
■やっぱりね。たとえ政権奪取に成功しても、すぐに民主党分裂の火種になると
危惧していた浅尾慶一郎参院議員が離党して、今回の衆院選に神奈川4区から無所属で
立候補することを表明した。
これを機会に、民主党内に巣食っている他の獅子身中の虫たちも去ってほしいものだ。

http://www.47news.jp/CN/200907/CN2009072401000593.html
浅尾参院議員がくら替え出馬表明 神奈川4区、民主は除名へ
左の写真は、院選の出馬記者会見を終え、席を立つ浅尾慶一郎氏=24日午後、参院議員会館
民主党の浅尾慶一郎参院議員(45)=神奈川選挙区=は24日午後、国会内で記者会見し、同党を離党した上で衆院選に神奈川4区から出馬する意向を表明した。無所属で出馬する見通し。
「地元から出馬要請があった。民主党の路線と違うから離党するわけではない」と強調し、当選した場合は首相指名選挙で、鳩山由紀夫代表に投票する考えを示した。
これに対し岡田克也幹事長は、浅尾氏の離党届は受理せず除名処分にする方針を明らかにした。
浅尾氏はかねて衆院へのくら替えを希望していたが、同党は浅尾氏の地元の神奈川4区で別の新人候補を擁立。小沢一郎代表代行らは、民主党候補がいない神奈川8区からの出馬を打診していた。浅尾氏は24日午前、これには応じられないと輿石東参院議員会長に回答。党本部に午後、離党届を提出した。
■毎日新聞によると、
【小沢氏が浅尾氏に8区へのくら替えを打診していたことから、民主党の方針転換が明らか
になった。8区について同党は自民党を離党した渡辺喜美氏と行動を共にする無所属の
江田憲司氏とのすみ分け区として候補擁立を控えていた。だが衆院解散を受け民主党に
対する姿勢が不明瞭(めいりょう)な「渡辺グループ」に対し距離を置く姿勢を明確にする狙い
がある。】
■浅尾氏については当初、頭脳明晰で弁舌も立つと期待していたのだが、肝心の防衛に
ついては親米強硬路線で、近年ますますその傾向が強くなってきたため危惧を抱いていた。
そんな折、5月27日の朝日新聞「オピニオン」欄に、石破農水相と並んで「北朝鮮の核実験」
というタイトルのインタビュー記事が載ったので、その部分だけ切り抜いておいた。
石破氏のインタビュー内容のタイトルは、
「米中対話で不拡散維持を 現実的でない強硬策 脅しに屈せぬ抑止力こそ」。
対する浅尾氏は、
「貨物検査へ法律つくり 敵基地攻撃の議論も 日本の「本気」を打ち出せ」
と、どっちが自民党だかわからない危ない内容なのだ。
インタビューの一部を紹介する。

浅尾「前年06年10月の核実験に対する決議では、北朝鮮の核・ミサイル開発につながる
物資の輸入を阻止するため、北朝鮮に出入りする貨物の検査ができるとされた。しかし
公海上で、北朝鮮に向かったり北朝鮮から出てきたりする船舶の貨物検査を行う法律が、
日本にはない。そういう法律をつくる姿勢を示すことで、明確にわが国の意思を示すことが
できる。米国など他国と協力して貨物検査をする姿勢を示せば、国際社会の意思を示すこと
になる。相当な圧力を北朝鮮は感じると思う」

浅尾「万に一つでも、北朝鮮のミサイルが日本に命中することは阻止しなければならない。
すべて撃ち落すようイージス艦や陸上配備型の迎撃ミサイルを配備するとなると、天文学的な
金額がかかる。今のミサイル防衛では100%守ることは不可能だ。確実なのは先にたたくと
いうこと。例えばオーストラリアが導入を計画している巡航ミサイルのトマホークのようなもの
を持つのも、一つの選択肢として考える。(以下略)」
■さてもう1つの注目の東京12区は、噂されていた小沢一郎代表代行に代わって
民主党の青木愛議員が立候補することになった。
よって以下のようなガチンコ対決に。
がんばれ、愛ちゃん!



