


左:15日、イスラエルのエルサレムで開かれたエルサレム賞の授賞式で、
記念講演する村上春樹さん=平田写す(朝日新聞)
右:ハンプティ・ダンプティの絵の表紙の『マザー・グース』
■少し前の話になるが、今月15日に作家の村上春樹氏がイスラエルの文学賞である
エルサレム賞を受賞。
その授賞式の記念講演で、高い壁と卵の比喩をもって、イスラエルのガザ攻撃を批判した。
最初にこのニュースを聞いたとき、ふがいない日本の政治家に比べて、なんて毅然とした
勇気ある行為だろうと感激した。
ただし、多少違和感を感じた部分もあったので、そのことについて記したい。
■村上春樹「エルサレム賞」受賞スピーチより一部抜粋。 (朝日新聞)
「高くて、固い壁があり、それにぶつかって壊れる卵があるとしたら、私は常に卵側に立つ」ということです。
そうなんです。その壁がいくら正しく、卵が正しくないとしても、私は卵サイドに立ちます。他の誰かが、何が正しく、正しくないかを決めることになるでしょう。おそらく時や歴史というものが。しかし、もしどのような理由であれ、壁側に立って作品を書く小説家がいたら、その作品にいかなる価値を見い出せるのでしょうか?
この暗喩が何を意味するのでしょうか?いくつかの場合、それはあまりに単純で明白です。爆弾、戦車、ロケット弾、白リン弾は高い壁です。これらによって押しつぶされ、焼かれ、銃撃を受ける非武装の市民たちが卵です。これがこの暗喩の一つの解釈です。
しかし、それだけではありません。もっと深い意味があります。こう考えてください。私たちは皆、多かれ少なかれ、卵なのです。私たちはそれぞれ、壊れやすい殻の中に入った個性的でかけがえのない心を持っているのです。わたしもそうですし、皆さんもそうなのです。そして、私たちは皆、程度の差こそあれ、高く、堅固な壁に直面しています。その壁の名前は「システム」です。「システム」は私たちを守る存在と思われていますが、時に自己増殖し、私たちを殺し、さらに私たちに他者を冷酷かつ効果的、組織的に殺させ始めるのです。
■「壁(塀)と卵」と聞いてすぐに思い浮かぶのは、『マザー・グース』や『鏡の国のアリス』で
おなじみの、卵のハンプティ・ダンプティである。
ハンプティ・ダンプティ へいにすわった
ハンプティ・ダンプティ ころがりおちた
おうさまのおうまをみんな あつめても
おうさまのけらいをみんな あつめても
ハンプティを もとにはもどせない
(谷川俊太郎・訳)
■一説には、ハンプティ・ダンプティとは塀(壁)の上に置かれた大砲の玉だともいわれる。
どちらも戦争がらみという点で共通しているようだ。
村上氏の作品は『羊をめぐる冒険』と『ねじまき鳥クロニクル』を読んで、まあそれなりに
面白かったが、特に私の好きな作家というわけではない。
で、今回のイスラエルでの勇気ある発言は高く評価するのだが、その中でちょっと
引っ掛かりを感じたのが、「その壁がいくら正しく、卵が正しくないとしても、
私は卵サイドに立ちます」という部分だった。
これは少し安直な見方ではないだろうか。
確かに感情的には多くの人の共感を得るだろう。
しかしながら壁であるシステムを作り出したのも、同じ人間である。
また卵とひとくくりに言っても、新鮮な卵もあれば、腐った卵もある。
半熟卵もあれば、ゆですぎた卵もある。
同じように投げてもすぐにつぶれる卵もあれば、壁の割れ目からうまく中へ飛び込む
固ゆで卵あるかもしれない。
同じように、卵である人間を守る優れたシステム(国家形態や法律)も存在する。
もし正しくない卵でも擁護するというのであれば、ときとしてワイマール憲法を軽視して
ナチスを生んだような苦い歴史を繰り返してしまうことだってあるだろう。
腐った卵は、他の卵も腐らせる新たなシステムを生み出すかもしれないからだ。
■と、ひねくれているかもしれないけれど、私は「壁と卵」の比喩に、こうした思いを
抱いたのだった。お互い、さまざまな批判をしあうのはそれなりに有益だと思ったので…。

