緒方賢一】ロシアと中国、インドの外相が15日、ロシア中部エカテリンブルクで会談し、北朝鮮やイランの核問題の平和的な解決を求めるなど、国際問題で共通の立場を確認した。
また、経済の高成長を続ける3か国は、世界の一極化に反対する立場も確認した。
インターファクス通信によると、会談後の記者会見で、ロシアのラブロフ外相は「インドが上海協力機構のあらゆる活動に参加することを積極的に支持することで合意した」と述べた。ロシアと中国、中央アジア諸国の計6か国で構成、安全保障面で連携を強める同機構へのインド正式加盟を後押しするものだ。
3外相はこのほか、アフガニスタンやコソボ、レバノン情勢などを協議した。

エカテリンブルグに集まった各国外相。
左から、中国のヤン・ツェチー外相、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相
その右は不明(ロシアの関係者?)、インドのプラナーブ・ムカルジー外相
■このエカテリンブルグ会談のニュースは少ない上に、ロシア・中国・インドの3ヵ国外相が集まって話し合ったという内容がほとんどだが、実は13日にはすでにドイツのフランク・ シュタインマイヤー外相がエカテリンブルグにやってきて、ラブロフ外相と会談していたのだ。
ドイツとロシアは近年親密さを増している。ロシアにとってドイツは最大の貿易取引国だが、ドイツからの投資はまだ少ないので、そうした両国の経済関係について協議した。
またイランの核問題に関する打開案も話し合われた。
今後ロシアのメドベージェフ大統領は、ドイツのメルケル首相とドイツおよび日本(洞爺湖サミット)で首脳会談を行う予定になっている。
■15日には、エカテリンブルグでロシア、中国、インドの外相会談が行われた。この3国の外相会談は今回で8回目になる。
話し合いの主な内容は、コソボ独立について(ロシアは国際法違反だと主張している)、アフガニスタン情勢、イランと北朝鮮の核問題など。
またロシアは中国大地震への支援を表明し、インドと共に北京オリンピックの成功を望んでいると語った。
■16日はロシア、インド、中国にブラジルのセルソ・アモリム外相が加わって、BRICs4ヵ国外相会談が行われた。
これを機に、次回はインド開催が予定されている。
今回目立った話し合いの内容は、お互いの国のエネルギー政策と新しい市場の開拓、経済協力である。
■これまでの欧米中心世界の枠組みがほころび始め、世界が多極化に向かいつつある現在、エカテリンブルグに集まったこれらの国々の今後の動向からはますます目が離せないようだ。
同じく支援を申し出ているイギリスなどより先に、日本の救援隊を受け入れるという。
とにかく人命が第一。国家のメンツにかかわっている暇などない。
これまで災害で海外の救援隊を受け入れなかった中国政府の今回の対応には一応の評価をするべきであるし、日本にとっても国際支援の新しい形を作る上で大いにメリットになると思う。
アフガンやイラクなどへの米国追従の海外派遣ではなくて、海外のあらゆる災害に際して真っ先に駆けつける日本独自の「国際レスキュー」の存在が世界に認知されれば、これほど素晴らしく誇らしい国際貢献はない。
国同士のしがらみや争いから自由で、第3者的な立場でゆうゆうと国境を超えられる日本という稀有な国の在り方を広く知らしめ、結果的にアジアの連帯と平和の牽引者となっていければどんなにいいだろうと思うのだ。
時事通信 5月15日
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2008051500639
政府、中国へ援助隊派遣=60人規模、第1陣が出発−四川大地震
政府は15日、中国四川省での大地震に関し、60人規模の国際緊急援助隊を派遣することを決めた。第1陣として約30人が同日夕、成田空港から北京に向け出発。16日早朝にも成都に入り、活動を開始する見通しだ。第2陣となる約30人も同日出発する。これとは別に医療チーム約20人の派遣も検討している。
町村信孝官房長官が15日の記者会見で明らかにした。今回の地震で、中国が外国からの援助隊を受け入れるのは日本が初めて。援助隊は外務省職員を団長に、消防庁17人、警察庁20人、海上保安庁14人、国際協力機構(JICA)関係者で構成。災害救助犬3頭も含まれる。
日本が中国に国際緊急援助隊を派遣するのは、1989年の大洪水、2003年の新型肺炎(SARS)発生に続き3回目。