■テレビのどのチェンネルを回しても、急死したマイケル・
ジャクソンと自民党総裁の椅子に野望をむき出しにする
東国原・宮崎県知事の話題でてんこ盛りである。
この先もずっとこの話題を更新しながら続けるのだろうな
と思うと、気が滅入る。
旬のおいしい話題を与えておけば視聴者は満足すると、
いったいいつまでメディアは愚民化方策を採り続けるのだ
ろうか。
■とはいえ、単純でわかりやすく面白いものに視聴者が
反応しやすいというのもまた事実である。
たいして才能のないタレントでも、事務所の威光で毎日の
ように画面に露出されれば、実力以上の人気で飾り立てられ、ヒーローのように祭り上げられてしまう。
小泉政権以来、こうした手法は政治PRにがっちり利用され、国民はポピュリズム政治に取り込まれていった。
■そして今また自民党が仕掛けた民主党鳩山つぶし、東国原・橋下タッグによる
自民党延命策に、まんまと引っかかろうとしているのだ。
「郵政民営化イエスかノーか」の代わりに、「地方分権イエスかノーか」という
キャッチフレーズのもとに。
■まだ小泉旋風真っ只中の06年10月10日に、ブログで左上の『だまされることの責任
佐高信×魚住昭』(04年8月15日発行)という本を紹介した。
この本の冒頭に、映画監督伊丹万作氏のエッセイ『戦争責任者の問題』が載っていたからだ。
http://tekcat.blog21.fc2.com/blog-date-20061010.html
そして上記の本の「はじめに」には、佐高氏のこういう文章が記されている。
【敗戦直後に、日本人のほとんどが「だまされて」戦争に突入したと言い、自分の責任を
溶解させようと思っていったころ、伊丹は「だまされたものは正しいとは、古来いかなる
辞書にも決して書いてはない」と断定し、「だまされるということ自体がすでに一つの悪である」
と主張した。
そして、「だまされていた」といって平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされ
るだろう、と喝破したのである。
残念ながら、その後の日本は伊丹のこの指摘通りになった。】
■伊丹氏のエッセイは終戦直後の1946年4月に書かれたものである。
そして同年9月に伊丹氏は病没する。
それから60年、佐高氏が危惧したように日本人は同じ過ちを繰り返しながら現在に
至っている。
ほんの少し前に「郵政民営化選挙」に熱狂して自民党を大勝利に導き、その結果
貧困に苦しみ、小泉にだまされた、もうイヤだ、政権交代だとこぶしを振り上げた先で、
首相に選ぶなら東国原がいいと、またもやあっさり誘導されてしまう。
こうした日本人の弱さ、狡猾さを自戒をこめて見つめ直す必要がある。
幸い伊丹氏のエッセイは青空文庫に収録されているので、全文はこちらでどうぞ。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000231/files/43873_23111.html
以下に、その一部を転記する。
■『戦争責任者の問題』 伊丹万作 (『映画春秋』創刊号・昭和二十一年八月)
さて、多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えてだまされていたという。私の知つている範囲ではおれがだましたのだといつた人間はまだ一人もいない。ここらあたりから、もうぼつぼつわからなくなつてくる。多くの人はだましたものとだまされたものとの区別は、はつきりしていると思つているようであるが、それが実は錯覚らしいのである。
すなわち、だましていた人間の数は、一般に考えられているよりもはるかに多かつたにちがいないのである。しかもそれは、「だまし」の専門家と「だまされ」の専門家とに劃然と分れていたわけではなく、いま、一人の人間がだれかにだまされると、次の瞬間には、もうその男が別のだれかをつかまえてだますというようなことを際限なくくりかえしていたので、つまり日本人全体が夢中になつて互にだましたりだまされたりしていたのだろうと思う。
だまされたということは、不正者による被害を意味するが、しかしだまされたものは正しいとは、古来いかなる辞書にも決して書いてはないのである。だまされたとさえいえば、一切の責任から解放され、無条件で正義派になれるように勘ちがいしている人は、もう一度よく顔を洗い直さなければならぬ。
しかも、だまされたもの必ずしも正しくないことを指摘するだけにとどまらず、私はさらに進んで、「だまされるということ自体がすでに一つの悪である」ことを主張したいのである。
だまされるということはもちろん知識の不足からもくるが、半分は信念すなわち意志の薄弱からくるのである。我々は昔から「不明を謝す」という一つの表現を持つている。これは明らかに知能の不足を罪と認める思想にほかならぬ。つまり、だまされるということもまた一つの罪であり、昔から決していばつていいこととは、されていないのである。
また、もう一つ別の見方から考えると、いくらだますものがいてもだれ一人だまされるものがなかつたとしたら今度のような戦争は成り立たなかつたにちがいないのである。
つまりだますものだけでは戦争は起らない。だますものとだまされるものとがそろわなければ戦争は起らないということになると、戦争の責任もまた(たとえ軽重の差はあるにしても)当然両方にあるものと考えるほかはないのである。
そしてだまされたものの罪は、ただ単にだまされたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになつてしまつていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。
我々は、はからずも、いま政治的には一応解放された。しかしいままで、奴隷状態を存続せしめた責任を軍や警察や官僚にのみ負担させて、彼らの跳梁を許した自分たちの罪を真剣に反省しなかつたならば、日本の国民というものは永久に救われるときはないであろう。


