PTSDに悩むイラクやアフガンからの帰還米兵に対し、退役軍人省が、謝礼と引き換えに強い副作用を持つ処方薬を実験投与していたというのだ。
経済格差ゆえに軍隊に入り、前線に送られ、無事に帰還しても戦場での悪夢に苦しめられ、あげくの果ては人体実験としての「治験」に利用される。ほんとにとんでもない仕打ちである。
読売新聞 6月18日http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080618-OYT1T00370.htm
イラク帰還兵で「人体実験」、退役軍人省が薬投与…米紙報道
【ワシントン=黒瀬悦成】17日付の米ワシントン・タイムズ紙は、米退役軍人省が、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に悩まされているイラクやアフガニスタンからの帰還兵に対し、精神障害や自殺衝動などの重い副作用が報告されている処方薬を、月額30ドルの謝礼と引き換えに実験投与ていた、と報じた。
退役兵士の福利厚生を管轄する同省が帰還兵を「モルモット扱い」していたとして、今後、波紋を広げるのは確実だ。
同紙によると、退役軍人省は、PTSDの影響でたばこがやめられなくなった帰還兵に対し、「禁煙治療の実験」として、大手製薬会社の禁煙補助薬を投与。この薬に関しては、米食品医薬品局(FDA)が昨年11月、副作用があるとの警告を発表したが、今年2月末まで帰還兵に伝えなかった。
これまでに薬を投与された帰還兵143人のうち21人に副作用が現れ、そのうち1人は自宅で精神錯乱を起こし、駆けつけた警官と撃ち合い寸前になった。
同省は現在も同じ薬を被験者の帰還兵に投与しているという。


■薬の人体実験といえば、葉山陽一郎監督の映画『サル』が思い浮かぶ。これは葉山監督の過去の実体験を盛り込んだ作品だそうだ。
ストーリーは、自主製作映画を作ってる青年たちが資金稼ぎのために、お手軽で高額なアルバイトとして巷の噂になっている「新薬投与実験」、いわゆる「治験」に参加する、まるで合宿のように楽しいシーンから始まる。
それと平行して、この治験薬(アルツハイマー用)を開発した製薬会社が飼っていたサルが逃げ出し、女子高生に大怪我を負わせたというテレビのニュースが挿入されて不安を掻き立てる。
和気藹々と進められる実験だが、やがて少しずつ異常な事態が起きはじめ、ついには薬の副作用で青年のひとりも精神に異常をきたす。
まるで逃げ出した実験用のサルのように。
アメリカ政府に実験台にされた帰還兵のように。


■また同じ「治験」を描いた実話ということでは、昔図書館で借りて読んだこんな本がある。
ギュンター・ヴァルラフの『最底辺―トルコ人に変身して見た祖国・西ドイツ』(1987年)。
統一前の西ドイツのジャーナリスト・ヴァルラフは、当時のドイツ経済を底辺で支えていたトルコ人移民労働者に変装(本の表紙写真のように)して、最底辺の社会を実体験する。
新薬開発の実験用モルモットになったり、農場や建設現場での過酷な労働を体験し、そのルポルタージュを綴ったのがこの本である。
■当時はドイツ社会特有のルポとして読んでいたが、その後日本でも外国人出稼ぎ労働者の問題が次第にクローズアップされるようになり、今では日本人自身の日雇い派遣労働が大きな社旗問題になっている。この本の中にもトルコ人労働者が長時間の過酷な派遣労働に従事している姿が描かれている。最底辺に生きる苦しさに、外国人とか日本人の区別はない。
小林多喜二の『蟹工船』がワーキングプアや日雇い派遣の現状に似ていると人気だが、このヴァルラフの告発ルポルタージュもぜひ読んでほしい1冊である。
【目次】
変身
舞台稽古
試し歩き
精神という原料
「楽しんでお食事」―最低の食い物
建築現場
埋葬―生きながら処理される
下の下の泥沼―私もされた法益剥奪
検査―実験用人間として旅に出る
昇進
従業員総会
放射線
委託―真実近い演出