崩壊した家の屋根で泣く男性(ロイター通信 5月13日)
■12日に起きた中国・四川大地震の被害状況は時間が経つにつれて拡大する一方だ。
四川省内だけでも死者は1万2千人を超え、まだ何万人もが生き埋めになっている。
だが各地で道路が寸断されているため、正確な数字はまったくわからないというのが現状だ。
下は毎日新聞による被害状況。

■しかしながら中国政府はミャンマー軍事政府と同様、国連や日本を含む諸外国の人的援助を拒み続けている。確かに軍事施設など国内の秘密情報を見られたくないという思いもあるだろうが、ことは多くの人命にかかわることだ。中国政府はすみやかに人的援助を受け入れて、一人でも多くの命を救う責任がある。
毎日新聞 5月14日
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20080514k0000e040047000c.html
四川大地震:中国の要請なく派遣中止 消防庁
総務省消防庁は13日深夜、中国からの派遣要請に備え、国際緊急援助隊の消防部門を構成する東京消防庁や北九州市消防局など全国の5消防本部に対して出していた成田空港(千葉県)への参集命令を解除した。中国側が「現時点での援助要請は見送る」と外交ルートを通じて断ってきたためで、今後も要請があれば対応する。

サイクロン「ナルギス」の直撃を受けたミャンマーでは
死者・行方不明者は6万人(10万人を超えるとも言われる)
という恐ろしいほどの被害が出ているが、
未だ水や食料の救援物資は行き渡っておらず
支援の遅れによる二次被害が拡大している(写真はロイター通信)。

そんな被災後まだ8日目という大混乱の中で、
本日10日、新憲法案の是非を問う国民投票が
被害が大きかったヤンゴン、エヤワディ両管区の一部を除き(ここは24日実施予定)
全国でいっせいに強行された。投票はすでに締め切られ開票作業に入っている。
写真は、写真は中部ヤンゴン管区北部の投票所(時事通信社) 。
【朝日新聞の解説より】
ミャンマー新憲法案
軍事政権関係者らで構成された憲法起草委員会が作成。国家元首として新設する大統領の資格に「軍事知識」を挙げ、二院制議会では議席の4分の1を軍人に割り当てるなど、10年に予定する総選挙の後も軍の権力を維持する条文が盛り込まれている。投票者数の過半数の賛成で承認。外国から影響を受けていないことを議員や大統領の条件とし、亡夫が英国人の民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんは総選挙への立候補を認められない見通し。
「陸の孤島」で何が 危機の中央アフリカ
密猟 絶滅危惧種も犠牲に 悪いと思うが、生きていかねば
白黒の写真が載っている。炭化した何かの塊のようにも見える。
キャプションはこうだ。「テーブルの上に放り投げられたゴリラ肉の燻製」
中央アフリカの首都バンギから南西に車で約10時間のところにあるバヤンガ村。
村の木材伐採の事業所は政情が悪化した05年に閉鎖され、失業した男たちは食べるために森へ入り密猟をするようになった。絶滅危惧種のニシローランドゴリラも年間6000頭ほどが殺されている。
毎日新聞 4月29日陸の孤島」で何が:危機の中央アフリカ/上 密猟 絶滅危惧種も犠牲に
http://mainichi.jp/select/world/news/20080429ddm007030120000c.html
■下の左側の地図でわかるように、中央アフリカ共和国(オレンジの部分)は、国名の通りアフリカの真ん中に位置する。また周辺国のチャドやスーダン(ダルフール)は紛争が続き、コンゴやカメルーンへの通行も熱帯雨林や治安悪化といった要因で阻まれて、まさに「陸の孤島」になっている。