■NHKとテレビ朝日がこの快挙を大きく取り上げ、ことにNHKはトップニュースで報道した。
久々の明るいニュースで心も晴れやかになる。

http://www3.nhk.or.jp/news/k10013487771000.html
全盲の日本人ピアニスト 優勝
アメリカ・テキサス州で行われた国際ピアノコンクールで、日本の大学生で、生まれつき目が不自由な辻井伸行さんが、日本人のピアニストとして初めて優勝しました。
「ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール」は、テキサス州のフォートワースで4年に一度開かれている国際的なコンクールで、毎回、世界じゅうから若手ピアニストが参加しています。7日まで4日間にわたって競われた決勝で、辻井さんは、みずからが選んだショパンの「ピアノ協奏曲第1番」やベートーベンの「ピアノソナタ第23番熱情」などを力強く演奏し、審査の結果、中国人のピアニストとともに最高の評価を得て優勝しました。47年にわたるコンクールの歴史で日本人が優勝したは初めてで、目の不自由なピアニストの優勝も、これまで例がないということです。辻井さんは東京都出身の20歳で、上野学園大学の3年生です。生まれつき目が不自由な辻井さんは、1歳5か月からピアノのレッスンを始め、4年前、若手ピアニストの登竜門、ショパン国際コンクールで入賞して注目を集めました。電話での取材に答えた辻井さんは「まさか優勝できるとは思っていなかったので、すごくびっくりしています。障害者ということではなく、1人のピアニストとして多くの人たちに支えてもらい、優勝することができました。これをスタートラインに、もっと勉強していきたいです」と喜びを語っていました。
■辻井さんは20歳ながら受け答えも話の内容もしっかりした大人の対応で
外見や雰囲気からは穢れのないピュアな暖かさと愛らしさがあふれ出している。
ピアノの音色と同様、見る者聴く者を一瞬で魅了させてしまう。
どうか今後はメディアや周囲の騒音に押しつぶされることなく、世界的なピアニストとして
成長していってほしいと切に思わざるを得ない。

■その辻井さんとは対極の風貌・品性の持ち主である麻生首相が言いだしっぺになった
マンガの殿堂やら国営マンガ喫茶と揶揄されている「国立メディア芸術総合センター」が
【早ければ来月にも施設の運営や管理を委託する民間の団体の公募を始めるなど、
平成23年度のオープンを目指して作業を急ぐことにしています。(NHKニュース)】だそうだ。
中身もまだ決まっていないのに、こんな箱物だけに117億円もの税金をかけることに自民党の
身内からも批判が噴出している。
本当にやる気があるのなら、建物ではなく基金の形にして、若い才能や恵まれない芸術家を
直接支援するほうがどれだけ文化に貢献するだろう。
マンガやアニメに限定せずに、辻井さんのように障害を持ちながら才能を開花させようと努力
している若者に対して支援するとか、方法はいくらでもあるだろう。