玄関の横の「寒緋桜」。沖縄原産。濃いピンク色で下向きに花をつける。
散り始めると毎日掃除が大変(T.T)
■イラク戦争が始まってから、明日20日でもう5年になる。
この間、イラクの人々の実に2割、440万人が国の内外で難民となって苦しんでいる。
殺されたイラク人の数は実に15万人。
この先劣化ウラン弾の影響で放射能障害を発症するであろう人々の数も膨大である。
街頭インタビューでイラク市民が、「フセインは独裁政権だったが、今よりはましだった」
「戦争から5年ではなくて、アメリカの占領から5年」と答えていた。
■しかしながらブッシュ大統領は依然として、「開戦は正しい判断だった。軍の増派が治安の安定をもたらした。これからもテロとの戦いを続行する」と強硬姿勢のままだし、共和党のマケイン氏も「長期の軍の駐留を」を戦争の続行を主張する。
これに対しヒラリー・オバマ両氏は、「早期撤退」を唱えている。
いち早くブッシュにしたがってイラク戦争を肯定した日本は、未だに「大量破壊兵器」の存在を否定していない。このあまりに多くの犠牲を、悲劇を、同盟国としてわれわれ日本人はどうとらえ、責任をとっていくべきなのだろうか。

■さる6日ペルシャ湾のホルムズ海峡の公海上で、アメリカの艦船3隻にイラン革命防衛隊の高速艇5隻が接近し、無線で「数分で爆破する」などと威嚇したと、ブッシュの中東歴訪に合わせて非難声明が出されたことについて、一昨日のブログでも書いた。
■ところがなんとこの威嚇無線は、イランではなくて第三者の妨害だったと米紙ネービー・タイムズが報じたのだ。
毎日新聞1月14日より一部を転載
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20080115k0000m030048000c.html
イラン:米艦船威嚇は第三者の妨害無線か? 米紙報じる
(前略) 同紙は複数の艦隊幹部らの証言を基に、威嚇発言が地元で「フィリピンの猿」として知られる無線妨害者か、その模倣者の可能性が高いと伝えた。(中略)
一方、イランのホセイニ外務報道官は13日の会見で「米国の失態で新たな年が明けた」と皮肉り、謝罪を要求した。
■サルを威嚇するにはサルでってこと?
日本のサル方々もゆめゆめご用心を。

■昨日のブログで、現在中東を歴訪しているブッシュ大統領がパレスチナ自治政府のアッバス議長と共同記者会見をして、ブッシュ自身が退陣する09年1月までにイスラエルとパレスチナは和平合意を締結すると信じている、と声明を出したと書いた。
■メディアなどで「パレスチナ自治区」と報道される地域は、「ガザ地区」のことである。
昨年6月からイスラエルの武力制圧によって、ガザは外へ通じる道をすべて封鎖され、医療を受けられなくなった住民たちが次々に亡くなっている。
今回のブッシュ訪問に対し、ガザの人々は上の写真のように、この封鎖によって亡くなった人々の象徴として、62個の空の棺おけを担いで、イスラエルに加担しているブッシュに抗議したのだ。
■ガザの周囲は「壁」で囲まれて外部から寸断され、住民は貧しい生活を余儀なくされている。子どもたちは栄養失調になり、水も制限されて、しかも汚染している。
上の写真は2005年12月、米海軍の艦船。米海軍提供
(2008年 ロイター/Zack Baddorf/U.S. Navy photo)