【毎日新聞の解説】 中央アフリカ…人口約430万人。60年に仏から独立。65年、クーデターで政権掌握したボカサ参謀総長が76年に「皇帝ボカサ1世」を名乗り、79年の政権崩壊まで「中央アフリカ帝国」と称した。現大統領は05年の選挙で選ばれたボジゼ氏。05年ごろから北西・北東部で反政府勢力の活動が活発になり、多数の難民が出ている。
毎日新聞 4月30日「陸の孤島」で何が:危機の中央アフリカ/中 飢餓 国際社会、関心低く
http://mainichi.jp/select/world/news/20080430ddm007030086000c.html
毎日新聞 5月1日「陸の孤島」で何が:危機の中央アフリカ/下 暴力 政府軍、警察も略奪
http://mainichi.jp/select/world/news/20080501ddm007030064000c.html
■日本は今アフリカ・ブームで(といっても政府主導だが)、今月末には横浜で「第4回アフリカ開発会議」が開催されるし、スーダンなどに巨額の資金援助もする予定である。
ところが同じアフリカでも、たとえばこの中央アフリカの場合は鉱物資源も少ないため国際的な注目度も低く、差し迫った人道危機についてもほとんど報じられることがない。
毎日新聞の上記の記事によると、
「中央アフリカの06年の国内総生産は、わずか15億ドル(約1500億円)。日本の中核市の年間予算程度しかない。国民の実に67%が1日1ドル以下で暮らしており、1人当たり所得は20年間、ほとんど増えていない。」
「 パウア周辺は05年以降、政府の統治が及んでいない。反政府勢力や「ザラギナ」と呼ばれる武装強盗団が勢力を伸ばし、彼らによる暴力を恐れて原野で暮らす国内避難民は約20万人。他にチャドなどへ流出した難民が約10万人。深刻な飢餓の発生で、世界食糧計画(WFP)の食糧配給が続いている。だが、この人道危機は、国際的に注目されたことがない。」
「国際社会の関心の低さは数字にも表れている。世界からアフリカ全体への援助額が85年からの20年間で1・54倍に増える中、中央アフリカへの援助は逆に6割も減った。」
■1971年にフランスで設立された非営利で国際的な民間の医療・人道援助団体「国境なき医師団(MSF)」が発表した「2007年 10の最も報じられなかった人道的危機」には、中央アフリカもランクインしている。以下の10位までの国や地域について、アメリカ3大テレビネットワークが07年1月〜11月のニュース番組内で取り上げた時間は、わずか18分!
その中でも、チェチェン、スリランカ、中央アフリカについての報道は皆無だった。
【10の最も報じられなかった人道的危機 2007年】
1.結核:新薬が試されないまま耐性結核が拡大
2.子どもの栄養失調:RUFの活用で栄養失調を減らす
3.コロンビア:紛争地帯で危険とともに生活
4.コンゴ民主共和国:東部で状況がますます悪化
5.ジンバブエ:政治・経済混乱で医療制度も崩壊
6.スリランカ:内戦で民間人が戦火にさらされる
7.ソマリア:危機に直面する避難民
8.中央アフリカ共和国:武力衝突で苦境に陥る一般市民
9.チェチェン:人道危機はいまだ去らず
10.ミャンマー:大幅に制限される人道援助
先月4月23日には、高村外相が5年間でアフリカに小学校を1000校建設すると言っていた。この援助費用は約300億円になるという。途上国への支援は当然の義務みたいなものだが、日本国内が財政不足で苦しんでいるこの時期に、ずいぶんな大盤振る舞いではある。
高村外相は今年1月4日にも訪問先のタンザニア・ダルエスサラーム市で、アフリカ諸国の人道復興支援や平和構築などに約300億円を無償援助すると言っていた。
おまけに2月には、ダルフール紛争で揺れるスーダン南部での国連平和維持活動(PKO)に参加するため陸上自衛隊部隊を派遣したいと笑顔で話していた。
■そういえば「第4回アフリカ開発会議」とかが、今月末に横浜で開催されるのだった。
毎日新聞の解説によると、TICAD(アフリカ開発会議)とは、「日本が国連や世界銀行と共催する、アフリカ開発を議論する国際会議。93年初会合。今年5月、横浜で開く第4回会議にはアフリカ各国の首脳が参加して「元気なアフリカを目指して」と題し、貧困、環境、人口問題などを話し合う。」のだそうだ。
■ところがこの「第4回アフリカ開発会議」、どうも日本国内の関心度が低く、外務省の薮中三十二事務次官がTICADという名称がなじみにくいので、「「日アフリカ・サミット」の通称にしたいといきなり言い出し、もうポスターも出来てるのにと省内の反発を招いているという。
朝日新聞 4月28日
「日アフリカ・サミット」と呼んで 開発会議の浸透狙う
http://www.asahi.com/international/update/0428/TKY200804280355.html
■しかしながら上記のように政府内はこのところにわかにアフリカ・ブームになっているが、どういった思惑があるのだろうか。これに関しては、以下のような見方がある。
急成長を続ける中国の政府は、エネルギー資源を爆食する人口13億の巨大市場にエネルギーを安定供給するため胡錦濤国家主席や温家宝首相らがアフリカを訪問しトップ外交を展開し大規模な資金援助で資源獲得や友好国としての関係確立を図っています。 中国は06年に首都の北京でアフリカ48カ国を招待して首脳会議を開きました。同会議では約40カ国から大統領や首相が参加し、対アフリカ外交を強化する中国の存在感を世界に示しました。日本政府は中国に見劣りしないようにアフリカ各国に首脳の出席を呼びかけています。
FujiSankei Business 2月21日
http://www.business-i.jp/news/for-page/naruhodo/200802210005o.nwc
TICADは平成5年に発足した。冷戦終結により国際社会のアフリカへの関心が低下する中で、アフリカ開発の重要性を訴えるため、日本が国連や世界銀行などと共催している。国連常任理事国入りを目指す日本にとって、TICADがアフリカ諸国の支持を得るための戦略的な財産となるとの見方もある。日本の政府開発援助(ODA)は厳しい財政事情により、減少の一途だ。これに対し、石油・レアメタル(希少金属)の獲得や台湾の国家承認阻止を目的とする中国のアフリカ支援は増え続けている。日本のODAに占めるアフリカ向け援助は10・5%(17年)であるのに対し、中国のそれは4倍の44%に上る。
こうした現状に、自民党内から「このままでは日本の存在感は薄れる一方だ」(中堅)との声が上がっている。
産経新聞 4月18日
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080418/plc0804180959002-n1.htm
■ようするにどうしても国連常任理事国入りをしたいという外務省の切なる願いのためにはアフリカ票が必要なのと、そのアフリカに大きな影響力を持ちつつある中国に負けたくないという思いで、パッパと経済支援に励んでいるわけなのだ。おまけに人手も出しますよと、PKOにも参加するつもりだ。
簡単には武器を使用できない自衛隊をまた紛争地域に派遣する非道さ。そんなに派遣したけりゃ、外相自ら派遣部隊の先頭に加わってみればいいのにね。