■さまざまな問題点を抱えたまま、ついに裁判員制度がスタートした。
本日21日以降に検察が起訴した重大事件が対象となるため、実際に裁判員が
法廷に立つのは7月以降になる。
初めて裁判員制度について耳にした時は、ごく普通の陪審員制度が施行されるのかと
思い、それならぜひ参加したいと期待したものだが、その後ボロボロと新制度の
インチキ性があらわになるにつれて、とてもじゃないがこのままホイホイ参加するなんて
ことはできないなと考えるようになった。
一番最初にカチンとなったのは裁判員の守秘義務に関して、違反すると懲役刑が
科せられるという点だった。
それも守秘義務は一生続くというビックリもので、言いたいことも言えずに
おなかにモヤモヤしたものを抱えていては、ストレスで病気になってしまう。
あるいは地面に穴を掘って「王様の耳はロバの耳~~っ!!」と叫ぶしかない。
またなぜ刑事事件なのか。
本来なら国民に一番身近で大切な行政訴訟を裁くべきなのではないか。
そうすれば量刑について悩むこともない。
他にも納得できない点がいくつもあるが、長くなるので今は触れない。
これまで閉鎖的だった司法に曲がりなりにも国民が参加できる道が開かれたのは
評価するが、裁判員制度はいったい誰のためのものなのか、もっと多くの議論と
国民のコンセンサスが必要である。
そして同時に取調べの完全可視化や代用監獄の廃止、死刑の是非などについても
議論を深め、国民の意見をしっかり反映していかなければならない。

■さて裁判員制度と同時に、本日21日から改正検察審査会法が施行になった。
これまでは刑事事件の起訴・不起訴を判断できるのは検察官だけだった。それが改正されたことで、市民から選ばれた審査員11人中8人以上が「起訴相当」を2度議決すれば、必ず起訴できるようになったのだ。これは画期的な法改正といえる。
実際にはこの検察官の判断の是非を問う「検察審査会」は以前から存在していたものの肝心な強制力がないために、実質的に機能していなかったわけである。
■そしてこの改正を待って、01年に兵庫県明石市の花火大会で起きた歩道橋事故の
遺族が、本日21日、神戸検察審査会に審査を申し立てた。
右の写真は時事通信より。

http://www.47news.jp/CN/200905/CN2009052101000506.html
遺族、起訴求め3度目の申し立て 明石市の花火大会事故
2001年に兵庫県明石市で11人が死亡した花火大会事故の遺族が、当時の明石署副署長(62)の不起訴処分は不当として21日、改正検察審査会法の施行に合わせ、神戸検察審査会に3度目の審査を申し立てた。
審査会の「起訴相当」の議決は従来は法的拘束力がなかったが、改正法では検察の再捜査で不起訴になっても起訴に持ち込むことができる。
次男智仁ちゃん=当時(2)=を亡くした下村誠治さん(50)は申し立て後に「この日を待ち望んできた」と話した。
神戸地検は現場で指揮した明石署の元地域官ら5人を業務上過失致死傷罪で起訴したが、最高責任者だった元署長(07年に死去)と元副署長の立件は見送った。
2人について遺族の審査申し立てを受けた同審査会は04年と05年の2回、「起訴相当」と議決したが、地検はいずれも不起訴にした。
審査会は市民から選ばれた11人中8人以上が起訴すべきだと判断すると「起訴相当」を議決。検察官が不起訴にしても、改正法では再び審査会が起訴すべきだとした場合、裁判所が指定した弁護士が起訴することになる。