■8日のロイター通信によると、1月6日朝、ペルシャ湾入り口のホルムズ海峡の公海上で、イラン革命防衛隊の高速艇5隻が米海軍艦船3隻に接近し、無線で「数分以内に爆発する」と警告するなどの威嚇行為を行ったと米国防総省が明らかにした。
■同じく8日の毎日新聞によると、この米国防省の話を受けて、イラン外務省のホセイニ報道官は7日、「両国間で過去に度々起きている。双方が相手が何者かを確認し、事態は解決されている」と問題視しない考えを示した。
これに対し、米第5艦隊のコスグリフ海軍中将は「極めて挑発的で、深刻に受け止めている。威嚇行動は組織的で、不必要に挑発的だった。正体不明の白い箱を海上にも投棄している」と反論した。
右の地図は毎日新聞より。
■10日の毎日新聞より。
イランのメヘル通信によると、イランのナッジャル国防軍需相は9日、「今回の事件はブッシュ米大統領の中東歴訪と関連がある」と、イランの脅威を演出しようとする米国の作為だとの見方を示唆した。
またイラン国営テレビは革命防衛隊の海軍幹部の話として、米側が8日に発表した映像について、「ビデオは資料映像で、交信内容はでっち上げだ」と反発した。
■11日の毎日新聞より。
イラン国営の衛星放送プレステレビは、イラン革命防衛隊が10日、独自に撮影した約5分間の映像を公開し、「威嚇行為はなかった」と重ねて反論したと報じた。
この米側が公開した映像は駆逐艦ホッパーから撮影されたもので、イラン側は9日、「資料映像に音声をつなぎ合わせた出来の悪い創作だ」と述べていた。
イラン側の映像では、
イラン高速艇「こちらイラン巡視艇。識別番号の確認を求む」
米艦船「こちら多国籍軍艦船73。公海上を航行中」
イラン高速艇「針路と速度を申告せよ」
といったやりとりが映っていた。
■昨年、米国はイランが03年の秋に核兵器開発計画を停止した事実を公表して、イランの脅威はなくなったと世界に知らしめたばかりなのに、石油やドルの威信にやっきなブッシュは、事あるごとにイランを挑発して戦争を仕掛けたがっている。
やり口もイラクとまったく同じだ。いまや足元から、そうした戦争体質がガラッと変わろうとしているというのに。そしてブッシュに唯々諾々と従う国は日本だけになってしまった。
同時期ブッシュは中東巡って自画自賛

■イラン側が「今回のホルムズ海峡事件はブッシュ米大統領の中東歴訪と関連がある」と反発しているように、大統領予備選で盛り上がる米国を離れ、すでに国民から忘れられかけたブッシュはただいま中東歴訪中。
左の写真は、パレスチナ自治政府のアッバス議長との共同記者会見(ロイター)。
■10日のロイター通信によると、アッバス議長とヨルダン川西岸のラマラで共同記者会見したブッシュは、「私が退任する09年1月までにイスラエルとパレスチナは和平合意を締結する。締結は実現が可能というだけではない。実現すると信じている」と強調したそうだ。
■また12日の毎日新聞によると、クウェート市郊外のアリフジャン米軍基地を訪問したブッシュ大統領は、「イラクでは暴力が大きく減少し、1年前とは別の場所になった。成功に基づく(駐留米軍の)撤退は始まっている。イラク全土に希望が戻っている。私は(イラクでの)成功を疑っていない」と3万人増派戦略の成果を強調し、激励した。
またペトレアス・イラク駐留米軍司令官は、増派が完了した昨年6月以降、イラク全土でテロや攻撃が6割減り、民間人死者数も1年前に比べて75%減少したと増派戦略の効果を説明した。
開戦後のイラク人死者は15万人を超えた
■クウェートでブッシュが現状無視のとんでも発言をしている頃、世界保健機関(WHO)は9日、イラク保健省をはじめとした同国政府などと共同で実施した調査で、2003年3月のイラク戦争開戦後のイラク人の死者数が06年6月までに、15万1000人に上ったとの推計を発表した。(時事通信1月10日)
ブッシュこそ世界の脅威
■1月4日の読売新聞によると、世界の指導者で誰が平和への脅威になっているかに関して聞いた世論調査(英国、カナダ、イスラエル、メキシコの4か国でそれぞれ約1000人を対象)で、英国民を対象にした調査結果では、1位がウサマ・ビンラーディンで87%、2位がブッシュ大統領で75%、3位が金正日総書記69%、4位がアフマディネジャド大統領62%だった。
地表爆発で降り注ぐ強い放射線
■前回、核爆弾の地表爆発による「熱線」と「衝撃波」の影響を見てきたが、今回は「放射線」についての実験結果である。
「広島市核攻撃被害想定専門部会」の部会長である葉佐井氏は、広島の62年前に放射線を浴びた建造物を詳しく調べることで、原爆から出た放射能の量を明らかにしてきた。
そしてこれらを、今回のシミュレーションの基礎データにしたのである。