■中国がスーダン政府から原油を買ったり武器を売ったりすることで、結果的に住民の虐殺を助長しているとして今回の北京オリンピック開催を非難されるきっかけとなったダルフール紛争。もとはといえばスーダン内戦のタネは、この国を植民地支配していたイギリスが蒔いたものだ。
■アフリカ最大の面積を持つスーダンは、北部がイスラム教のアラブ系(人口の7〜8割)、南部がキリスト教に改宗した黒人系が多い。1965年にイギリスから独立後、イスラム国家を作ろうとした北部に対して南部が反対し、この宗教対立がやがて南部の分離独立を目指す内戦へと拡大した。
この南北の内戦は04年のアメリカの仲介によって石油資源の分配などの合意にこぎつけ、徐々に沈静化に向かっている。
■ところが今度は西部にあるダルフール地方で紛争が勃発した。
03年、ダルフールの非アラブ系(アフリカ系)住民からなるスーダン解放軍が政府軍と空港施設を攻撃。これに対し政府は「ジャンジャウイード(武器を持った馬に乗る人の意)」というアラブ系民兵を組織してアフリカ系住民の村々を襲撃し、20〜40万人もの人々を虐殺した。また大量の難民が隣国チャドに逃げ込んで、チャドとスーダン両国の関係も悪化している。
■この長期化したスーダン内戦の裏には、石油資源をめぐるアメリカの反政府勢力(非アラブ系)への支援と、同じく石油を求める中国の政府系勢力支援という構図が横たわっているのである。