■昨日のテポドンつながりというわけでもないが、『週刊現代』4月25日号に
興味深い記事が載っていた。
元外務省国際情報局長・孫崎亨(うける)氏の緊急憂国提言ということで、
タイトルが、「北朝鮮と手を組むアメリカ、毟り取られる日本」。
テポドン騒動の真実をスッパ抜く!
すべては米中の思惑(シナリオ)で動いていた!
●ホワイトハウスは国連制裁決議など最初からやる気なし
●オバマは金正日との対話を望んでいる
●日本に協力するふりをして 本当の狙いは自衛隊のアフガン派遣
●中国マネーに頼るしかない米経済の苦境
といった記事本文の前振りを見て、私がブログに書いてきた内容ととても近いと感じ
興味を持った次第だ。
孫崎氏の著書『日米同盟の正体』も話題を呼んでいるとのこと。
私もあとでアマゾンで注文しようっと。
というわけで、『週刊現代』の記事内容を、以下にかいつまんで紹介したい。
■北朝鮮のテポドンミサイル発射に対し、日本は国連安保理で北朝鮮への制裁決議
を可決させようと働きかけたが、結果は拘束力のない議長声明が採択された。
日本のメディアはこの結果は中国とロシアが難色を示したからだと書いたが、実際は
その他にも北朝鮮を制裁する気などもうとうなかった狡猾な大国がいた。
それがアメリカだ。
■多くの日本人は「拉致・ミサイル・核」について日米は一心同体だと錯覚している。
しかし実際はアメリカにとって北朝鮮問題は「対岸の火事」に過ぎず、日本の立場など
これまでまったく考慮しないで、対北朝鮮戦略を立ててきた。
なぜならアメリカにとって北朝鮮は戦略的に重要な国ではなく、脅威も感じていないからだ。
それはオバマ政権も同様である。
■ブッシュ政権はイラク戦争の泥沼にはまり、北朝鮮に向かう余裕がなくなって中国に
一任した。現在の経済危機でアメリカはますます中国マネーを頼るようになってきて
中長期的観点に立てば、アメリカは日米同盟を解消してでも、中国により接近していくだろう。
2月に来日したクリントン国務長官が拉致被害者家族と面会したのも単なるパフォーマンスに
過ぎず、次の訪問国・中国では今後の世界経済の舵取りについて真剣な議論を行った。
■ではなぜ今回のテポドン騒動で、アメリカは日本と一心同体であるかのように
振舞ったのか。
理由の1つは、高価なMD(ミサイル防衛)システムを引き続き日本で展開するためだ。
といってもアメリカ自身が認識しているように、このMDシステムは無力で無駄で
しかないのだが。
理由の2つ目は、来るべきアフガン派兵要請の下準備である。
■05年10月、日米両政府は「日米同盟:未来のための変革と再編」
という文書に署名した。
これによって日米安保の対象が、極東から世界に広がった。
つまり自衛隊の中東派遣も合意事項となったのだった。
そしてオバマ政権は、総選挙後の日本の新政権に対してアフガン派兵を要請する
つもりである。
しかしイラクと違って山岳地帯のアフガンでは、派遣国の兵士が犠牲になっている。
もし今後自衛隊がアフガンに派遣されれば、サマワのように全員無事で帰国できる
可能性はきわめて低いといえるだろう。


韓国全羅南道の高興にある羅老宇宙センターで公開された
韓国初の宇宙ロケットKSLV1号。
航空宇宙研究院は同号を7月に打ち上げ、
小型の実験衛星を地球軌道に乗せる計画(15日)
【EPA=時事】
■韓国のロケットKSLV1は2段式。
1段目のブースター(推進装置)はロシアとの共同開発。2段目は自力開発。
北朝鮮のはミサイルで、韓国のはロケットっていうのも変な話だ。
いっそどこの国のロケットも、ぜ~んぶミサイルと呼ぶようにすればいいのにね。
■今回のテポドン2発射前に、軍事ジャーナリストの田岡俊次さんが
発射目的は米国のオバマ政権へのラブコールだが、それに加えて
7月に韓国がロシアの協力で作った衛星を打ち上げるので、それに対抗して
北朝鮮が一歩早く打ち上げるのだと解説していた。
残念ながら北朝鮮のは失敗に終わってしまったが、両国の対抗意識はとても強く
案外こんな対抗心からテポドン2発射を強行したのかもしれない。