(1)
地表爆発の実験の映像。
大量の放射能を帯びた土や爆弾のカケラが
上昇している。
それらはこまかいチリとなって
地上に降り注ぐ。

(2)
これが「放射性降下物」
いわゆる「死の灰」である。
今回、この放射性降下物が降る範囲を
爆心から半径3キロとした。
風のない場合のキノコ雲の面積から推定した。
この範囲には約43万人が暮らしている。
■ここにどれだけの放射性降下物が降り注ぐのか、7ヶ月かけて計算した結果は、葉佐井さんの予測をはるかに超える結果だった。

(3)
爆発後1時間…地面から1メートルの高さで浴びる放射線量は189シーベルト。
人間の致死量のおよそ27倍に達した。
そしてこの数値は、62年前の原爆とは比較にならないほど高いものだった。
そこには、爆発の場所が密接にかかわっていたのだ。
■62年前、原爆は上空600メートルで爆発した、「空中爆発」だった。
キノコ雲は成層圏まで上昇。放射性物質は拡散し、地上に落ちたのは一部にしか過ぎなかった。
しかし今回は地表での爆発を想定している。
キノコ雲の高さは、62年前に比べてはるかに低い、上空6キロメートルにとどまるとした。
そしてアメリカなどで行われた核実験のデータを集めて分析した結果、放射性物質はほとんどすべて落ちてくると考えたのだ。

(4)
さらに計算結果から、放射性降下物の影響は長期間に及ぶことがわかった。
爆発から6ヶ月たっても(0.0023シーベルト)、人が入ることができないレベルの放射能汚染が続くのだ。
致死量を大きく上回る放射線量や長期間続く汚染。

無人の街に、放射性降下物が
音もなく降り注ぐ。
シミュレーション結果のまとめ
■葉佐井氏らが計算や実験によって予測した地表爆発の被害
(1)爆発の直後3秒間続く熱線。
(2)ビルのガラスは砕け散り、大火災が起きる。
(3)音速を超えるスピードで広がる衝撃波が高層ビルを破壊する。
(4)さらに半径3キロ以内の地域では、放射性降下物が生き残った人々を襲う。
(5)放射能汚染が、人が外から入ることのできないレベルで半年以上続く。
(6)これら様々な被害を合わせると、62年前をはるかに上回る20万人以上が死亡する可能性がある。

■葉佐井氏は、報告書の最後にこう記すことにした。
「熱線、衝撃波、放射線から逃れることはできない。
核兵器から逃れるすべはない。
市民を守るには、核兵器の廃絶しかないという確信を得た」と。

風船ガムを膨らませながら東京の雑踏の中をさまよい歩く
中学の理科教師・城戸誠(沢田研二)。
手製の原爆を入れたバッグを持っている。
バッグからは、時限装置のカチカチいう音が。
そしてエンド・ロールに爆発音が重なる…。
■しかし映画は終わっても、その後にはもうひとつのドラマが新たに始まっていたのだ。

NHKスペシャル『核クライシス』第1集より
地表爆発による「熱線」と「衝撃波」の脅威

■これまで核兵器といえば、空から落下してくる「空中爆発」を想定していたが、上記の映画『太陽を盗んだ男』のように、自家製の小型核兵器を大都市に人知れず持ち込んで爆発させるという、「地表爆発」の可能性がにわかに現実味を帯びだしている。
■では「空中爆発」と「地表爆発」とでは、どこがどう違うのだろうか。

■「広島市核攻撃被害想定専門部会」の葉佐井氏らが実験を行った結果は――
熱線…720℃で窓ガラスが溶けて、炎が上がり砕け散る。そして熱線で砕かれたビルのガラスが人々を襲う。
衝撃波…熱線の次に放出されるのが衝撃波だ。音速を超える速さで広がる爆風。現代都市ならではの衝撃波の広がり方が明らかになった。