こんな夢を見た

各国の要人が集まっているサミットとかフォーラムの会場で。
なぜか私も参加していて(要人か(^^;))
別室の分科会に呼ばれ、食の安全について話し合ったのだ。
で、目の前の人物が、「うちで取り寄せている安全なバナナを召し上がれ」と言うので、
「私だってフェアトレードで安全なバナナを取り寄せている」と、しばし口論になった。
ところが相手も引き下がらず、結局そのバナナを食べる羽目になった。
まったくうっとうしいなあ、などと文句を垂れながら
私は食べ終わったバナナの皮を手に持ったまま、本会議場に戻った。
ふいと前を見る、楕円形の大きなテーブルの向こう側に麻生首相が座っているではないか。
私はいきなりバナナの皮を、ポーンと太郎ちゃんの前へ放った。
すると隙をつかれた太郎ちゃんは本性を丸出しにして(夢だからしょーがない

バナナの皮に興奮してペロペロなめたり頬ずりをしたりしたので(あくまで夢だから)
私は笑いが止まらなくなって、両手で口を抑えながら本会議場を飛び出した。
バナナを無理やり食べさせた人物も一緒に大笑いしているところで目が覚めた。
もしかして、太郎ちゃんの本当の正体って、このヒト?
藤子・F・不二雄のマンガ「パーマン」に出てくる、パーマン2号。
ブービーという名のチンパンジーなのだ。ウッキーッ

なるほど。
それなら太郎ちゃんの一連の訳わかんない言動も、あのニタリ顔も納得がいくわ。


左:パーマンのマンガ本。 右:パーマン2号のおもちゃ。


■お花見の季節に、新しい「団子三兄弟」あらわる!
華やかな三色団子だけど、中身は鼻つまみのサル兄弟(⌒▽⌒)

最近は、福田・伊吹・町村で「イヤミ三兄弟」と呼ばれている。


■ろくでもない指導者を持つと、ほ~んと、国民は苦労が耐えない。
この腹立たしさは洋の東西を問わないね。トホホ。


■制御不能になったため地球に落下、衝突する恐れのあったアメリカのスパイ(偵察)衛星「NROL-21/USA-193」が、20日ハワイ沖のイージス艦「レーク・エリー」から発射された迎撃ミサイルSM3によって撃墜された。
■このスパイ衛星は06年末に打ち上げられたが、すぐに交信不能になったもの。
ロケット燃料として人体に有害なヒドラジン450キロが積まれており、大気圏突入後にヒドラジンが飛散しないよう、大気圏外で撃墜する計画を米国防総省が立てていた。
■去年07年1月11日に、中国が気象観測衛星FY-1C(高度800キロ)を弾道ミサイルASATで破壊した経緯がある。上の画像がその中国衛星。
アメリカはこの時、この撃墜はミサイル防衛実験であり、衛星破壊によって多数の宇宙デブリ(ゴミ)が発生して他の衛星の周航にも支障をきたすと非難した。
で、自分たちもまったく同じことをやってるんだから、何をかいわんやである。
危険な燃料を積んでるからっていっても、ほとんどの衛星は大気圏に突入して燃え尽きてしまうし、この時に燃料も蒸発霧散してしまうはずだ。
ま、中には去年9月に南米のペルーに落ちた隕石から有毒ガスが発生したといった事件(隕石ではなくて衛星じゃないかと思うけど)が起きることもあるから、一概には否定できないが。
■ミサイル防衛実験と聞いて多くの人の脳裏に思い浮かぶのが、先日漁船と衝突したイージス艦「あたご」の僚船「こんごう」がハワイ沖で行った迎撃ミサイル実験だ。
「あたご」もハワイ沖から横須賀に帰還する途中で衝突事故を起こしたわけで、因果関係というか、ものごとが皆繋がっていることを改めて実感した思いだ。

地球周回軌道上のデブリ分布図(NASA提供)
■宇宙航空研究開発機構のサイトより
スペースデブリの研究
http://www.iat.jaxa.jp/res/adtrg/a00.html
人類が実際の宇宙開発を開始してから、50年近くが経とうとしています。その間に何千回もの打ち上げが行われ、数千トンもの衛星やロケットが宇宙空間に投入されてきました。これら高価な衛星やロケットは、その役割を終えればゴミになります。そのゴミの多くは、未だに地球周回軌道を回っており、運用中の衛星や現在建設中の宇宙ステーションへの衝突が心配されるようになってきました。

今にこうした仕事も盛んになってくるかもしれない。
またさらに余談だが、大友克洋が監督した実写映画『蟲師』のひどさには泣かされた。『メトロポリス』もグタグタだったし…(T.T)
地球の周りはゴミだらけ
寅さんかい(^^;;