■どっちがよりインパクトがあったかというと、ハリセンボン箕輪の肺結核ニュースだったと
私的には思うのだが

アメリカ、ロシア、韓国がそれぞれ伝えた。日本は未だにミサイルと言い張っているが。
以下の記事は、比較しやすいように全部時事通信のもの。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date2&k=2009040500265

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date2&k=2009040500318

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009040600556
■しかも衛星打ち上げの日時を、北朝鮮は米ロ韓には伝えて日本だけシカトしたという
のだから情けない話だ。
北朝鮮非難もアメリカや国連が頼みの綱だし、経済制裁も効き目がない。
まず騒ぎ回る前に今回の事態を冷静に分析し、自らの外交努力で北朝鮮の核廃棄や
拉致問題を解決するという意気込みがなければ、この先も同じ轍を踏むことになるだろう。

ハリセンボンの近藤春菜(左)と箕輪はるか
ハリセンボン・箕輪はるかが肺結核で入院 感染拡大のおそれも(産経新聞)
■近年日本は再び肺結核患者が増えて問題になっているが、
人気者のハリセンボンの片割れも罹患したということで、大きな扱いになってしまった。
たまたま昨日の深夜、DVDで映画の『クワイエットルームにようこそ』を観たのだが
この映画にもハリセンボンが出演していて、箕輪は主人公が担ぎこまれる精神病院の
患者を演じていて、大きな鼻水をたらすシーンが印象的だった

今回は集中的に非難を浴びる側になってしまい、気の毒と言うしかない。
日本にとってはテポドンより肺結核の方がより緊急の脅威かも、と感じた出来事だった。

http://www.asahi.com/national/update/0406/TKY200904060241.html
お笑いハリセンボン箕輪さん肺結核 東京都が接触者調査
女性お笑いコンビ「ハリセンボン」の箕輪はるかさん(29)が東京都内の病院で肺結核と診断され、入院していることが6日、分かった。東京都は、劇場やテレビ局で観客らが感染した可能性がないとは言えないとして、調査を始めた。
東京都福祉保健局によると、箕輪さんは昨年12月ごろにせきの症状が出て、今月3日に都内の病院で肺結核と診断された。箕輪さんの所属事務所「よしもとクリエイティブ・エージェンシー」によると、2カ月の入院が必要という。入院まで吉本グループの劇場やライブ会場、テレビ番組の収録スタジオなどで活動していた。
同事務所は「応援してくださった一部の皆様に感染した恐れがあります。長引くせきなどの症状がある方は、すぐに病院や診療所で受診ください」とのコメントを出した。
都によると、結核は空気感染のおそれがある。都は感染症法に基づき、所属事務所から箕輪さんの活動報告を受け、昨年12月以降に箕輪さんと接触した人について調査を始めた。平日午前9時~午後8時、緊急の電話窓口(03・5320・4572)でも相談に応じる。