■左:都市を襲う地上爆発の衝撃波。 右:その拡大図。
半円状で広がる黒い線は、すべて衝撃波である。このように次々と衝撃波が街を襲う。

■高いビルなどのない平らな場所と都市との比較。
上の平らな場所では衝撃波は1回だけ。
しかし下の都市の場合は、衝撃波はいくつも生じる。
その原因はビルにあった。
衝撃波がビルに当たって逆方向に広がり、次々と波状になって何度も襲うのだ。
地表爆発による「熱線」と「衝撃波」のシミュレーション
モデル都市は、116万人が暮らす広島

(1)
地表爆発の直後3秒間放出される熱線で、
ビルのガラスは砕け散り、
爆心地から半径1100メートル以内の地域で大火災が起きる。

(2)
そして音速を超えるスピードで広がる
衝撃波。
半径600メートル以内にある建物は
大きく破壊され、91%の人が死ぬ。

(3)
爆心地から400メートルの場所にある
ビルはどうなるだろうか?
ビルは震度7に耐える強度を持っている。
そこに爆発の熱線が襲う。

(4)
3秒間の熱線により
爆心方面のガラスはすべて砕かれ、
人々を襲う。

(5)
続いて、あらゆる方向から
何度も衝撃波が押し寄せる。

(6)
コンクリートの壁は割れ
衝撃波が中にいる人を吹き飛ばす。
さらに衝撃波によって、ビルには
激しい揺れが生じる。
建物が耐えられる限度の6倍もの力が
加わり、骨組みが破壊されることもある。
ビルの中にいる人々のほとんどが
死亡する。
爆発直後だけでも
熱線や衝撃波などで
55000人が死亡すると予測されている。
なんてことしてくれたのさ、ジュリー(T.T)
<NHK『核クライシス』と映画『太陽を盗んだ男』 その3>に続く。
■07年末の衝撃は、なんといってもブット氏の暗殺だった。
パキスタンは核保有国である。
社会の混迷の中で、いわゆるテロリストが核を手にする危険が高まった。
ミサイルによる核攻撃でなくても、小さな核兵器を都市に持ち込んで爆発させれば、恐ろしい被害をもたらすことになる。
■そこで、この持ち込み核兵器の可能性と被害について、これまでも何度か取り上げた映画『太陽を盗んだ男』とNHKスペシャル『核クライシス』を検討しながら考えてみたい。
映画『太陽を盗んだ男』が示唆するもの