私の12日のブログで、沖縄(日本)とヨーロッパの米軍とでは性格が違うのではないか。ヨーロッパでのこうした暴行事件は聞いたことがないのに日本やアジア諸国で頻発しているのは、人種差別的背景があるのではと書いた。
在日米軍による事件・事故の半数以上が沖縄で起きている
http://tekcat.blog21.fc2.com/blog-date-20080212.html
■それと同じような内容の新聞記事が掲載されたので、以下に転載したい。
毎日新聞 2月18日
http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20080218ddm002070104000c.html
発信箱:欧州からみた米兵事件=町田幸彦
ずっと気になっていたことを米国に問いかけたい。在沖縄米海兵隊員による女子中学生暴行事件の報道を知り、改めて疑問を抱いた。
どうして駐留米軍はヨーロッパで規律がしっかりしているのに、アジアの一角・日本になると米軍関係者の凶悪事件がなくならないのか。
例えば、英国にも駐留米軍約1万人がいる。でも「米兵やその家族による事件など聞いたことがない」と周囲の英国人は言う。無論、沖縄で起きた悲惨な事件が他国でも……という話はあってほしくない。
1995年、沖縄で12歳の少女を米海兵隊員3人が暴行した事件があった。そのころ筆者は内戦がやまないボスニア・ヘルツェゴビナ(欧州南部)にいた。平和維持軍に派遣された米兵たちは率直に言って欧州の部隊より規律に気を配っていた。
当時、欧州最大の駐留米軍(6万8000人)を抱えるドイツで日本のような米兵不祥事がないか、ドイツ在住の友人に尋ねてみた。返事はやはり、「そんな事件は聞いたことない」。
沖縄の忌まわしい事件のことを欧州の人々に話すと誰もが驚く。そして、「そんなこと私たちの国で起きたら、大変なことになる」と皆、思っている。なぜなら、国と人への尊厳がかかわる問題だから。
高村正彦外相は再発防止策で米兵の基地外居住厳格化を検討するようだが、根本的な疑問を在日米軍にただしてほしい。米軍はヨーロッパ各国で地元の住民生活に治安の不安をかけることなく駐留している。なぜ、日本・沖縄で同じようにできないのか。米担当者は自問すべきだ。(欧州総局)

■任期満了選挙が筋=ガソリン値下げは温暖化助長-高村外相
時事通信1月19日
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2008011900340
高村正彦外相は19日午後、山口市内のホテルで記者会見し、次期衆院選の時期について「予測はできないが、(来年9月の衆院議員の)任期満了選挙が憲法の本道からいって筋だ」との考えを明らかにした。(中略)
また、民主党が揮発油税の暫定税率撤廃によるガソリン値下げを掲げていることに関しては、二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスを削減しようという世界の流れに逆行していると批判。「日本が北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)を主催しようとしているとき、『ガソリン税を下げました、もっとガソリンを使いましょう』という態度でリーダーシップが取れるのか」と強調した。
■CO2排出量、年2400万トン増=ガソリン暫定税率廃止で-政府試算
時事通信1月18日
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2008011800931
政府は18日、道路特定財源であるガソリン税(揮発油税、地方道路税)と軽油引取税の暫定税率が廃止された場合、自動車の利用が増えるため、二酸化炭素(CO2)排出量が年2400万トン増加するとの試算を明らかにした。国内排出量の1.9%に相当する。
政府はこのデータを基に「暫定税率の撤廃は地球温暖化防止に逆行する」と訴え、税率維持の理解を求めていく構えだ。
国民は、民意を少しも汲み取ろうとしない自公の無為無策に、マグマのように熱い怒りをたぎらせている。
一刻も早く政権交代が実現すれば、国民の怒りもクールダウンして、地球温暖化防止に寄与するだろう。