■まさに本日の仰天ニュース。
竹中ブレーンだった高橋教授の経済論は胡散臭くてとても信用できない代物であるが
しかし他人の財布や時計をふらふらと盗むような性癖があったとはにわかに信じがたい。
本当に本人が容疑を認めているのか?
そしてもし窃盗が事実なら、なぜ逮捕でなくて書類送検だけで済ましたのか?
この国の警察や検察はますますもって信頼できない。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090331k0000m040044000c.html
窃盗:元竹中氏補佐官を書類送検 腕時計など盗んだ容疑
元財務官僚で東洋大学教授の高橋洋一容疑者 脱衣所ロッカーから他人の財布や時計を盗んだとして、警視庁練馬署は30日、元財務官僚で東洋大教授の高橋洋一容疑者(53)=東京都板橋区=を窃盗容疑で書類送検した。
高橋容疑者は1980年に旧大蔵省入り。小泉政権時代に竹中平蔵総務相補佐官として、郵政民営化などに取り組んだ。昨年3月には財務省批判の著書を出版し、ベストセラーになった。
送検容疑は、24日午後8時ごろ、練馬区の遊園地「としまえん」内にある温泉施設の「庭の湯」脱衣所で、60代の男性会社員が使用していたロッカーから現金約5万円入りの財布や、有名ブランド・ブルガリの高級腕時計(数十万円相当)を盗んだ疑い。「いい時計だったのでどんな人が持っているのか興味があり盗んだ。大変申し訳ないことをした」などと容疑を認めているという。逃走の恐れがないことなどから逮捕しなかったという。
被害者の男性からの連絡で同署員が駆け付け、防犯カメラで確認したところ、高橋容疑者に似た人物が映っていた。施設から出てきた際に事情を聴いたところ、盗んだことを認めた。高橋容疑者は妻と2人で温泉施設に来ていたという。
東洋大広報課は「事実関係を確認中だが、教育者として許し難いことで、心よりおわびしたい。厳正な処分を行いたい」とコメントしている。【佐々木洋】

■本日29日に行われた千葉県知事選は、民主党推薦の吉田平氏を破って
タレントの森田健作氏が初当選した。
モリケンの昔の青春ドラマ『おれは男だ!』は私もたま~に見ていたが
当時から単なる空騒ぎの底の浅い男だという印象が強かった。
■今回の結果は千葉県出身の私としても残念無念の思いだが
小沢代表の件云々よりも、メディア露出の多いタレントが選ばれたという側面の方が
より大きいように感じられる。
宮崎や大阪のように、タレント知事は異常とも思えるくらいメディアへ頻繁に登場する。
まるで日本の知事は宮崎と大阪にしかいないかのような突出した扱いである。
こうした与党政権べったりのメディアと麻生政権が結託して、日々小沢批判を垂れ流した
結果、中身はないが知名度はあるタレントが、今後のメディア露出への何がしかの
期待感から県民に選ばれたわけである。
■ただし表面だけ美味しそうにコーティングされただけの人物であるから
優れた県政の手腕を期待しても、すぐにその期待感は失望へと変わるだろう。
また私たち一人ひとりも、政権やメディアの謀略や誘導に惑わされることなく
ものごとの本質を正しく把握できるよう、頭のアンテナを立て続ける努力をすることが
何よりも大切なのだ。

■高校生のとき、中国の何時代かは忘れたが、官僚の汚職によって国が滅んだと
東洋史の参考書で読んだ記憶がある。
そんな中国に比べて日本はずっとましだなと当時は誇らしく思っていたものだが
とんでもない。今の日本も中国に負けず劣らず公務員や官僚の汚職や事件が後を絶たず
後世の日本人は、官僚の支配と腐敗によって21世紀の日本は滅んだという歴史の記述を
目にするかもしれない。
■さて西松建設事件をめぐって小沢代表が民主党代議士会で説明に追われている陰で
自民党の行政改革推進本部では、国家公務員制度改革の目玉である内閣人事局長が
麻生首相の強い意向で、官僚トップである官房副長官が兼務することが決まった。
現在の官房副長官といえば、「政府高官」発言で正体が割れた漆間氏である。
■何が「官僚は使いこなせ」だ。
さんざん使いこなされてバカにされているのは、麻生首相本人ではないか。
小沢民主党の追い落としもテポドン破壊命令も、ぜ~んぶ官僚の言うままに
踊らされている結果であることが、国民の目の前に明らかになってしまった。
まるで清朝最後の傀儡皇帝のようだ。
■内閣人事局長の件については、この記事がわかりやすい。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20090326/141691/
「田中秀征の一言啓上」 背骨を抜かれる公務員制度改革