■1979年東宝映画
監督:長谷川和彦 原案・脚本:レナード・シュレイダー
出演:沢田研二 菅原文太 池上季実子 伊藤雄之助 佐藤慶 西田敏行

■平凡でアンニュイな毎日に飽き飽きした中学の理科教師・城戸誠(ジュリーこと沢田)は、東海村の原子力発電所に忍び込み、プルトニウムを強奪する。

■城戸はアパートの自分の部屋を実験室にして、原爆を作り上げる。
プルトニウムさえ手に入れば、個人でもこうして原爆を作るのは可能なのだ。

■しかし原爆を完成させたものの、確固とした目的を持たない城戸は、ひどい虚無感に襲われる。
彼は原爆を前に問いかける、「おまえは何をしたいんだ?」と。
やがて城戸はバスジャック事件で知り合った山下警部(菅原)を交渉相手に指名して、国家権力に闘いを挑んでいく。
突きつけた要求とは、「テレビの巨人戦ナイターを最後まで放送しろ」「ローリング・ストーンズの日本公演を実現しろ」。
やがて城戸は放射能に体を蝕まれ、要求した5億円を巡って山下や警察と死闘を繰り広げた後、時限装置を仕掛けた原爆を抱えて、都内の喧騒の中をひとりさまよう。
そして、エンディングと共に原爆は爆発する…。
■日本映画のカルト的傑作、長谷川監督の『太陽を盗んだ男』は、その斬新な発想力や映像、そして反国家的な姿勢が今でもコアな人気を呼んでいるが、私はそれ以外にも現代に通じる何ものかをを示唆しているのではないかと、ずっと考えてきた。
そして、これから記すNHKの『核クライシス』を観たとき、あっこれだ!と納得したのだ。
都会で爆破させたらどうなるのか…と。
それはもはや、映画の中の絵空事ではなく、
現実の脅威そのものでもあるのだ。
NHKスペシャル『核クライシス・地表爆発』
■去年07年8月5日、NHKスペシャル『核クライシス』のシリーズが放送された。私の観たのはこのうちの「第1集 都市を襲う核攻撃 〜地表爆発と高度爆発〜」だが、 ここでは「地表爆発」を取り上げてみたい。
番組を観てメモを取りながら、ついでにデジカメで直接画面を写した(^^;ので、少し画像が荒いが。
■現代の都市で核爆発が起きたら、どんな被害が出るだろうか。
「広島市核攻撃被害想定専門部会」の専門部会長(放射線研究)・葉佐井博巳氏は、「62年前の広島で14万人が死んだが、原爆について何の知識も経験もない人がこれを想像するのは難しい。だが何らかの形で訴えていかなければならない」として、そのための報告書を作成した。
シミュレーション・モデルは、116万人が暮らす現代の広島である。

■62年前、原爆は600メートル上空で空中爆発した。
今回は、その真下の路上で、テロリストの
ジュリーが(^^;同じ規模の核爆弾を持ち込んだと想定。
熱線、衝撃波、放射能がそれぞれどのような被害をもたらすか検証する。
いわゆる「地表爆発」である。
<NHK『核クライシス』と映画『太陽を盗んだ男』 その2>に続く。

パキスタン・ブット元首相とアフガニスタン・カルザイ大統領。
両国共にアメリカに利用され、翻弄され続けている。
「民主化」という名の帝国主義に。

http://www.zenshin.org/f_zenshin/f_back_no05/f2193.htm
不安定の弧の部分は、作成者によって範囲が多少異なっている。
見てわかりやすいという点でこの図を拝借した。
不安定の弧
米政府が米中枢同時テロ後に公表した国防戦略見直し(QDR)に盛り込まれた安全保障環境の認識。
北東アジアから中東にかけての弧状の地域について(1)大規模な軍事競争が起こりやすい(2)勃興(ぼっこう)する大国と衰退する大国が混在(3)強大な資源基盤を持つ軍事的競争相手が出現する可能性(4)米軍の基地や中継施設の密度が他地域に比べて低い―と分析した。在日米軍再編で日本を重要な戦略拠点と位置付ける背景となっている。 <東奥日報の解説より>
不安定の弧の防壁の部分を担っていたパキスタンだが、ブット氏暗殺によって、一気に不安定要素の中心に躍り出てしまった。
こんな危険な状況の中で、日本政府はまだインド洋給油の再開を目論もうとするのだろうか。

写真右:遺体が入った棺を運ぶ支援者(ロイター)
■アメリカ政府当局者と民間アナリストは、アルカイダ犯人説。
ある政府当局者「パキスタンには暗殺を実行したと考えられる過激派が複数存在する。アルカイダはこのリストのトップに挙げられるうちのひとつだ」
あるアナリスト「パキスタンの治安関係者でアルカイダ支持派が、暗殺に関係している可能性がある」
FBI「アルカイダがイタリアのウェブサイトに載せたという犯行声明の真偽を調査中」
だけどアルカイダの正体っていったい何?
■パキスタン内務省もアルカイダ犯人説。パキスタン内務省のチーマ報道官「28日午前、暗殺実行を称賛するアルカイダ幹部の通信を傍受した。またブット氏の遺体には銃弾や爆弾の破片のあとはなく、爆発の衝撃で車のサンルーフに頭部を強打したことが死因だ」
チイママでもなくて、チーマ報道官。
サンルーフに頭をぶつけて死んだって、
どーゆーことよ?
こんなことを言ってるアメリカ政府と
パキスタン現政権が
最も怪しいのであった。