■サイクロンの直撃で、バングラデシュでは死者1万人にも上る大きな被害を受けた。
バングラデシュではこれまでも、こうした大災害を繰り返し受けてきている。
サイクロンの大きさは日本の台風とさほど違わないが、堤防などのインフラの未整備のため、いつも貧しい人々が犠牲を強いられているのだ。
写真:17日、バングラデシュの首都ダッカ南方で、サイクロンの被害を受けた自宅を修復するためトタンを運ぶ地元住民ら(AP=共同)
朝日新聞 11月19日より
http://www.asahi.com/international/update/1118/TKY200711180146.html
バングラのサイクロン、死者1万人の恐れも
緑の木々に覆われているはずの島は赤茶けていた。サイクロンに直撃されたバングラデシュ南部ドゥブラル島に、同国海軍に同行して18日入った。政府は2299人の死亡が確認されたと発表。地元メディアは死者が3000人から1万人に上る恐れがあると推計している。
(中略)
AP通信によると、270万人が被災し、損壊家屋は77万戸に上るとみられている。5、6メートルの高波が襲った南西部の三角州や沿岸地域の被害が特にひどい。生存者も食糧、水、衣服に困っており、避難場所も不足。軍の支援担当者は「被災地の2割ほどには依然、到達できていない」と語った。
国連は食糧や医薬品など約700万ドル(約7億7600万円)の調達を表明。米国は210万ドルを提供。欧州連合(EU)は150万ユーロ(約2億4000万円)の支援を決めた。日本赤十字社も約2000万円を支援。国際赤十字チームに1人を派遣した。
■こういう時こそ自衛隊が、真っ先に救援活動に行くべきではないだろうか。
世界に日本の平和活動をアピールする最適の場でもあろう。
「自衛隊」というそのままの名称でもいいけど、たとえば「ジャパン国際レスキュー」とか「地球防衛隊」という名前にして、世界の災害地にどこの国よりも真っ先に駆けつけるのだ。
もちろん「日本」の国名も大きく書いてね。
ユニフォームもテレビの「ゴレンジャー」とか「ダイナマン」みたいな(古いね~(^^;)派手派手でカッコイイものにする。
同時に、実際の活動を描いたアニメを世界に配信する。
世界中の被災者たちを助けに駆けつける、日本の平和ヒーロー部隊の活躍にみんな拍手するだろう。
同じ国際貢献でも、インド洋でこそこそアメリカのために無料ガソリンスタンドを続けるよりも、世界が注目する災害地で活動する方が自衛隊員だってやりがいがあるし、大きな誇りにもなるだろう。
誰も注目せず評価もされない貢献に220億円も使うより、台風や地震などの救援に当てる方がどれだけ有意義で国民の理解も得られるか、ちょっと考えるだけでわかることだ。
日本が世界の国々に平和と憲法9条の精神をアピールし、国際社会の中心的存在になっていくためにも、こうした有効な国際貢献をもっと進めていくべきだと私は考える。

以下に、経済評論家高木勝氏の解説記事が掲載されている。


■私は元来へそ曲がりな性格だもので、ベストセラーとかベストセラーになりそうなものはほとんど読んだり観たりすることがなく、したがって昨今人気の藤原正彦氏の『国家の品格』も手に取ったことはない。
だが同じ藤原姓でも、藤原肇氏については以前から注目していたので、ネットで評判なのにもかかわらず表立っては書評されていない『小泉純一郎と日本の病理』から今回も少し引用してみることにする。
藤原氏は、本文P158の<メディアと情報操作を使った「靖国維新」の魔術>の中でこう書いている。
現在の世界では、世論形成は巨大広告代理店が受け持つのが常態化している。つまり、日本には電通という世界でも有数の広告代理店があるわけで、その威力は、約2兆円の売り上げを通じて、日本の広告の半分近くを支配する力を備えている。だから、電通には不可能なことはないとさえ言われている。
現在の電通は、アメリカのマジソン街の持つノウハウを取り込んで、広告ばかりかPR代理業も広範囲に展開している。アメリカ人が開拓した新しい分野は、「戦争PR」や「選挙キャンペーン」の技術であり、情報操作として大衆の洗脳工作を担当するのである。ボスニア戦争におけるメディア戦略の実例は、高木徹の『戦争広告代理店』に詳しい。

■藤原氏は、郵政民営化問題にすり替えて勝利した9.11選挙のプロセスをヒトラーの独裁へのプロセスになぞらえて、「靖国維新」と名づけている(解散がクーデターで選挙が国民投票)。
コイズミ政権5年間で、経済格差の拡大を始め犯罪増加、少子化加速、自殺増加などマイナス面が噴出しているわけだが、中でも大手メディアの劣化は著しい。その背景には上記の指摘のような巨大広告代理店の存在がある。今回の共謀罪の件でも、大手新聞やテレビはほとんど無視を決め込んでいる。今夜の報道ステーションで共謀罪の特集があったとのことだが、ちょうど飛び込み客があったので残念ながら見逃してしまった。
昨日の朝日ニュースターで視聴者からの意見を流していて、その中に田原総一郎への厳しい批判があった。田原は与党に擦り寄る報道ばかりしている、およそジャーナリストたるもの現政権を批判する立場に立たなければいけない、と。地上波ではないCSだからこそ放送できる意見だが、そもそもCSでしか言えないという現状の方が異常なのだ。
藤原氏の本文の続きをもう少し引用しよう。
テレビに関しては番組の全領域を支配し、新聞の下段の広告は代理店の本業として、上段の記事はPR会社としての影響力で、メディア工作をしているのが現代の広告代理店である。そして、世界でも有数の電通は、日本における半独占企業なのである。だから、電通が政府の世論形成に大きくかかわっているのは間違いない。そして、中曽根元首相も電通の顧問であり、また、政界、財界、報道界の幹部の多くの子弟が電通の社員となっている。さらに、2004年8月20日に築地の本願寺で行われた評論家の田原総一郎夫人の葬儀委員長をしたのが、電通の成田豊会長だった。


■4月の旧暦名(和名)は卯月(うづき)。語源は、白い卯の花が咲くことから。
花といえば、バーチャル旅行で知り合いになった“大阪の旅人”さんのサイトには、素晴らしい花の写真がたくさん掲載されている。花の美しさ、写真の技術の高さには圧倒される。ぜひ訪問してほしい。 「大阪の旅人の旅日記」 http://y.yon.to.
■さて小3転落死の加害者が出頭したが、毎日新聞1日の1面には、「民主、7日に新代表」というタイトルで前原代表の写真が大きく掲載され、そのすぐ左に現場マンションの防犯カメラに映った男の姿(この時点では公開捜査中)が載っていて、一瞬「ええっ!?」と思うほど、前原代表と犯人の顔がよく似ていたのだ。まさにエイプリルフール的相似形(o_ _)o ドテッ
冗談はさておき、東京新聞にこんな記事があった。以下転記する。

物腰柔らか 仕事に誇り
1年前本紙取材 丁寧に『カーテンの洗い方』
かつて取材に応じてくれた今井健詞容疑者が逮捕されたと聞き、衝撃を受けた。昨年三月二十八日の本紙生活面に「カーテンの洗い方」を掲載したが、そのとき協力を依頼したのが今井容疑者だった。 (生活部・渡部穣)
生活部に配属されて間もないころ、このテーマでどこに取材しようかと探し、今井容疑者が店長をしていたカーテン店にお願いした。店は小さいが雰囲気が良さそうで、今井容疑者の受け答えが丁寧だったからだ。
取材時間は予定の一時間を大幅に超え、二-三時間に及んだ。「店の近くのお客さまが多いので、お宅におじゃまし、どんなデザイン、色がお部屋に合うのか、相談に応じることもあります」と今井容疑者。オーダーメードを誇りに思っていたようだ。物腰が柔らかで低姿勢な人だった。
「売ってしまったらそれで終わりではない。洗い方に関してもよく質問されるので、専門のクリーニング店を紹介するなどフォローしています」。きちんとした服装と受け答えがいかにも高級店の店長らしく、柔和な笑顔が印象に残った。
当時の取材ノートを見ても、雑談した家族の話に関する記述はないが、私と同じくらいの年齢で「子どもはかわいい」という話で意気投合したことを覚えている。
それから一年余。男児投げ落としは今井容疑者の犯行に間違いないのだろう。だが、「本当に?」という疑問は大きくなるばかりだ。これまで支局勤務などで事件取材にかかわるたび何度となく周辺住民から聞いてきた「なぜあの人が?」。そのショックを自らが体験することになろうとは思ってもいなかった。それが本当なら何を信じれば…。子どもにどう教えたらいいのか分からない。暗たんたる気持ちになる。

もちろんどんな理由であれ犯行は許しがたい。しかしながらコイズミ政腐の圧政のかげで、いかに多くの国民が苦汁を舐め、日々悩み苦しんでいることか。あの姉歯元建築士の自殺した妻も、最後は紙オムツをして徘徊する程精神的に追い詰められていたという。コイズミでたらめ改革が生み出した社会構造によって、うつ病ならびに自殺者数も圧倒的に増加した。だがそれにもかかわらず、今のこの国の人々は圧政に立ち向かう代わりに、怨嗟の矛先をより弱いものへと向けるだけなのだ。
